保険局医療課の石井安彦課長補佐は2月21日、日本医療流通改善研究会主催のセミナーで、医療課としてはじめて今回の改定のポイントを解説



保険局医療課の石井安彦課長補佐は2月21日、日本医療流通改善研究会主催のセミナーで、医療課としてはじめて今回の改定のポイントを解説 
新薬創出加算は製薬業界の「小遣いねだり」――中医協委員見直し「報復的な匂い隠せず」 邉見公雄氏 診療報酬改定セミナーで見解 
2010.02.26 薬事ニュース   
  

 2010年度診療報酬改定の答申を終え、厚生労働省保険局医療課職員や、中医協委員を講師とする診療報酬改定セミナーが相次いで開かれた。 

全国自治体病院協議会会長で中医協・診療側委員でもある邉見公雄氏は2月19日のセミナーで、10年ぶりのネットプラス改定について、「自公政権下で10年間マイナス改定だったことを考えると、(改定幅に不満はあり)ニュートラルに近いギアだが良かった」と評価した。 
中医協委員の日本医師会枠全廃については、「ある程度、(自民党を支持してきた日医に)報復的な匂いは隠せない」とも述べた 
改定の個別項目については、「医師の事務作業、看護師補助の加算がポイント。ぜひ取得してもらいたい」と聴衆に呼びかけた。 

日医枠全廃は「少しやりすぎ」 
 邉見氏は、日本医療事務センター主催のセミナーに出席し、民主党政権下で改革された中医協の議論を振り返った。 
現行の診療側委員は一致協力して改定作業に当たれたが、中医協委員の日医枠全廃については、「少しやりすぎと思う」と感想を述べた。 

安達秀樹氏、鈴木邦彦氏が京都府医師会、茨城県医師会から推挙され、その両医師会長が、次期日医会長選挙に立候補したことにも言及。 
両医師会が民主党政権と関係が近いことを踏まえると、「報復的な匂いは隠せない」と語った。 
  
民主党政権下でプラス改定になったことには、一定の評価を下した。 
改定率には不満があるとした上で、「民主党政権は生まれたばかりで、首が据わるまで3年ぐらいかかる。 
長い目で見ないといけない」とした。 
さらに、「ある意味一番悪い経済状況で生まれたのでしょうがない」と述べ、大幅プラス改定が実現しなかったこともやむを得ないとした。 
 次々回改定で議論される、いわゆる「ドクターフィー」については、「難しい問題。 
ホスピタルフィーさえ決まっていないので目茶目茶になる。私としては反対だ」と述べた。
  
医薬品関係では、「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」に関して、「子供が宿題をするからお小遣いをくれといっているようなものだ」と、導入を求めた製薬業界を批判。 
画期的新薬の創出は製薬企業の使命で、それを引き換えに優遇するのはおかしいとした。 
民主党幹部も、経済成長の観点から、製薬産業の育成に理解を示しているとの見方を示すも、「病院が苦しいときにどうかと思う」と反対の姿勢を崩さなかった。 
手術料 帝王切開など幅広くアップへ 
  

一方、保険局医療課の石井安彦課長補佐は2月21日、日本医療流通研究会主催のセミナーで、 
医療課としてはじめて今回の改定のポイントを解説。 

「急性期医療に手厚く評価した」とし、疲弊する救急医療や周産期医療の点数を引き上げたと強調した。 
難易度の高い手術料についても大幅に点数を引き上げたと指摘。 
具体的には、脳動脈瘤頸部クリッピング、大動脈瘤切除術など約1800項目のうち、半数程度を引き上げるとした。 
症例数の少ない手術を中心に評価するのではないかと医療関係者が懸念していることを意識してか、「帝王切開も増点になる」など、幅広く対応する構えをみせた