浜松行革審=県西部浜松医療センター 将来像明確化が急務 運営方針転換は大方容認



浜松行革審=県西部浜松医療センター-将来像明確化が急務 運営方針転換は大方容認
(2010.07.31 静岡新聞 )     

 浜松市行財政改革推進審議会(会長・御室健一郎浜松商工会議所会頭)の第5回公開審議は31日午前、同市中区で開かれ、県西部浜松医療センターの経営形態を地方独立行政法人化から一般財団法人による運営へ方針転換を決めた市の判断について審議した。 

 委員からは「経営責任の明確化がそもそもの改革の目的」と方針転換を大方容認する声の一方、期待される病院像の早急な明確化を迫る意見が続いた。 

「(基本的には)体制はこれまでと何ら変わらない。過去の経営の失敗が繰り返される可能性も否定できない」との厳しい意見もあり、市や市医療公社に安定経営へ向けた一層の努力を求めた。 

 市は独法化を目指した長年の検討から突然、方針転換を図ったことについて委員の質問に答え、「資産評価や、必要な退職金確保の仕方に見込み違いがあった。建物の寿命という判断については考慮がなかった」と説明。 

将来見込む病棟の建て替えに関して公社代表が、現600床の病床数について「現在の病床利用率は85%。 
今まで通りという話にはならないだろう。診療内容を決め、収支を考え決めていく」と述べた。 

 病院改革の前提となる「目指す公立病院像」については、「本年度中に内部調査を行う」としたが、具体的スケジュールはないと答えた。 
委員からは「民間感覚からは市の対応は遅すぎ」との意見が出た。 

 公社の収支案では、今後もしばらく市から上限7億円の医業負担金が必要との見通しも示された。 

 市は、外部チェック体制の整備や会計一元化のための利用料金制導入とともに、公社や財団などの運営団体の理事長候補として経営能力のある者を市長が推薦する考えを示した。 


県西部浜松医療センター2病棟を建て替え 180億円、14年度から-浜松市
(2010.07.31 静岡新聞 )      

 県西部浜松医療センターの地方独立行政法人への移行計画を撤回した浜松市は30日、老朽化が進む2病棟を2014年度から建て替える方針を明らかにした。 
対象は築37年の1号館(212床)と同35年の2号館(188床)で、約180億円の事業費を見込んだ。 

 現状は、老朽化とともに、医療機器を置くスペースの不足なども課題だった。 
病棟の建て替えは、浜松市医療公社理事会が今月初めに市に出した提言書によって、独法化の撤回とともに求めていた。 
提言書は、新病棟を完成させた上で、公社が市からセンターの土地や建物など資産の譲渡を受け、指定管理者のままで自主運営するとした。収益の一部で新病棟建設費を償還していく方針を打ち出した。 

 同日の市議会行財政改革推進特別委員会で、市は独法化の撤回に伴い、公社を一般財団法人に移行させる時期を2013年と明示。財団化では、独法化に必要な巨額出資がいらず、移行後は独自に金融機関から借り入れを受けられると指摘。現在の公社や独法化より、経営の独立や安定が図られるとした。 

 総務省が示した独法化条件は、債務超過解消の資金22億円と職員退職金引当金44億円など計86億円の確保で、市は調達困難と判断。 
独法化移行後の自立経営の確保も難しいと見通し、方針転換した。 

 市の決定に伴い、公社は来年度から3カ年の中期計画を策定し、評価委員会など外部チェック体制も導入する方針を示した。 

 会見した鈴木康友市長は、病棟の建て替えについて「公立病院は市民の命を守る最後のとりで。期待される公立病院像を明確にし、必要な建物や設備を検討したい」と述べた。