四病協 災害復旧医療貸付の増枠と条件緩和を要望



四病協 災害復旧医療貸付の増枠と条件緩和を要望 

 東日本大震災で被災した医療機関への支援策として、福祉医療機構は3月15日に、災害復旧資金の優遇貸付を実施すると発表した。 
 これに対して、四病院団体協議会は「被災地等の現状を鑑みると十分な措置とは言い難い」として、融資枠の拡大と貸し付け条件の更なる緩和を求る要望をまとめ、3月16日に厚生労働大臣宛に提出した。  

要望内容は以下のとおり。 
1.増改築資金の融資率は100%(実額)とする。 
2.貸付機関を最長30年とする。 
3.貸付機関のうち据置期間を3年とし、利子猶予期間を5年とする。 
4.長期運転資金は、前年度診療報酬及び介護報酬実績の3ヶ月分とする。これは、人件費の半分を確保するためである。 
5.長期運転資金は無利子、無担保、無保証とし、償還は7年とする。 

  

慢性期医療をどう提供するかが課題 
被災病院の報告□永井庸次理事(茨城県ひたちなか市 ひたちなか総合病院長) 

 自院は現在290床だが、昨年6月に免震性の建物に移転したばかりであったため、地震の被害はまったくなかった。 
 立っていられないほどの揺れではあったが、免震性のおかげで本1冊も落ちなかった。 
 医局の建物を解体する際に「長い間よく持ちましたね」と言われていただけに、旧い建物にいたら、医師の半数は亡くなっていたかもしれない。 
 3日目に電気が復旧したものの、水は12日間断水していた。そのため、その間、外来はまったくできなかった。それだけではない。手術も検査も中止の止む無きにきたった。 
 その結果、医師に時間のゆとりが生じたために救急に張りついてもらい、24時間断らない救急を、当直開け帰宅を保証しつつ実現することができた。 
 それまでは1日5件ほどの救急搬送であったが、この2週間は1日20件ほどで、ほとんどの救急患者を受け入れることができた。それだけでなく、外来から解放された医師達に活気が戻ってきた。私にとっては、急性期病院の役割分担のあり方を考えさせる体験であった。 
 福島原発については、避難指示と自主避難の患者・住民が茨城県に移動しつつある。しかし、茨城県も完全に復興しているわけでなく、行政と医師会は対応に苦慮している。 
 まさに、こうした避難してくる患者・住民に慢性期の医療をどう提供していくかという点が、これからの全日病にとって、救援の問題として浮き彫りになったのではないかと思う。