初・再診料めぐる議論を開始ー基本小委




初・再診料めぐる議論を開始-基本小委 
所得格差に関して日医側は、診療所の経営リスクを負い、事業関連の税金や設備投資の債務なども負う開業医と、経営に直接関与しない勤務医の収入を単純に対比できないと主張している。開業医と勤務医の収入の違いについては、平均年収額の比較にとどまらない緻密な議論が必要である。・・・収入と所得を混同しており合理的な主張とはいえない。 
勤務医の収入 は 給与所得の収入の年間合計 開業医は保険収入等の粗収入年間合計から 経費・減価償却費の年間合計を差し引いた 事業所得の金額である。 
日医が言う 綿密な議論を展開すれば まず 設備投資の債務リスクが違うのは事実であるが 減価償却費(返済財源)を計上して なお 事業所得が出ている限り 債務リスクはありえず 格差当然の主張には 合理性がない 
又税金は 開業医も勤務医も同様負担しているので 格差が当然の主張には結論として無理がある 
  

1 病院の場合   60点 

2 診療所の場合  71点 


再診料とは、 

初診後に診療を継続している外来患者への2回目以降の診察に対する費用。入院患者の診察に対しては再診料の再診算定はない。なお次の場合は初診料・再診料に含まれる一連の行為とみなされるため、算定はできない。 
  ・検査、画像診断の結果のみを聞きに来院した場合 
  ・往診後に薬のみを取りに来院した場合 
  ・検査、画像診断、手術などの準備のために一旦帰宅した後、再来院した場合 

再診料は、再診料+四つの加算で算定される。 

初診料と同様に、再診料も医療機関によって所定点数が異なる。なお、。 
再診料 = 再診料 +[ 年齢加算 + 継続管理加算 + 外来加算 + 時間帯加算] 

再診料は病院規模が 200床未満に限られ、それ以上の病院では外来診療料を算定する 
 外来診療料(200床以上の病院) ・・・・・ 70点 
200床以上の病院(特定機能病院等を含む)の再診の場合は、外来診療料を算定する。 
同日再診の場合にも外来診療料を算定できるが、電話再診の場合は外来診療料の算定はできない。 
また、「再診料の加算」の内、年齢加算、時間帯加算は算定できるが、継続管理加算、外来管理加算は算定できない。 
なお、外来診療料には検査、処置の費用が踏まれているものがあり、これらの検査、処置の実施の有無にかかわらず70点となる。 
このように、検査や処置などの個々の点数を算定できず一括してそれらを含む点数を算定することを「包括算定」という。 


2009/11/06 キャリアブレイン  医療介護CBニュース 

中央社会保険医療協議会(中医協)の診療報酬基本問題小委員会(委員長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)は11月6日、来年度の診療報酬改定に向け、初・再診料をめぐる議論をスタートさせた。 
厚労省側はこの日、「病院と診療所間の初・再診料」「外来管理加算の評価」「診療科間の初・再診料」を論点として提示。 
このうち病院と診療所間の再診料については、点数の統一を求める意見が診療、支払側の双方から出た。

中医協では、早ければ月内にも2回目の意見交換を行う。厚生労働省の担当者は基本小委終了後、記者団に対し、初・再診料や入院基本料を含めた「基本診療料」の取り扱いについては、「ずっと続けていかないと結論が出ない」と述べ、議論が長期化する可能性もあるとの見方を示した。 

 初・再診料をめぐっては、昨年度に実施した前回の診療報酬改定で、病院よりも点数が高い診療所の再診料を引き下げるかどうかが最大の焦点になり、最終的に 

▽診療所の再診料引き下げを見送る一方、病院の再診料を57点から60点に引き上げ、格差を縮小する 

▽再診料に対する「外来管理加算」の意義付けを見直し、いわゆる「5分要件」を加える-ことで決着。次回以降の報酬改定に向け、基本診療料全体について改めて検討することになっていた。 

