へき地医療 現場で実習 無医地区解消きっかけに 学生35人15機関へ=高知

 

へき地医療 現場で実習 無医地区解消きっかけに 学生35人15機関へ=高知 
2011.08.19 読売新聞  
  

 ◆関東からも参加 

 山間部や離島などの医療環境について学ぶ「県へき地医療夏期実習」の出発式が18日、高知市本町の森連会館で行われた。 

県内は高知市を中心に医療機関が集中しており、交通網整備の遅れもあって郡部との格差が大きい。 

若手医師の減少も深刻。 
2泊3日の実習に参加する医学部生35人には、地域医療の担い手としての期待がかかる。(畑矢今日子) 

 同実習は、県内での活動を目指す医学生に実態を知ってもらうおうと、県へき地医療協議会が20年以上前から実施。 

今年は高知医大、自治医科大(栃木)、帝京大(東京)から参加者があり、馬路村や大月町など12市町村の15機関で治療の見学や患者との対話を通して学ぶ。うち4診療所は常駐医師が1人だけ。 

最終日には高知市内で報告検討会を行う。 

 県健康政策部によると、県内の医療体制には課題が多い。人口10万人当たりの医師数は282・5人で全国6位(2008年12月現在)だが、40歳未満の若手医師はこの10年間で25%減少。全国平均2・5%減に比べ、10倍のスピードで減っている。 

 病床数も同2488・5床(09年10月現在)と全国1位と多いが、その8割が高知、南国両市や周辺自治体に集中している。 

半径4キロ内に50人以上が住む地区で、医療機関の利用が困難な「無医地区」は45か所に上り、全国ワースト3位(同)。 
同部医療政策・医師確保課は「一人でも多くの学生に県の医療を支えてもらいたい」としている。 

 出発式では、学生ら一人ひとりが「病院と診療所の差を知りたい」などと抱負を発表。 
高知市出身で馬路村立馬路診療所で実習する自治医科大5年筒井崇さん(25)は、「大学で学ぶ高度医療とは違い、1人で支える診療所でどこまで出来るのか、肌で感じたい」と力強く語った。