『福祉医療機構 融資制度は 23年度どうなるか?』

 


『福祉医療機構 融資制度は 23年度どうなるか?』 

昨年 12月24日 閣議で承認された 平成23年度予算案 
(理財局 独立行政法人 福祉医療機構)は 4月の事業仕分けの 評価が 概ね反映されているようです。 
 事業仕分け評価の議論の一つとなった病院の耐震化設備融資は、 融資限度評価額の95% ・土地取得資金は病床過剰地域であっても融資対象と対応されるようです。(予算通過後 確定の詳細が 公表されるのでしょう) 


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行政刷新会議ワーキンググループ 
「事業仕分け」 WG-B 
日 時:平成22 年4月23 日(金)15:36~17:04 
項目番号:B-3 
項目名:福祉医療貸付、年金担保貸付等 
法人名:福祉医療機構 
内閣府 行政刷新会議事務局 
○出席者 
進行役:熊谷進行役 
評価者:菊田衆議院議員、寺田衆議院議員、亀井参議院議員、尾立参議院議員 
荒井評価者、市川評価者、小幡評価者、長評価者、河野評価者、 
伊永評価者、高橋評価者、土居評価者、上尾評価者、永久評価者、 
南淵評価者、福嶋評価者、前田評価者、水上評価者、南評価者 
説明者:厚生労働省 清水社会・援護局長、阿曽沼医政局長、榮畑年金局長、藤澤社会・援護局 
福祉基盤課長、岩渕医政局総務課長、八神大臣官房参事官 
(独)福祉医療機構 長野理事長、瀬上理事、長門企画指導部長、藤崎総務部長、中井福 
祉貸付部長、須田年金貸付部長 
改革推進部局:内閣官房行政改革推進室 中澤参事官 

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○熊谷進行役 それでは、独立行政法人福祉医療機構の福祉貸付事業、それから医療貸付事業、及 
び年金担保貸付事業について、ただいまから仕分けの作業を始めさせていただきます。 




○長評価者 基本的な認識をお伺いいたします。 
今、政府は成長戦略の柱として医療・福祉を考えているところでございますが、そういう認識の下に融資制度について抜本改革するのか具体的に教えてください。それが一つ。 
もう一つは、融資のシェアが下がったから福祉医療機構は不要ではないかというのは私は全然逆で、事実に即して申し上げると、例えば104 ページで耐震化工事の遅れというのがあります。 
病院の43.8%が不十分だと言っているわけですが、こういう利益につながらないものに対して民間が融資しない、福祉医療機構が一生懸命やらないから緊急の融資ができないのではないか。 
もっと柔軟な姿勢が必要だと思いますが、それについては、ここに書いてありますように、資本的支出を診療報酬に加味していないと私は思っています。 
自治体病院には、1,000 病院に対して年間8,000 億円、1病院当たり8億円国は出している。 

民間病院には出していない。 
局長がお話になったように、診療報酬で加味しないから、それにふさわしい程度の相当すばらしい融資制度こそ必要だと思います。以上2点について簡単にお答えいただきたいと思います。 

○説明者(福祉医療機構) 最初の点でありますけれども、私自身先ほど申し上げましたように、新成長戦略の中で医療・介護・健康関連ということで、これについては私も今後の最重点課題、この機構にとっても最重点課題であると私は認識しております。 
その中で、私ども福祉あるいは医療という貸付をどうってこれからやっていくのかということは、利用者の皆様の声をお尋ねした上で、次のステップに行こうと考えております。 

○説明者(福祉医療機構) ただいまのお話の後段の質問でございますが、確かに民間の耐震化に対して、始めましたのは昨年度からでございます。昨年度の6月にこの事業を立ち上げましてから、御相談が殺到している段階でございます。 
一般に初回の御相談をいただいてから融資の申込に到達するまでに、3年近くかかります。 
審査ではなくて、皆さんが資金調達がこういう方法があると認識されてから、それぞれの医療施設の中で計画を醸成させていくのに大変お時間がかかります。 
その中で私たちの融資を使って、実際に申込を頂きますと、私たちは現時点で33.4 日で審査をしております。 

