看護職場では労働基準法が最低基準ではなく、目標値となっている。



看護職場では労働基準法が最低基準ではなく、目標値となっている。『守らない』ではなく、『守れない』のが現状。一生ものの仕事なのに離職率が高く、大切な資源を活用できていない!看護師 離職率10%以上の公立病院の 市長・議員は当直経験してほしい! 


半数近くが夜勤月9回以上/自治労・看護師 労働と健康調査/過重労働の弊害浮き彫りに 
2010.02.23連合通信社   
  

 疲労蓄積や人間工学などについて研究する労働科学研究所と、自治労は二月十八日、「看護職員の労働と健康に関する緊急実態調査報告書」を発表した。 

三交代勤務に従事する人のうち、半数近い人が、看護職員確保法・基本指針の基準を超える「月九回以上」の夜勤を行っていることがわかった。 
約四割が今の仕事を続けることに否定的な見方を示すなど、過重労働が看護師不足に深刻な影を落としていることが浮き彫りになっている。 
  
調査は二〇〇八年末から〇九年二月に実施。 
おもに公立病院職員が加入する自治労と、日赤や済生会など民間病院労組でつくるヘルスケア労協を通じ、看護職の組合員九千七百五十六人から有効回答を得た。 
   
●眠れないまま次の勤務へ 
 三交代勤務を行っていると答えたのは約六割。 
そのうち、夜勤回数で最も多かったのが「月八回」で三八%。「九回」の二三%、「十回」の一六%が続く。「月九回」以上は合計で四四%となった。 
  
夕方に勤務が終了する「日勤」と、深夜零時過ぎに勤務が始まる「夜勤」が連続するシフトについて、三交代勤務従事者の約半数が「ある」と回答。 
平均で月四~五回となっている。勤務間隔が六時間以下の日が「ある」との回答も半数に及んだ。 
  
この結果について自治労衛生医療評議会の担当者は、「相次ぐ診療報酬改定で入院患者の回転数が高まり、前残業(早出残業)を余儀なくされるなど業務が過重ぎみ。 
眠れないままに次の業務に入る看護職員も少なくない」と話す。 
  
二交代勤務従事者は全体の約一五%。このうち、三交代勤務の「月八回夜勤」に相当する「月四回」を超える夜勤に従事する人は四六%にも上る。 
 仮眠が組み込まれる当直制勤務者(五%)と併せて行った設問で、仮眠が取れないことが「たまにあった」「多かった」が計三~四割となるなど、「人の命を預かる職場で十六時間連続勤務が行われている」(同担当者)と安全上の問題も指摘される状況だ。 
   
●「朝、ぐったり」4割 
 健康状態については「朝起きた時、ぐったりとした疲れを感じる」が四三%と、疲労が蓄積する職場の実情が示された。勤務体制別には、三交代勤務従事者では四七%、二交代が四三%、夜勤がない人は二八%と、顕著な差が表れている。 
 医療事故を起こす不安があるかを聞いたところ、「いつも」(二三%)、「しばしば」(三一%)、「たまに」(三七%)と、あわせて九割を超える人が「ある」と回答した。 
  
看護師の仕事を「続けたい」と答えた人は全体の四八%。一方、「続けたいが続けられないと思う」が二九%、「続けたいと思わない」が一〇%と、否定的な見方を示す人の割合が多く示された。 
  
労働科学研究所の酒井一博所長は「看護師は専門職であると同時に、労働者であるという議論が薄いのではないか」と指摘。 
「(看護職場では)労働基準法が最低基準ではなく、目標値となっている。『守らない』ではなく、『守れない』のが現状。一生ものの仕事なのに離職率が高く、大切な資源を活用できていない」と述べ、改善の必要性を強調した。