米医療改革は日本医療機器メーカーに恩恵 製薬大手は負担増




米医療改革は日本医療機器メーカーに恩恵 製薬大手は負担増-2010/3/23 ブルームバーグ 

米下院本会議で21日(日本時間22日午前)、医療改革法案が賛成多数で可決された。 
野村証券では、米国で事業を展開する日本の医療機器メーカーにとって、受注増加などの恩恵が働く一方、新薬メーカーには税負担増加などで若干マイナスの影響が及ぶとみている。

 野村証券で医薬品・医療機器関連企業の調査分析を担当する甲谷宗也アナリストは23日、ブルームバーグ・ニュースの電話取材に応じ、「今回の制度改革で最も恩恵を受けるのはオリンパスだ。 
大腸内視鏡検査の件数が10%以上増える公算が大きい」と述べた。 

 甲谷氏によると、大腸内視鏡検査の患者負担額は120ドル程度と高額。 
ただ今回の制度改革では予防医療などを無償化するため、米国で毎年160万件程度だった同検査が1割以上増え、オリンパスの米国医療事業の売上高は2011年3月期に1400億円に増大すると予想する。09年3月期実績は1082億円だった。 

 野村証は23日付でオリンパスの投資判断を「2(中立)」から「1(買い)」に引き上げ、目標株価も2700円から3300円にした。オリンパス株の23日終値は前営業日比3.3%高の2919円。 

 甲谷氏は臨床検査機器大手のシスメックスについて、「血球計数器は医療制度改革の影響を受けにくい」と分析。ニッチな事業領域でグローバルな競争力を有していることなどを評価し、23日付で目標株価を従来の5300円から6000円に引き上げた。 


新薬メーカーは追加税を負担 

 今回の制度改革では、2011年から製薬メーカーに追加税が課される予定。この点について同氏は、武田薬品工業やエーザイなどの製薬大手4社の「最終利益を2-3%程度押し下げる」とみている。 

 同証券が23日にまとめた投資家向けリポートによると、日本の医薬品大手4社の米国での年間売上高は、 
武田薬品工業が6000億円でシェア1.8%、 
エーザイが3600億円で1.1%、 
アステラス製薬と第一三共が2800億円でそれぞれ0.8%。課金額は、武田が40億5000万円、エーザイ24億8000万円、アステラ薬と第一三共が18億円と試算する。 

 武田薬の株価終値は同0.8%安の4225円、エーザイは同1.7%安の3580円、アステラ薬が同0.2%高の3380円、第一三共が同0.5%高の1772円。 


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