田総合病院メディカルディレクターの夏目隆史氏は、「JCIの認証を通じて、職員全員が医療の質を高める重要性を自覚した。ほかの病院も、ぜひチャレンジしてもらいたい」と話している。



亀田総合病院メディカルディレクターの夏目隆史氏は、「JCIの認証を通じて、職員全員が医療の質を高める重要性を自覚した。ほかの病院も、ぜひチャレンジしてもらいたい」と話している。 
  
病院機能評価のグローバル版:JCI日経メディカル 2009年11月号 
  
 JCIは、Joint Commission lnternationalの略。米国で半世紀以上にわたって病院機能評価を行い、わが国の病院機能評価にも大きな影響を与えたThe Joint Commissionの国際版だ。 
1994年に設立され、米国以外の病院の機能評価を行っている。 
9月に、医療法人鉄蕉会の亀田総合病院および亀田クリニック(千葉県鴨川市)が、日本第1号として認証された。 
  
 JCIの本部は米国にあるが、アジア(シンガポール)、欧州(フランス、イタリア)、中東(ドバイ)にも拠点があり、世界39カ国の267病院を認証している(2009年9月現在)。 
アジアでは日本以外に、バングラデシュ、中国、インド、インドネシア、マレーシア、パキスタン、フィリピン、シンガポール、韓国、台湾、タイ、ベトナムにJCIに認証されている病院がある。 
  
 各国の病院がJCI認証に関心を示すのは、事実上、病院機能評価の世界標準となっているJCIの認証を得ることによるメリットが想定できるからだ。 

提供する医療の質に対する信頼が高まり、国内のみならず国外からも患者を集めることができると期待されている。 
米国の健康維持機構(HMO)の中には、加入者が海外の病院で診療を受けた際、その病院がJCI認証病院であれば、医療費の償還に応じるところもある。 
また近年、良質の医療を受けるためなら長距離の移動をいとわない富裕層のメディカル・ツーリズムも増えている。 
  
 JCIのキーワードは「医療の質と患者の安全」。審査は、患者アセスメントや感染管理など、1000以上の小項目から成る約340の評価基準に従って行われる。 
特徴的なのは、本部から派遣されるサーベイヤー(基本は医師、看護師、病院管理者から成る3人のチーム)による、徹底した現場審査だ。 
  
 同法人経営管理本部経営企画室の佐野元子氏は、認証に至る経緯について、「国内だけでなく世界に目を向ける必要があると、2年ほど前からJCI認証を検討し、昨年5月に特命チームを立ち上げた。予行演習を4回も繰り返し行って、現場審査に臨んだ」と振り返る。 
  
 同法人の場合、3人のサーベイヤーが8月初旬に来日し、5日間にわたって現場審査を行った。サーベイヤーがどこで、誰に、何を聞くか、事前には一切明かされない。 
診療についての質問はもちろんのこと、医療廃棄物の分別や、避難経路について質問されることもあったという。 
  
 幹部はもちろん、現場で働いている職員にサーベイヤーが直接質問するのも、JCIの現場審査の特徴。今回は、訪問診療を行っている患者宅にサーベイヤーが出向き、患者本人や家族に対するインタビューも行われた。ちなみに通訳は、病院側に有利な意訳が行われないよう、職員以外の第三者が行った。 
  
 同病院メディカルディレクターの夏目隆史氏は、「JCIの認証を通じて、職員全員が医療の質を高める重要性を自覚した。 
ほかの病院も、ぜひチャレンジしてもらいたい」と話している。 (北澤 京子)