○長評価者 自治体病院に対しては、22 年度中の着工を条件に5億円ぐらい出しているではありませんか。 
遅過ぎますが、いかがですか。 
公立病院はそのくらいやっているのです。そういう認識はありますか。 
具体的に22 年度中に公立病院と同じくらいの融資計画を出すということを言明してくださいということを言っているのです。 


○説明者(福祉医療機構) 希望がこのところ殺到しておりますが、それに対しては対応していきます。 

○説明者(福祉医療機構) 耐震化については、本日の104 ページの資料の中でも安心して暮らせる地域づくりの取り組むべき医療の大きな柱になっております。 
実際の実績といたしまして、21 年度の12 月末現在の数字でございますが。 

○長評価者 22 年度中にやりますかどうかと伺っているわけです。 

○説明者(福祉医療機構) 21 年度から随分耐震化の関係は案件を申請しております。 
現に21 年からやっております。 

○長評価者 
耐震工事はもうからないのですから、全額長期で出さなければ希望者が出るわけがない。 
耐震化をやったら診療報酬を上げてくれますか。上げてくれないのですから、やるわけない。 
ですから相当長期間、耐用年数の45 年で100%融資するというのは当然ではありませんか。 
それを打ち出せるのですね 

説明者(福祉医療機構) 新成長戦略に示されたお話を、新たな需要と雇用を拡大する鍵であるとおっしゃっているわけですから、私たちもそれに従って医療・福祉の領域に対する政策融資を大幅にかつ可及的速やかに拡大することが必要であると思っております。 

説明者(福祉医療機構) 耐震化については、これから22 年度以降、私どもの医療貸付の中のポイントであると理解しております。 

○長評価者 幹部がいるんですから具体的に言ってください。持ち帰って検討するのではなくてです。 
今、言ってください。 

○説明者(福祉医療機構) 融資期間の延長ということですか。 

○土居評価者 長先生がおっしゃったことについては、私も医療機関に対する融資というものについては、もう少しきちんと体系だってやるべきだと思うのですけれども、恐らくこの機構のリソースがないと思うのです。 
支店も東京と大阪しかないわけです。それに比べて、同じ政策金融機関では日本政策金融公庫はもっとたくさん持っている。・・・ 

零細企業の、つまり病院の場合は確かに赤字病院があるかもしれないけれども、診療報酬で公定であるといえどもきちんとお金が入ってくる。 
だから、そういう安定した収入が必ずしもないような零細企業にも、国民生活金融公庫が貸しています。今は政策金融公庫ですが、貸している。そういうノウハウはあるわけです。 
だけれども福祉医療機構は必ずしもそこまでのマンパワーがない。 
融資を拡大したくてもできないというところはありませんか。 

○説明者(福祉医療機構) 今の御指摘なんですが、私どもの融資は国民生活事業部が行った融資とかなり性格が違うと思います。 
国民生活事業部は確かに診療所等に融資をされておりますが、運転資金であるとか、比較的額の限られた4,500 万円を上限とか、今年度から7,500 万円というものもつくられましたが、いずれにしても、数千万を上限とするような運転資金、軽微な設備整備の資金を担当されております。 
それに対しまして私どもは、20 年、場合によってはそれ以上の非常に長期の施設投資が・・・性格が違います。 

○土居評価者 性格はよくわかります。 
問題は、その融資の体制です。 
問題はマンパワーが足らないから規模拡大といってもそんなに規模は拡大できない、お約束できないというところはありませんかということです。 

○説明者(福祉医療機構) 例えば支店の数が公庫の場合には150 を超える支店がございます。 
私どもは東京の本部と、大阪の支店2点で集中的に行っておりますが、実際にこの施設整備の案件の頻度というものを御想像いただきますと、現在確かに件数が少し落ちてはおりますが、福祉と医療と合わせましても年間1,200 件くらいです。 
これが多くなって、もう少し数が増えたといたしましても、今一応実績ということで1,200 件でお話しをさせていただきますと、これを47 都道府県で割りますと1 県当たり大体数件になります。 
そういう頻度のものを個々の支店でやるよりは集中的に受け付けてやると、そういう方が効率的であるということでやらせていただいております。 

