三島病院 内科中心に縮小 県 公立校共済と移譲協定



三島病院 内科中心に縮小 県、公立校共済と移譲協定=愛媛 
2010.02.16読売新聞   
  

 県立三島病院(四国中央市)の民間移譲問題で、移譲先に選ばれた四国中央病院を運営する公立学校共済組合と県は15日、「宇摩圏域の地域医療確保に関する基本協定書」を締結した。移譲により、三島病院は4月から内科中心の三島医療センター(仮称)として四国中央病院の分院と位置づけられる。懸案の2次救急医療は継続されるが日数は減る見通しで、同センターと四国中央病院を統合して350床規模の中核病院を新設する時期も明記されなかった。 

 ◆「分院」2次救急減らす 

 協定書や県の発表などによると、県は病院(鉄筋5階建て、床面積1万1255平方メートル)や医師公舎などの施設と土地(2万平方メートル)を1億2500万円で譲渡し、医療機器などは無償で譲る。

 三島医療センターでは内科、整形外科、人工透析の外来と、内科の入院患者(80床)の診療を行い、麻酔、放射線科の医師各1人は四国中央病院に集約。県の仲介で4月から、愛媛大医学部から小児科の常勤医2人が四国中央病院に派遣され、同病院の小児科医は計4人に増強される。 

 一方、現在は三島、四国中央両病院と他の2病院が4日に1回の輪番で担当している2次救急は、4月以降、四国中央病院が5日のうち2日を担当する。ただ、そのうち三島医療センターで行う割合は人員などの関係で現在より減る見通し。 

 県は、同センターへの初期投資など移譲後5年間に必要と見込まれる11億円の半額を来年度に財政支援するほか、四国中央病院と三島医療センターの計9人の常勤医を県が確保する。 

 県庁で記者会見した同共済組合の豊田三郎理事は「県の支援も受けながら、不安を抱えてのスタートになる」と説明。中核病院整備については「必要医師数(55人)に20人足りず、時期は明言できない」とした。 

 これに対し、「県立三島病院を守る会」(小原朝彦会長)の薦田敏良事務局長は「地域の安全の根幹である2次救急が現状維持できなかったのは県の使命放棄。中核病院建設の時期も明確でない中での協定締結は拙速過ぎる」と批判。 

 三島医療センターではリハビリ治療は行わないことから、呼吸機能などが低下する病気で三島病院でリハビリを行っている県立三島高2年曽我部友貴さん(17)は「僕には死活問題。同じ境遇の人のためにもリハビリを継続して」と訴えた。 

 三島病院は医師が定員の半数の9人に減り、累積赤字が約100億円に達していることから県が昨年8月に民間移譲を決めた。 


 ◆基本協定書の骨子 

▽県などは地域医療安定のため、三島医療センターの経営上必要な場合は財政支援を協議する 

▽2022年度まで、県との協議なしに三島医療センターの廃止や外部委託はしない 

▽将来、三島地区に中核病院の新設を目指す 

▽三島医療センターへの再就職を希望する三島病院退職者の受け入れについて配慮する