奈良県知事の控訴理由・・ 「診療をしていない待機時間は労働時間から外すべきだ」・・

奈良県知事の控訴理由・・ 「診療をしていない待機時間は労働時間から外すべきだ」・・では例えば、コンビニではお客さんが来てない時のバイト代は払わなくてよいという論理になるのでしょうか?消防隊員の人は火事のない日は無給になるんでしょうか?ありえません・・ 

http://blog.livedoor.jp/bonbokorin/archives/651177.html 


奈良市議会議員 三浦のりつぐ - 活動報告 
 平成20年12月定例議会一般質問及び答弁より 引用 


 皆様ご記憶のことと存じますが、2006年8月7日に奈良県大淀町の町立大淀病院で出産中だった32歳の女性が脳出血をおこし、転送先の病院で出産後に死亡した事件では、奈良県立医科大学付属病院をはじめ、奈良県・大阪府の9病院に受け入れを断られ、大阪の病院に搬送されるまでに3時間もかかったことが原因ではないかと言われているわけですが、このことで奈良県内での母子医療体制の未整備が明らかになったのであります。 

その後、このような痛ましい事件を起こさないようにとの気運が盛り上がり、本年5月に奈良県立医科大学付属病院周産期センターを整備し総合周産期母子医療センターとして本格的な母子医療が実現したわけであります。 

ちなみに、総合母子医療センターとは相当規模の母体・胎児集中治療管理室を含む産科病棟及び新生児集中治療管理室を含む新生児病棟を備え、常時、母体及び新生児搬送受入体制を有し、合併症妊娠、重症妊娠中毒症、切迫早産、胎児異常母体又は新生児におけるリスクの高い妊娠に対する医療及び高度な新生児医療等の周産期医療を行うことの出来る医療施設を言い、産科及び小児科を備え、周産期にかかる比較的高度な医療行為を行うことの出来る地域周産期母子医療センターよりも更に充実した施設とされているのであります。 

ところが、2008年11月20日付のアサヒ・コムによりますと、東京都内で容体が悪くなった妊婦が相次いで受け入れを断られた問題を受けて、厚生労働省がリスクの高い妊婦と新生児を診る45都道府県の全75施設の総合周産期母子医療センターを対象に調査した結果、回答施設の7割が2007年度中での母体搬送を受けられなかった経験があると回答したことが周産期医療と救急医療の専門家でつくる厚労省の有識者懇談会で報告されたということであります。  

その調査結果では、厚生労働省として24時間複数体制が望ましいとしている7床以上の母体・胎児集中治療管理室(MFICU)のある22施設のうち、当直時間帯の医師が1人しかいない施設が6施設あったとされ、さらに、母親の搬送については74施設が回答した中で72%にあたる53施設が搬送を断ったことがあると答えたそうであります。 

回答したセンター数は2年前の調査に比べて1.3倍に増えていながら、搬送を断った施設の割合はほぼ同じだったということであります。 
なお、その理由としては、49施設(93%)が新生児集中治療管理室(NICU)の満床、31施設(59%)が母体・胎児集中管理室の(MFICU)の満床をあげたそうであります。 

さらに、新生児の搬送については70施設が回答し、60%にあたる42施設が搬送を断ったことがあると答え、そのうち40施設(95%)が新生児集中治療管理室(NICU)の満床をあげたということであります。 

このように、わが国での総合周産期母子医療センターの実情は必ずしも満足のいくものではなく、最大の施設数を誇る東京でさえも、相次いで受け入れを断わられるという事件が発生するわけでありますから、総合周産期母子医療センターを一ヵ所しか持たない奈良県では、より危機的状況があるということを認識し、母子医療の更なる充実を図らねばならないと考えるのであります。 

 そこで、このことに関しまして市長に数点お尋ねいたします。 

  
Q-1:奈良県内での母子医療をどのように認識されているのか 

A-1:本年5月に奈良県において「奈良県地域医療等対策協議会」が設立され、その中に「産婦人科・周産期医療部会」、「小児科医療部会」、「救急医療部会」等の8つの部会を立ち上げ、奈良県内の医療の課題、今後の取り組み体制等について議論がなされております。 
周産期医療につきましては、過去の不幸な出来事の反省のもと、県内の広域的な体制整備に向けて、医療関係者を中心に検討されております。 
特に、ハイリスク患者のためのNICUは、本年5月に総合周産期母子医療センターに指定された県立医科大学付属病院に21床、県立奈良病院に9床、近畿大学医学部奈良病院に10床の計40床、MFICUは県立医科大学に6床と県立奈良病院に1床の計7床が整備されております。 

しかし、看護師不足や後方病床の未整備のため、全てのNICUがフル稼働できている状況ではなく、依然として県外への母体搬送が存在している現状と指摘されております。奈良市としましても。 
今後も県と連携し解決のための早急な体制整備に協力していかなければと考えております。

  

Q-2:市立奈良病院での母子医療については、どのように考えているのか 

A-2:奈良県北部での一次救急として市立奈良病院で週3日、近畿大学医学部奈良病院で週1日、奈良社会保険病院で週1日、残りの週2日を今年から北和の5つの民間診療所が在宅当番制で対応しております。 

小児救急体制としましては、一次救急は市立休日夜間応急診療所で、二次救急は北和地区の7つの病院による小児科二次輪番制で対応しており、市立奈良病院は月6日を担当しております。 
また、先ほど申し上げました奈良県内のNIIUの後方病床は、現在、県立医科大学付属病院に10床設置されているだけであり、今後、NICUの2倍程度(48~80床)の整備が必要とされ、市立奈良病院にNICUの後方病床6床の整備を求められております。 

これらのことから、奈良市と致しましては、県内の分娩取扱病院が大幅に減少する中で、市立奈良病院の産婦人科、小児科及び救急医療体制の充実を図るとともに、新病院でのNICUの後方病床設置など、今後の奈良県の広域的な周産期医療体制確立のために、求められる役割を果たしてまいりたいと考えております。 

Q-3:北和地区での母子医療の充実を図るために、県立奈良病院と市立奈良病院での産科、小児科を統合することについて、どのように思われるか 

A-3:昨年末、総務省において策定された「公立病院改革ガイドライン」においては、「経営の効率化」、「再編・ネットワーク化」、「経営形態の見直し」の3つの視点に立った改革を一体的に推進することが提示されております。 
また、医師不足対策としても地域の基幹病院を整備していくことにより、地域の医師を集約するとともに、地域外からも新たに医師を集められる体制を整備していくことが必要とされております。 
先ほど申し上げました「奈良県地域医療等対策協議会」の「公立病院改革部会」や「医師確保部会」において、現在、これらの対策について議論がなされております。議員のご提案につきましては、限られた医療資源をいかに有効に活用するかという視点及び今後の産婦人科医・小児科医の確保等の視点からも、奈良県内公的病院の産婦人科、小児科の集約化、重点化に向けての一つの提案と認識しております。 

今後、公立病院改革における「再編・ネットワーク化」については、奈良県内の広域的な医療体制整備の中で、一定の方向が示されると考えております。