○土居評価者 それは説明になっていないのです。 
どういうことかというと、現状の規模ならば今の体制でやれますという説明にしかなっていないわけです。 
医療にもっと貸付けが必要ではないかというニーズがあるにもかかわらず、今の件数でいいわけですか。 
そうではないのではないですか。 
もっと規模を拡大させなければいけないというのであれば、ちゃんと政策金融公庫のネットワークを使うとか、そういう融資を審査する場合はもちろん、今おやりになっているのでもいいけれども、その窓口とか、融資をしやすくするような方法とか、そういうのは政策金融公庫に力を借りるということはあるのではないですか。 

○尾立参議院議員 関連で、最初に申し込んでから、実行まで33 か月というような話がありましたね。それも含めて、今の。 

○説明者(福祉医療機構) 33 日でございます。先ほど申し上げたのは、皆さんが実際に私たちのところまでお話を持ってくる平均的な日数でございます。 

尾立参議院議員 今の体制で審査は約1か月で終わって出せるということですね。 

説明者(福祉医療機構) 現在は申込をいただいてから33 日ですが、今年度は更に30 日以内にやりたいとスタッフ一同努力するつもりでおります。 

○長評価者 今、日本政策金融公庫の話が出ましたが、私は移行は絶対にまずいと思っております。 
日本政策金融公庫には審査能力がない。 
支店の数が多ければいいものではないということは当たり前でして、要するに資本の論理で貸すような公庫が、審査できるわけがない。 政策融資は 出来ない。 
病院は利益が出ないんですから、そういうところに資本の論理を重点的にやっている民間の企業の基準で審査したら、ほとんどの病院、診療所に融資が出なくなることは間違いないと思います。 
ですから、あなた方も、頑張って存続の意見が出るような形の答弁をしてください。 

○説明者(福祉医療機構) ありがとうございます。 
おっしゃるとおり、一般病院のキャッシュフロー率というのは大体7.7~7.8%というのが今の平均でございます。 
それに対して、大体医療機関の長期の融資は20 年です。 
それに対して減価償却は39 年でございます。 
この20 年の倍の差というのが利益分を大変圧迫している。 
すなわち、一見利益は出ているのに大変赤字になっているというのが医療機関の現状だということです。 
特に救急をやっているところは人件費が大変高いので、私たちはより長いものを出したいという気持ちは持っております。 
努力します。 

○熊谷進行役 気持ちがありますという話ではなくて、この医療貸付事業をやっていることの中身が、その思いとか、民間病院それぞれの実勢にふさわしいものになっているかどうかということをこの場で議論をさせていただいているので、思いをたくさんしゃべってもらっても困るわけです。 
今、長先生から、いろいろ御意見を頂きましたけれども、ごめんなさい。意見の開陳を控えていただいて、こうあるべしとか、議論の中で指摘をすることは結構なので、それはよろしくお願いします。 
審査の話でいくと、自治体から審査する前に意見書を出させますね。これは何でですか。 

○説明者(福祉医療機構) 私どもはこの福祉・医療のサービスというのは、地域住民の方々、その施策を進められておられる自治体の方々、そういう方々の考えと整合性のある形で事業が進んで初めて効果が上がると思っております。 
そういう意味で、政策上の必要性の判断の材料の1つとして、意見書をいただいております。 

○熊谷進行役 そういうところにしか出していないとも聞こえるのですけれども、意見書の中で、例えばなかったとか、違う意見があったものでも貸したものというのはどれくらいの割合であるんですか。 

○説明者(福祉医療機構) 最後に形としては、意見書が公文書でまいりますが、私どもの仕事といたしましては、その意見書を自治体で決定される過程において、その施設を整備されようとする 
御意見も伺いながら、正に行政と相互の意見交換をして意見書をつくっていくような必要性について、御相談ということをやっておりますので、そういう中での意見書の提出というふうに御理解いただければと思います。 

○説明者(福祉医療機構) 福祉貸付では大体84%でございます。医療の方は3割です。 
○説明者(福祉医療機構) 今、御質問があった意見書が出てきたものを否定して貸付けを行っていないものはございません。 

○市川評価者 もう少し事業の中身に踏み込んでお伺いしたいのですけれども、貸付けをした事業内容ということについては、例えば耐震なら耐震で非常にわかりやすいと思うのですけれども、個別の内容というのはきっちり把握しておられますでしょうか。 
もしわかったら、例えばどんなものにどれどれお金を貸しているかというのがわかりますか。 

