DPC新機能係数――救急、地域医療含め6項目で合意 中医協・総会



DPC新機能係数――救急、地域医療含め6項目で合意 中医協・総会 
2010.02.12 薬事ニュース   
  

 中央社会保険医療協議会は1月29日の総会で、DPCについて議論し、新たな機能評価係数に、救急医療指数、地域医療指数の2項目を含めることで合意した。 
これにより、すでに導入が決まっている4項目(データ提出指数、効率性指数、複雑性指数、カバー率指数)とあわせて6項目で、機能評価係数が設定されることになる。 
現行の調整係数を、機能評価係数にどの程度置き換えるのかという「割合」などの問題は、引き続き検討する。 
  
厚生労働省は、救急医療指数、地域医療指数についての評価手法を明示。 
救急医療指数では、緊急入院で、初期治療や確定診断をするために発生する費用を、医療機関ごとに係数を設定して評価する。 
また、地域医療指数では、医療計画で定める4疾病5事業について、地域がん登録への参画といった役割を果たす医療機関を評価する。 

「脳卒中の地域連携パスも評価すべき」(鈴木邦彦委員)など、追加の評価を求める声はあがったが、2項目を機能評価係数に盛り込むことに、反対意見は出なかった。 
 また厚労省は同日の総会に、「新たな機能評価係数に係るシミュレーション」の結果を提示。 
2010年度の診療報酬改定で、調整係数の15%、25%、35%を機能評価係数に置き換えた場合の影響を試算した。 
それによると、置き換え割合が高まるほど、現状より評価される病院と、評価されない病院の差が広がった。 
  
鈴木邦彦委員は、「初めて導入するので、影響は大きくなると思う。 
まずは15%を置き換えて、結果を見ながら考えるべき」と主張した。 
また、機能評価係数のもとになる6項目の重み付けについても、複雑性指数とカバー率は、大規模病院に有利になるので、軽い評価にすべきとの見解を表明。 
「民間中小病院ができないことに、点数を高くすることは良いが、同じことをやって、病院間で収入格差が生じるのはおかしい」と訴えた。 
  
同日の総会では、前回の総会で積み残しとなった、「重要課題関連項目」の入院などについても議論した。 
地域連携を評価する観点から、「退院調整加算」について、現行点数の上に、上位区分を新設。 
専従の看護師および専任の社会福祉士が配置されている場合などに、従来よりも手厚く評価する。 
名称も、「慢性期病棟等退院調整加算」に変更する。また、後期高齢者退院調整加算の対象年齢を「65歳以上の患者」「40歳以上の特定疾病患者」に拡大。名称を「急性期病棟等退院調整加算」に改め、急性期の退院調整も評価することにした。 
  
がん医療についても評価する方針が示された。 
がん診療連携拠点病院加算については、複数の医師などが、治療方針などを検討するキャンサーボードの設置や院内がん登録の実施が求められていることを踏まえ、評価を引き上げる。 
委員からは、キャンサーボードに認定看護師などの参画を求める声があがった。 
また、20分を1単位とする「がん患者リハビリテーション料」新設提案に対し、嘉山孝正委員は、「悪徳経営者が、末期がん患者にリハビリを行い、点数算定する可能性がある」と懸念。算定に当たり何らかのハードルを設けるべきとした。 
  
認知症医療については、「認知症病棟入院料」の名前を「認知症治療病棟入院料」に変えるとともに、手厚い対応が必要な60日以内の評価を引き上げる。 
外来の認知症患者を、専門医療機関に紹介する際の加算として、新たに「認知症患者地域連携加算」を盛り込んだ。 
安達秀樹委員は、「これは加算があるから紹介する、しないの話ではなく、通常行っているもの。外来財源が400億円と限られている中で優先順位は低く、これを取りやめて診療所の再診料71点を維持してもらいたい」と訴えた。 
 このほか総会では、10年度実施の保険医療材料制度の見直しについても了承した。