安房地域医療センター増床計画

 

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安房地域医療センター増床計画 
            房日新聞 2010年07月06日 

館山市にある安房医師会病院を経営移譲し、安房地域医療センターとして運営する亀田グループの社会福祉法人太陽会(鴨川市)が計画している同センターの増床について、安房郡市広域市町村圏事務組合(理事長・金丸謙一館山市長)は6日までに、増床計画のうちの救急医療拡充について助成する方針を固めた。 

先ごろ開いた組合議会全員協議会で了承したもので、今後、具体的な補助額や手法など事務レベルの詰めの協議に入り、秋ごろには予算化したい、としている。 

太陽会の増床計画によると、既存病棟の南側駐車場用地に3階建て約1900平方㍍規模の病棟を建設。 

1階を救急専門として約800平方㍍のスペースを確保、 
2階は透析室と医師当直室で約750平方㍍、、 
3階は約330平方㍍の外来リハビリ病棟に計画している。 

2次救急医療である、休日・夜間の診療を担う「病院群輪番制病院運営事業」については、同組合が安房医師会に委託し、医療機関の輪番制により内科と外科の診療業務を行っている。 
その中核を担っているのが同センターで、経営移譲に際しても「24時間365日の救急医療の継続」などを条件とした。 

しかし、現在の病棟では施設が手狭で、病床はもちろん、医師の当直室も不足しているため、内科か外科の診療しかできない状況にあり、機能的にも十分とはいえないのが実情。 

そこで、救急医療分野の充実へ向けて、太陽会として今回の増床を計画。 
今年2月には同組合に対して補助金の要望書を提出していた。 
とくに、救急部門では、ICU6床を含めた救急専門の診察室や、医師の当直室なども確保できることから、24時間365日、救急科の常勤医が常勤する救急センターとなり、一部心臓カテーテルなどの治療を行うことも可能となる。 

総事業費としては約9億円近くが見込まれているが、同組合としては、このうち救急分野に特化した2分の1以内の補助を考えており、事務レベルの協議で具体的な金額を詰めていく。 

金丸理事長は「構成市町の財政状況は厳しいが、救急医療の充実をはかるため、行政としてできる限りの支援をしていくことにした」と話している。 


安房地域保健医療協議会に宛てた要望書 
安房の地域医療を考える市民の会が安房地域保健医療協議に宛てた要望  2010年3月16日 

安房地域保健医療協議会様 
  
このたび安房地域保健医療協議会が開催され、「地域保健医療計画を策定するための試案の作成、及び計画の進行管理」の審議がなされると伺いました。 
つきましては安房の地域医療について関心をもっている「安房の地域医療を考える市民の会」として、地域保健医療計画を策定するにあたり下記の件でのご検討を要望いたします。ご回答をいただけることを願っています。 

1. 安房地域においては、看護師不足の問題が深刻になっている事態が急速に進行しているといわれていますが、安房地域保健医療協議会において、その対策の検討がなされ、地域保健医療計画試案に入ってくるのでしょうか。 

2. 千葉県南の安房地域には、県立病院や県立看護師養成施設が全くなく、公立が担うべき地域医療行政において、かつての安房医師会病院や、現在特定の民間病院に依拠する形でなされていたのは問題ではなかったのでしょうか。 
つまり安房地域の医療施策が「安房医師会」まかせにあったと思わざるをえませんが、その点でどのような見解をもっていますか。 

3. 安房の地域医療について大きな役割(救急医療や総合検診など)を担っていた安房医師会病院が、この間安房地域医療センターに委譲されました。今回の地域保健医療計画策定に際して、安房地域においては、公的役割をもった医療機関としての位置づけられた病院があるのでしょうか。その点で地域の自治体側はどのような認識をもっておられるのでしょうか。 

4. 今回の安房の地域保健医療計画を策定する際に、千葉県内において地域的なバランスが著しく欠いている現状、とりわけ県立病院や県立看護師養成施設が全くない安房地域の現状を是正しない地域保健医療計画が立案されるのでは、本来的な「地域保健医療計画を策定するための試案の作成、及び計画の進行管理」の審議ではならないと思いますが、いかがでしょうか。 

5. 安房地域は、公的な役割をもった安房医師会病院や民間病院などが現在まで地域医療を支えてきた結果、そのなかで地域の自治体では、安定した地域医療行政を住民に提供することができました。 
その点で現在抱えている看護師不足などの問題が起きてきた遠因には、安房医師会にまかせてきた地域医療行政があり、安房地域の自治体側には行政的な責任はないのでしょうか。 
40年近くの伝統をもち、先進的で、しかもモデル的な安房医師会方式「総合検診」が、「安房医師会」まかせで続いてきたとするならば、あるいはこれからも安房医師会に丸投げの地域医療行政であるならば、再び看護師不足に端を発した「第2の安房医師会病院」問題が起こっていくのではないでしょうか。 

6. 今回の看護学校閉鎖と看護師不足の問題は、安房の地域医療にとって緊急的な課題です。 
地元の房日新聞は、看護師不足をテーマに2回特集を組み、それぞれ6~7回の連載をしました。 
救急医療の現場などルポをはじめ、安房医師会長をはじめ亀田総合病院長、千葉県看護協会安房地区部会長、安房健康福祉センター長などの皆さんがインタビューされ、掲載記事は、地域住民にとって知らないことが多く、直接安房地域の医療事情を聞いたことで、大きな反響を呼びました。 

7. この2年あまり、私たちの「安房の地域医療を考える市民の会」では、看護学校問題に端を発して、私たちの地域医療について考える取り組みをしてきましたが、先般、安房医師会のご協力をいただいて地域医療の映画である「いのちの山河」を上映しましした。 
短期間の取り組みでしたが、1000名を大きく超える人びとが参加し、安房の医療問題に対して安房地域の人びとが大きな関心を示していることがわかりました。 
今回の「地域保健医療計画を策定するための試案の作成、及び計画の進行管理」の審議において、千葉県に対しては、安房地域の医療状況の緊急の課題を解決する施策をもって切り込んでいただきたいのですが、いかがでしょうか。 

8. なお、館山市議会において館山市長から、千葉県に対して閉校となった旧県立安房南高敷地に看護師養成学校を開設して欲しい旨を何度も要請している旨の答弁があったと報道されました。 
大変具体的な構想で是非実現にむけて動かれることを祈っています。 
その点でも「地域保健医療計画を策定するための試案の作成、及び計画の進行管理」の審議に、この館山市長の提案が実現されるような検討がされることを切に願っています。 

以上 
安房の地域医療を考える市民の会 愛沢伸雄 
(NPO法人 安房文化遺産フォーラム 代表) 
(事務所)〒294-0036 千葉県館山市館山95 小高記念館 

安房医師会ニュース 22・5・6 
http://awa-ishikai.jp/pnote/pn201003.htm