○説明者(福祉医療機構) 具体的な案件ということですか。 

○市川評価者 例えば建物を建て直すとか設備投資をされるとか、設備投資をしている中身としてどういうものがあるかです。 

○説明者(福祉医療機構) 私ども現在の融資制度は、平成16 年に小泉内閣で官から民へという・・・。 

○尾立参議院議員 経過は結構なので、割合だけを教えてください。 

○説明者(福祉医療機構) 機械を貸すことはできません。 
施設だけお貸しております。 
診療所については土地の購入資金もお貸しできますが、病院についてはお貸しできません。 
すべて規制を受けておりまして、そういうのは銀行の方から、貸付けを受けるようにという指示を受けております。 

市川評価者 もう一つ、診療機関のうち六十数パーセントが赤字であるという御指摘がありましたが、何の六十数パーセントですか。 

○説明者(福祉医療機構) 一般病院です。 
50%以上を一般病床としている一般病院で、2次救急を持っているところでございます。 

○市川評価者 例えば、六十数パーセントが赤字の状況であったときに、貸付事業することの中で、もともと赤字であって、そこに更に高度化をやって赤字の病院にお金を貸していく。 
病院は非常に重要なことですから、融資をされるということもあるのかもしれませんが、それだけでは結局のところ融資をしているだけで、では本当に医療制度をそのものがよくなるとはちょっと思えないのですが、その辺はどうですか。 

○説明者(福祉医療機構) ここが私どもが他の金融機関と全く違うところでございますが、政策上の必要性、その地域の救急医療を絶対に守らなければいけないというときに、その病院の診療報酬上の加算のための施設基準と勘案して、例えば看護師さんを何人増員とかいうことを含めて、その病院の建築計画、増強計画を審査させていただいております。 
その結果、御融資の後にしっかりと償還ができるようになれば、それでいいのではないかという判断が、これが民間の金融機関では絶対に真似ができないと思いますし、申し訳ございませんが、政府系の金融機関では、こうした医療法、あるいは社会福祉法、さらには診療報酬、あるいは介護基準というものを常に審査の中でポジティブに評価しながらやっていく。 
それの取捨選択を 
一緒に考えて、相談しながら対応していくという機能だと思います。 

○市川評価者 医政局長がせっかくいらしているので、お伺いしたいのですけれども、この体制で例えば耐震なら耐震とか、ないしは病院の高度化、今、赤字経営が非常に多い中で、国民に対して十分な医療サービスを提供するような仕組みができると、医政局長としてはお考えですか。 

○説明者(厚生労働省) この福祉医療機構の医療貸付は、 
1つは、都道府県で医療計画をつくっておりますが、その医療計画の中で、4疾病5事業と呼んでおりますが、先ほど言ったような糖尿病とか心筋梗塞とか脳卒中とか、がんとか、そういうものに対する対応、あるいは救急医療とか小児とか災害とか、そういうものに各地域でどう対応するかという計画を作るんですけれども、それを支援するという機能が1 つです。 

2つ目は、今おっしゃった耐震の問題、日本はまだ耐震構造ができている病院が少ないですから、できるだけ整備しなければいけないということで今やっております。
その他老朽化の建替ということもございますけれども、現在の福祉医療機構の医療貸付というのは、そういう意味で必ずしも十分と言えるかどうかということについては問題があるかもしれませんけれども、私はこれをもっとアクセルを踏んでやるべきだと思っておりますし、今の体制としてもこれで私はやり得ると思っております。

件の案件がございましたが、その中で耐震化の関係は、平成21 年度はもう耐震化の実績が出ておりますので、33.3%これは事業費も大きいものですから、一気に比率が上がっておりますが、 
それ以外に、主なものといたしましては、地域医療支援病院、地域で医療機関のネットワークを作る拠点になる病院の支援でございますが、それの建築資金が22.9%を占めております。 
それから、医療施設の老朽化等で近代化、これは国の方で補助金がございますが、その残りの部分の費用を負担しておりますのが9.9%ほど。 
これは直接の医療施設にはなりませんが、老人保健施設、これも広い意味では医療施設に分類されますが、これについては、11.0%という構成になっております