米医療IT化技術者育成、政府雇用創出へ900億円拠出

米医療IT化技術者育成、政府雇用創出へ900億円拠出。 

2010/2/13, 日本経済新聞  

【ワシントン=御調昌邦】米政府は12日、医療分野のIT(情報技術)化や医療技術者などの職業訓練を推進すると発表した。 
昨年2月に決めた景気対策法から約10億ドル(約900億円)を拠出し、医療機関などの取り組みを支援する。 
「電子カルテ」の普及などは関連産業のすそ野が広いため、数万人規模の雇用創出につながるとの見方も示した。 

 セベリウス厚生長官は同日、医療のIT化について「米国の医療システムを効率化し、診療の質も向上させることができる」との声明を発表した。 
米政府は7億5000万ドル以上を州関連団体や非営利組織などに投じ、主に電子カルテの普及などを推進する。 

 厚生長官は2年以内に、少なくとも10万カ所の医療機関を支援する方針を表明。医療のIT化は市場規模の拡大が見込めるうえ、IT関連の技術者など、幅広い分野での雇用促進につながるとの考えを示した。 

 これと並んで、ソリス労働長官も、ITを含む医療関連で今後成長が期待できる分野を中心に2億2500万ドル以上を使い、1万5000人規模の職業訓練を支援すると発表した。 

 具体的には米労働省が運営する地域の職業指導センターやコミュニティーカレッジなどが訓練を担う。支援によって今後2年で約1万人の雇用機会の創出に期待できるという。 

 米政府は、今後も成長が期待できる医療分野を雇用の受け皿として有望視している。さらに医療分野のIT化を通じてコストを低く抑え、急速に増加する医療費の膨張に歯止めをかける狙いもある。