 現在の診療報酬の仕組みでは、初診料が病院、診療所で270点に統一されているのに対し、再診料は病院の60点に対し診療所は71点と、11点の格差がある。 

診療所への評価を手厚くすることで、外来患者を診療所に誘導する狙いだが、診療側の鈴木邦彦委員(茨城県医師会理事)は6日の基本小委で、こうした意図とは逆に、再診時の負担が少ない病院側に患者が流れている可能性を指摘。 

「再診料に差があるのは問題。全体として医療費は安いので、低い方(病院)を高い方(診療所)に合わせる考え方がある」と、病院側の引き上げを主張した。 

 安達秀樹委員(京都府医師会副会長)も、「政権の方針として医療費を積み上げると信じている。そうであれば統一すればいい。条件は、高い方に合わせることだけだ」と述べた。 

 支払側の白川修二委員(健康保険組合連合会常務理事)は、「われわれの意見は、同一の医療サービスを受けたら同一の料金にするというのが基本」と、再診料を統一すべきだとの見解を表明した。 

■5分要件、「まるで人頭税」-嘉山委員 
 診療側の嘉山孝正委員(山形大医学部長)は6日の基本小委で、前回の診療報酬改定で外来管理加算に導入された「5分要件」について、「まるで人頭税のような概念を持ってくるのは非人道的だ」などと強く批判した。 

 5分要件は、医師が「おおむね5分を超える」診察をしないと、外来管理加算を算定できなくする仕組み。 
 同加算は当初、処置や検査などを必要としない患者に丁寧な説明をした場合などに算定してきたが、患者にとっては形のあるサービスを受けていないのに医療費だけを負担するように感じられるため、「処置をしない方が支払額が高い」などと分かりにくさを指摘する声があった。 

 厚労省によると、5分要件の導入は、こうした分かりにくさを解消して医療サービスを受けていることを実感しやすくするのが狙いだが、嘉山委員は「人間を相手にしているのに時間で制限するのは、患者さんをばかにしているのかという感じがする」と批判し、見直しを求めた。 
  

社説 〔開業・勤務医の所得差〕 現場の対立感情避けたい 
2009.10.31北国新聞 
  

 厚生労働省の医療経済実態調査によると、一般診療所の院長(開業医)の平均年収は2008年度で病院勤務医の1・7倍という。政府はこの調査結果を参考に10年度の診療報酬改定で、開業医と勤務医の所得格差の縮小をめざす考えであるが、診療報酬の改定を議論する中央社会保険医療協議会(中医協)の委員人事で、長妻昭厚労相と日本医師会(日医)が激しく対立しているのは憂うべきことである。 

 地域医療の現場では、かかりつけの開業医と高度な専門医療を行う病院医師が協力して最適な治療を患者に施す「病診連携」の推進が重要なテーマになっている。病院の小児科医不足を開業医がカバーするなど、それぞれの労働環境に関する理解も深めながら役割分担をすることが必要になっているのであり、政権交代に伴う政府と日医の対立や所得格差論議が、医療現場における開業医と勤務医の対立感情を招くことがないようにしてもらいたい。 

 厚労省の調査では、08年度の開業医の年収が平均2522万円なのに対し、勤務医は1450万円だった。収入格差はかねて問題視されており、勤務医の待遇を改善するため08年度の診療報酬改定で病院の再診料などが引き上げられ、前回調査時で1・8倍だった所得格差はやや縮まった。 

 鳩山政権は来年度改定で勤務医への配分をさらに厚くする方針であるが、従来の中医協は日医の影響で開業医の報酬が優遇されてきたとの批判が強いため、長妻厚労相は中医協人事で日医推薦の委員を外し、日医と衝突するかたちになった。日医が長年自民党を支持してきたことを背景した政治的な対立がさらに激化して、診療報酬の議論がゆがめられることがないよう注文しておきたい。 

 所得格差に関して日医側は、診療所の経営リスクを負い、事業関連の税金や設備投資の債務なども負う開業医と、経営に直接関与しない勤務医の収入を単純に対比できないと主張している。開業医と勤務医の収入の違いについては、平均年収額の比較にとどまらない緻密な議論が必要である。