相澤病院と東日本電信電話株式会社は、異なるメーカーやベンダの電子カルテ同士をつなぐことで、地域の医療機関の間で情報連携を可能とする「タイムライン連携システム」・・・・

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/special/it/news/201106/520212.html 
平成23年6月10日 
社会医療法人財団慈泉会相澤病院 東日本電信電話株式会社 

異なる医療機関同士で電子カルテの情報を時系列上で共有できる 
地域医療連携基盤「タイムライン連携システム」の運用トライアルを開始社会医療法人財団慈泉会相澤病院(長野県松本市、理事長:相澤孝夫、以下「相澤病院」)と、東日本電信電話株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:江部努、以下「NTT東日本」)は、異なるメーカーやベンダの電子カルテ同士をつなぐことで、地域の医療機関の間で情報連携を可能とする「タイムライン連携システム」(以下「本システム」)について、これまで共同で開発を行ってまいりました。このたび、松本地域の一部の診療所と連携し、運用トライアルを開始することとなりました。 



今後、本システムが各地域の医療機関に導入されていくことにより、医療機関では、患者の既往歴や過去の診療内容等について、異なる医療機関の電子カルテに蓄積された情報であっても、国内で初めて、連続する時系列上に結合して表示し、治療方針の確認をしながら診療することが可能となります。また、患者の方は、より良い医療を受診することができるようになるとともに、重複検査の解消により、診療時間の短縮や医療費負担の軽減にもつながると考えられます。 

1.本システムの開発・運用トライアルの開始に至った経緯今日、我が国の医療分野において、医療の質の向上及び持続的な医療の提供の両立等のため、患者の治療を病院・診療所間で一体的に行う地域医療連携が重要になっており、その一つの解決策としてICTを活用した医療機関同士の医療情報連携の関心が高まっています。これを受け、相澤病院とNTT東日本は、日本大学医学部根東義明教授の協力のもと、昨年度より、地域の中核病院である相澤病院と連携先の診療所の間を「フレッツ光」を用いたVPNサービス「フレッツ・VPN ワイド」で接続し、各医療機関で異なる仕様の電子カルテに蓄積された診療情報を時系列で一つの画面に表示するシステムの開発を行ってきました。 

このほど、連携医療機関であれば患者の同意のもとに病歴・処方歴・検査歴などの医療情報を一目で把握できる「タイムライン連携システム」の開発が完了し、運用トライアルの開始に至りました。 

2.本システムの概要各医療機関でメーカーやベンダが異なる電子カルテに蓄積された医療情報を結合し、一つの画面に時系列で表示することにより、患者ごとの過去の医療情報を視覚的に表現します。 

医療機関の医師は、一覧で表示された過去の診療行為とそれに伴う患者の病態変化を、経時的かつ正確に把握することができ、それらを踏まえた治療計画の作成、さらには、症例研究への活用が可能です。 

(1) 主な特徴<1>「タイムライン」ビューア (別紙1:画面イメージ参照) 「日単位」「月単位」「年単位」など自在にズームイン・ズームアウトができ、瞬時に全体を俯瞰し、詳細を把握することができます。 参照したい項目を、ドラッグ&ドロップで簡単に選択、保存することができ、疾病ごとに管理したい項目だけを見やすく並び替えることができます。 任意の表示項目を選択して登録できるので、他の患者の情報も登録した項目で素早く表示することができます。 <2>患者ID連携機能 
医療機関ごとに異なる患者コード(患者ID)を関連付けます。これにより、連携先の医療機関同士で、患者単位で医療情報を管理することが可能になります。 
<3>その他 電子カルテメーカーやベンダに依存しないオープンな環境として、SS-MIX※1に準拠します。 NTT研究所にて開発した医療情報連携基盤(SAML2.0※2、ID-WSF2.0※3準拠)の採用により、高セキュリティ環境を実現することが可能です。 ※1厚生労働省電子的診療情報交換推進事業のもと開発された標準規格 ※2標準化団体である「OASIS」により策定された複数サイトにおける認証手続きを一度に集約するシングルサインオンの仕組みや、各サイトの認証情報を連携する仕組み、ユーザ情報の安全な交換の仕組みについて規定 ※3ユーザ認証技術の標準化団体「Liberty Alliance Project」により策定された、サイト間でユーザの属性情報を安全に交換する方法を定めた国際標準規格のプロトコル (2)システム構成 (別紙2:構成イメージ参照)データセンタ側でどの医療情報がどの医療機関で管理されているかといった所在情報を管理します。また、NTT東日本のデータセンタを活用して、各種ガイドライン※4に準拠したプライベートクラウド構成をとることもでき、医療情報を遠隔地にバックアップすることでBCP対策に有効です。 

※4医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第4.1版(平成22年2月 厚生労働省)、ASP・SaaS事業者が医療情報を取り扱う際の安全管理に関するガイドライン(平成22年12月 総務省)、医療情報を受託管理する情報処理事業者向けガイドライン(平成20年7月 経済産業省) 3.相澤病院を中心とした運用トライアルの概要運用トライアル開始日 
平成23年6月10日より平成24年3月末(予定) 
連携医療機関 
運用トライアル開始時は、本システムを8診療所に順次導入します。 
運用トライアル終了後は、実運用として、4病院、94診療所、16薬局へと拡大する予定です。 
4.今後の展開相澤病院とNTT東日本は今回の運用トライアル開始に合わせて協定を締結し、今後の本システムに関する改善、連携医療機関の拡大等に向けて協力することとしました。 

また、NTT東日本では、本システムをNTT東日本関東病院をはじめとする当社グループ内病院に展開していくとともに、各地域においても中核病院をはじめとした導入事例を増やすべく、努めていきます。 

さらに、このたびの東日本大震災において、多くの地域で患者医療情報が消失したことを受け、医療機関のBCP対策としても、展開を図っていきたいと考えています。 

参考本システムは、NTT東日本品川ショールーム(東京都港区港南1-9-1 NTT品川TWINSビル1階)に常設展示していますので下記までお問い合わせください。また、国内最大級の保健医療福祉分野の展示会「国際モダンホスピタルショウ2011」(7月13日~15日)にNTTグループとして出展する予定です。