公立病院改革、4省合同の有識者会議を



公立病院改革、4省合同の有識者会議を 

   鉄蕉会の亀田理事長 
  
2009年12月9日(水) メディファクス 

 医療法人鉄蕉会(千葉県鴨川市)の亀田隆明理事長は8日、本紙の取材に対し、日本の公立病院などの医療改革は、行政刷新会議に財務省、厚生労働省、総務省、文部科学省が一堂に会す形で有識者会議を設置する必要があるとの考えを示した。 

 亀田理事長はこれまで、財政制度等審議会・財政構造改革部会のヒアリングなどで、財務省幹部に対して医療現場の窮状を訴えてきた。 

亀田理事長は「日本の国公立病院の在り方を論じるときには、本当の意味での医療費を正確に把握することが重要だ。 
厚労省はもとより、総務省関連では、自治体病院への一般会計からの繰入金の総額や、文科省関連では大学病院への運営交付金など、病院の運営を税金で補填している部分を明らかにして、日本全体の医療費をクリアカットにすることから始まる」と指摘した。 
その上で、厚労省など4省が参加する形で医療改革に関する有識者会議を立ち上げ、公立病院改革の検討に入るべきだとした。 

 亀田理事長は、千葉県の県立7病院では医業収益100に対して医業費用が135.4となっているとした上で、診療報酬で賄おうとすると30%以上の診療報酬アップがなければ黒字化できない状態と説明。 
「すでに診療報酬だけでの医療は破綻している」と述べた。さらに「特に公立病院は、診療報酬改定でプラス改定になったとしても、一般会計からの繰入金が診療報酬に付け替えられるにすぎない」と指摘した。 

 亀田理事長は「総務省管轄の医療費にかかわる地方交付金予算を削り、診療報酬改定財源としてオンすべきだ」とも指摘。 
「診療報酬は、社会インフラでもある地域中核病院に配分されるべきであり、その受け手が公立病院なのか、民間病院なのか、という設立主体の問題は本質の議論ではない」としている。 
「自治体病院は、非公務員型の独法化を進めることが必要」との認識も示した。 

 キャピタルコストと診療報酬との関係にも言及し「診療報酬にキャピタルコストが含まれているのであれば、公立病院の病棟などは公共事業として公的に税金で建てられているはずであり、公立病院には、その分の診療報酬は不要だ。 
反対に診療報酬にキャピタルコストが含まれていないとすれば、その分を民間病院に対しては、キャピタルコストとして別途、加えることが必要だ」と指摘。 
「民間病院のキャピタルコストは、診療報醐で考慮するのか、病院への出資について緩和するのかなど、政策的な措置が必要」と主張した。 

 また、鉄蕉会の2007年度の仕入れ消費税額(控除対象外消費税額)は7億円に及ぶと説明。 
「消費税率が増加された場合、消費税の取り扱いに何らかの措置が講じられないと、病院経営に大きな影響を及ぼす」とし、十分な議論が必要とした