夕張診療所 市、体制縮小認めず 村上医師側に通告 管理者再公募も



夕張診療所 市、体制縮小認めず 村上医師側に通告 管理者再公募も=北海道2010.02.19 読売新聞 
  

 夕張市は18日、市立診療所の指定管理者の医療法人「夕張希望の杜」(村上智彦理事長)に対し、現状の医療体制が維持できなければ新たな指定管理者を再公募すると通告したことを明らかにした。 
同診療所では、常勤医4人のうちの3人が3月末までに退職するため、同法人は医療体制の縮小を検討してきた。これに対し、市側は縮小を認めない考えだ。同法人は27日の理事会で対応を検討し、市側に回答する。 

 市によると、同法人に対しては、〈1〉病床19床の確保〈2〉介護老人保健施設の定員40人体制の維持〈3〉初期救急医療への協力--を求めている。藤倉市長は「市も医師確保の努力をするが、法人側が対応できない場合、他の医療機関を公募せざるをえない」と説明している。 

 これに対し、同法人の広報担当者は「理事会で正式に決まるまではコメントできない」としている。 

 藤倉市長は19日、北海道地域医療振興財団(札幌市中央区)など2団体を訪問し、医師派遣を要請する。 

 ◆過疎地の医療考え方に違い(解説) 

 財政破綻(はたん)で市立総合病院が廃止され、後を継いだ医療法人「夕張希望の杜」が市立診療所を開設して3年。地域医療の担い手が見直される可能性が浮上し、夕張市の医療問題は新たな局面を迎えた。 

 同法人と市は、限られたスタッフと資金での運営方法を巡り、何度も意見を対立させてきた。旧総合病院に準じた医療体制の継続を望む市側と、過疎地域にふさわしい予防医療の確立を目指す同法人。両者の考え方は、根本的な違いがある。 

 藤倉市長は、現状の医療体制維持を「絶対に譲れない線」としている。だが、新たな担い手を簡単に見つけられるわけではない。大切なのは、地域住民に深刻な影響が及ばないようにすることだ。27日の理事会の判断が注目されるが、双方には、一層の歩み寄りの姿勢を求めたい。(星野誠)