薬の仕入れ値 情報共有 公立病院 4月以降 経費減へデータ化



薬の仕入れ値 情報共有 公立病院 4月以降 経費減へデータ化 
2010.02.04 共同通信 

 約千の公立病院で構成する全国自治体病院協議会が4月以降、医薬品の仕入れ価格をデータベース化することが3日、分かった。 
仕入れ価格は個別に業者と交渉して決めているが、民間の病院に比べて割高との指摘を踏まえ、値引き率などの情報を全国で共有し業者との交渉に活用。できるだけ安く購入することで、公立病院の経営改善につなげるのが狙い。 

 協議会は共同購入で値引き率をさらに引き上げることも検討しており、深刻な財政難を受けた自治体改革の動きが本格化しそうだ。 

 病院で使用する内服薬や外用薬、注射剤や造影剤などの仕入れ価格は通常、病院と業者の交渉で決まる。 
値引き率は外部に明らかにされないが、協議会が2008年に実施したサンプル調査によると、公立病院の100床当たりの薬品費は1カ月に2017万円で民間病院を約350万円も上回っていた。 

 協議会が昨年実施した実態調査では、公立病院間でも値引き率に最大約3倍の開きがあることが判明。病院の規模や地域の違いだけでなく、交渉力やコスト意識の差が浮き彫りになった。 

 データベースには各地の公立病院が取引の実例を入力。地域別の値引き率の平均値、最大値などがリアルタイムで参照できる仕組みを導入する。 
担当者は「データベースを活用してコスト意識を磨き、公立病院全体の交渉力底上げを図りたい」と話している。 

 医薬品の価格とは 病院や診療所が医療保険に請求する「薬価」は国が定めており、ほぼ2年に1度の診療報酬改定に併せて見直されている。 
一方、仕入れ価格は卸売業者との交渉で決まり、薬価と仕入れ値の差額は病院の利益になるため、かつて薬漬けを招く「薬価差益」として批判された。近年、薬価は実際の仕入れ値に基づいて改定され、差益は縮小している。