行政刷新会議 「薬価」も事業仕分けの対象



行政刷新会議  「薬価」も事業仕分けの対象 
各省庁からのヒアリング開始 2009.11.04 日刊薬業  
  

 2010年度予算編成に向けて、政府の行政刷新会議のワーキンググループ(WG)は2日、10年度予算概算要求の中から無駄な事業を洗い出すため、各省庁からのヒアリングを開始した。洗い出しの対象には「薬価」も含める。 
WGの主査を務める民主党の尾立源幸参院議員はヒアリング後の会見で、「中医協の枠組みの中で決まっている診療報酬体系や薬価については、見直すべきところがあれば見直したほうがよいという提言はできればしたい」と明言した。 
ヒアリングは4日まで行われる。 

 刷新会議は、事業仕分けの手法を用いて、概算要求段階で95兆円超に膨らんだ10年度予算の無駄な事業の洗い出し作業を進めている。 
事業仕分けでは、民間の目を入れて個々の事業をチェックして、「不要」「民間へ」「見直した上で実施」「実施」などに選別する。事業仕分けの作業チームとして、刷新会議の下に3つのWGを設置。厚生労働省所管の事業は、第2WGが担当し、尾立議員が主査を務める。 
このほか、菊田真紀子議員や、証券・大学・NPO・会計の専門家などの民間の有識者で構成される。 

 2日午後からのヒアリングでは、厚労省や外務省など所管の約30事業の聞き取り調査を実施。厚労省所管は20強に上る。具体的には、医政局を中心に、医師確保や救急・周産期対策、レセプトオンラインの導入、健康増進対策、国立保健医療科学院関連など。診療報酬や薬価に関するヒアリングは「3日以降」(尾立議員)に行われる。 

 尾立議員はヒアリング後の会見で、洗い出しの対象として診療報酬や薬価を取り上げたことに関連して、「中医協の在り方、診療報酬や薬価の決め方のそもそも論まではこの(事業仕分け作業の)短期間では触れられない」と指摘。その上で「現在の制度の中で、われわれの政権が目指す医師不足対策というようなことに資するものがあれば対象にしていきたい」と述べた。尾立議員はさらに、具体的な削減額を提示できる制度の見直しであれば、洗い出しの検討対象になるとの考えも示した。 


 事業仕分けは、今月11~13日、16、17日の5日間行い、その後、24~27日に第2弾を実施する予定。3チームは4日までに対象事業を固め、週内にも現地調査を始めることにしている。 


厚生労働省の事業仕分けの対象候補は以下の通り。 

 【厚生労働省】 

▽医師確保、救急・周産期対策の補助金など(一部モデル事業) 
▽健康増進対策費(地域健康づくり推進対策費など) 
▽レセプトオンライン導入のための機器の整備 
▽国立保健医療科学院の養成訓練及び試験研究に必要な経費 
▽仕事と生活の調和推進事業▽両立支援レベルアップ助成金 
▽短時間労働者均衡待遇推進等助成金 
▽職業能力形成機会に恵まれなかった者に対する実践的な職業能力開発の実施事業など▽シルバー人材センター援助事業 
▽若年者地域連携事業など 
▽労災レセプト電算処理システム 
▽個別労働紛争対策の推進 
▽高年齢者職業相談室運営費▽若者自立塾 
▽グローバル人材育成支援事業など 
▽キャリア交流事業費 
▽職業能力習得支援制度実施事業など 
▽延長保育事業(次世代育成支援対策交付金) 
▽保育所運営費負担金 
▽優良児童劇巡回等事業 
▽生活保護受給者のうち就労能力がある者の支援対策 
▽生活保護費等負担金(医療扶助の不正請求対策) 
▽生活保護費等負担金(住宅扶助の不正請求対策) 
▽障害者保健福祉推進事業費(障害者自立支援調査研究プロジェクト) 
▽国連・障害者の十年記念施設運営委託費 
▽介護予防事業 
▽老人クラブへの補助事業 
▽子ども未来基金など 
▽雇用・能力開発機構運営費交付金 
▽高齢・障害者雇用支援機構運営費交付金等 
▽勤労者退職金共済機構運営費交付金▽企業年金等普及促進費など 


 【医療にかかる「制度もの」に該当するもの】 

▽医師の人件費等に対する国庫負担 
▽医療費にかかる国庫負担(レセプト審査の厳格化対策) 
▽医療費にかかる国庫負担(入院時の食費・居住費) 
▽薬や医療材料に対する国庫負担(後発医薬品使用促進策) 
▽協会けんぽに対する国庫負担 
▽柔道整復師の療養費に対する国庫負担 
▽国保中央会・国保連に対する補助金 

 【その他重要項目】 

 〈厚生労働省〉8020運動特別推進事業▽障害者保健福祉推進事業費(工賃倍増5か年計画支援事業費) 
▽介護支援専門員資質向上事業など