千葉県・安房地域医療センター/来夏に救急センターを建設 亀田総合病院の3次救急との連携で救急ネットワーク



千葉県・安房地域医療センター/来夏に救急センターを建設 亀田総合病院の3次救急との連携で救急ネットワーク 
2010年5月19日  Japan Medicine(じほう) 


 社会福祉法人太陽会(理事長=亀田信介・亀田総合病院長)が運営する千葉県館山市の安房地域医療センターは、1次・2次救急医療を充実させるため来夏までに救急センターを完成させ、地域住民が切望する地域密着型救急医療体制を整備する方針を決めた。 

17日、亀田理事長が本紙の取材に答えた。3次救命救急センターをもつ亀田総合病院と安房地域医療センターの救急医療の連携は、救急医療の安房地域(館山市、鴨川市を含む3市1町)の切れ目のない救急医療提供体制と、研修医、家庭医などジェネラリストの救急医療研修基盤の整備につながる。 

住民のニーズ高い救急医療を重点整備 

 安房地域医療センターは、2年前に「安房医師会病院」が経営破綻を起こしたことから医療法人鉄蕉会の関連法人である社会福祉法人太陽会に経営権が移譲された。 
2008年4月1日には、一般病床149床、標榜科目16科の「安房地域医療センター」に改称して、スタートしている。 
亀田理事長は、「この2年間に地域の医療ニーズについてのマーケティングを続けてきた。その結果、救急医療へのニーズが高いことが判明した」とし、「救急車搬送以外の救急患者数が亀田総合病院に匹敵するぐらい多いことが、データとして出てきた。 

そこで、1次・2次救急医療を担う救急病院としての体制整備を進めていく方針を決定した」と語り、救急センターの建設計画を推進する考えを示した。 

ジェネラリストの救急研修基盤を構築 

 実際に、亀田総合病院は、これまで通り高度専門医療と3次救命救急センターでの高次救急医療を提供していく。 
それに対して安房地域医療センターは、これまでも救急車搬送以外での救急患者が多いことから、地域に根ざした1次・2次救急医療をメインに、家庭医などジェネラリストが対応できる分野の救急医療を進めていく計画だ。 

 具体的に安房地域医療センターの救急医療には、館山市の亀田ファミリークリニック館山の医師も参加する体制を組んでいるほか、亀田総合病院の初期・後期臨床研修医も、1次・2次救急医療の研修の場として参加できるようにする。 
これによって、亀田総合病院の高次救急だけでなく、1次・2次救急にも対応できる医師を育成する。これによって救急医療は、病院の特性を踏まえた形で質の高い医療を地域全体で提供できる。 

回復期リハ病床機能も確保へ 

 亀田理事長は、病院長を務める亀田総合病院が高次救急医療に専心でき、あわせてがん患者などへの予約治療などのベッドコントロールが円滑に進められることに期待を寄せている。 
「初期・後期の研修医が専門救急だけでなく、ジェネラリストとしての研修ができることは、臨床教育の中で極めて重要だ」と話すとともに、「救急以外の重篤ながん患者などの高度治療が予定通りに進められる体制を確保していきたい」とも述べ、IHN(広域医療圏統合ネットワーク)の必要性を指摘した。 

 さらに、安房地域医療センターの今後のビジョンについて、 

<1>亀田総合病院がやってきた千葉県中核地域生活支援センター「ひだまり」の一部の相談機能を引き受ける 

<2>医療・介護のクラスターを作り、福祉・医療の核を作る 

<3>回復期リハ病床を設ける-の3点を挙げた。特に、回復期リハ病床については、今後の地域の病院再編の中で対応していく考えだ。 

亀田病院のメディカルツーリズムは中国がターゲット 

 一方、亀田総合病院におけるメディカルツーリズムについては、「今後3年間をめどに、外国人向けの高度医療提供システムを構築していきたい」とし、「対象は中国人を考えている」ことを明らかにした。 
その準備として中国からの看護師の受け入れを行っている。 
すでに日本の看護師資格の取得に向けて動き出している。 
亀田理事長は、中国を対象にするにはそれに対応できる受け入れ体制の確保が必要としており、そのためには拙速な形では進めない考えだ。 

http://www.awairyo.jp/