阪南市議会 特別委員会は 全会一致で 指定管理者移行 を承認

 

 


(注)2010・10・19 
阪南市議会 特別委員会は 全会一致で 指定管理者移行 を承認・・・・・  

【リポート大阪2010】経営難の阪南市立病院 起死回生の「管理者制度」難航 
2010.10.17 産経新聞  
  

 阪南市立病院が経営難に陥っている。この苦境を乗り切ろうと、同市では民間に運営を任せる「指定管理者制度」の導入を検討しているが難航。 
同制度は、平成20年に市が作成した改革プランが行き詰まった末に、有識者を集めた「評価委員会」の答申から得た起死回生の方策だったが、市議会は9月末、「市民への説明不足」などを理由に「継続審査」とし、導入の可否を先送りにした。 
市は説明会を増やすなどし、市民の理解を得る努力をしているが…。(藤谷茂樹) 

 市役所で8月26日に行われた評価委の第2回会合。市民の高い関心を集め、100人を超える傍聴者が詰めかけ、あふれた人たちのために別室にモニターも設置された。 
傍聴した男性(69)は「自分や家族が行く病院だから、今後の経営問題には注目したい」と心配そうに議論を見つめていた。 

 評価委が示した答申は指定管理者制度の導入だった。公立施設の管理を企業や民間団体などに任せて運営する「公設民営」の制度で、総務省によると平成22年3月末現在、900以上ある公立病院のうち、56カ所で導入しているという。 

 メリットとして挙げられるのが、自治体財政への負担が軽減される点。 
人件費など病院運営費が指定管理者となる団体の負担となるからだ。 
同市は研修や救急医療など不採算部門への支援を続けるとしているが、公設公営のままで運営した場合に想定される年5億~6億円の繰出金を防ぐことができるという。 
評価委委員長の長隆・元総務省公立病院改革懇談会座長は「指定管理者制度により再建の芽が出ると確信している」と判断。 
市では9月市議会に同制度を導入するための条例改正案を提出した。 

 また、市はこれまで苦労してきた医師確保の面でも期待を寄せる。 
市立病院では各診療科に十分な医師が配置できず、患者の入院や手術の受け入れ態勢を維持できないことが経営難の最大の要因だった。 
ここに、別病院も経営する医療法人などが指定管理者となることで、市立病院の医師確保を円滑に進めるめどが立つからだ。 

 しかし、条例改正案の審査が付託された阪南市立病院関連特別委員会で、議論は難航した。 
市が答申から早々に制度の導入を決めたため「市民への説明が不足している」「職員組合との協議ができていない」など質問が相次ぎ、特別委は賛成少数で9月24日に否決。 
本会議で「継続審査」とし、可否が先送りされた。 

 市側が制度導入を急ぐのには理由がある。本会議前の9月29日に急遽(きゅうきょ)開催された特別委で、同病院の赤井美津代副院長は「人事面からも来年4月からの制度導入が最適だと理解してほしい。 
再来年の4月では遅い」と訴えた。 

 期待する医師の確保も、4月の人事異動に合わせなければ、指定管理者との調整がつかない可能性が高くなる。 
さらに、資金不足を埋めるために市財政から支出される繰出金は一刻も早く止めたいという事情もある。 
市幹部は「今の市財政では5億~6億円の支出はあと2年も続けられない。すでにほかの市民サービスが滞っている」と嘆く。 

 市議会の「説明不足」という指摘を受け、市は5カ所の予定だった市民向けの説明会を8カ所に増やし、市民に制度導入の理解を求めたいとしている。 

 新制度の導入は大きな課題だが、市民の最大の関心は、「どう市民病院が運営され存続していくのか」だろう。 
評価委を熱心に傍聴していた60代男性は「どんな経営になったとしても、その地域医療に合った病院でなければ意味がない。 
病院側に地域のことをもっと学んでほしい」と先の見えない医療行政に不満の声をあげた。

                   ◇ 

【用語解説】阪南市立病院の経営問題 

 平成19年6月、内科医の一斉退職をきっかけに内科診療をはじめ、入院や手術の受け入れが難しくなり、経営状態が悪化。 
20年12月には、改革プランを策定し、25年度に常勤医14人、1日平均入院患者数155人を確保し、地域医療の中核病院として経営再建に取り組むことを盛り込んだ。 
だが、医師確保などの面で順調に進まず、21年度で常勤医は7人、1日平均入院患者数が70人止まりで、早くも計画が難航。 
さらに20年度から資金不足で市財政から年5億~6億円の繰り入れが必要となっている。