小樽市! 公立病院改革ガイドラインを まじめに読んでいる人がいないようである



つける薬がない 小樽市! 
公立病院改革ガイドラインを まじめに読んでいる人がいないようである 

<アングル>市立小樽病院*政権交代で移築財源不安*頼みの「再生基金」は縮小 
2009.10.27 北海道新聞      

 【小樽】市立小樽病院の移転新築計画が正念場を迎えている。現病院に隣接する量徳小敷地が建設候補地として再浮上し、地元住民の合意が最大の課題となっていたが、政権交代の余波で、新病院の建設財源にも不安要素が出始めたからだ。国の予算の組み替えや新年度予算の動向など、計画への影響を計り切れない状況が続いている。(小樽報道部 米林千晴) 

 「そうとは言ってない。マスコミに書かれたら大変なことになる」。10月の市議会市立病院調査特別委。与党議員が「量徳小案の方向を有力視と受け止めた」と総括したのに対して、山田勝麿市長はあわてて打ち消した。 

 山田市長が慎重姿勢を崩さない理由の一つは、量徳小への移転が、同校の統廃合を前提としているためだ。4年前には校下住民の強い反発で、いったん断念した経緯がある。これまで2度の地元説明会に市長の出席はまだなく、住民の声を聞きながら、市長判断のタイミングを計っている段階だ。 

 もう一つの理由が建設財源。市の一般会計は2008年度末で6億5900万円の累積赤字を抱え、病院会計の不良債務も14億5千万円に上る。新病院の建設は起債(借金)に頼るしかない。 

 起債を少しでも減らす方策として市が着目したのが、麻生太郎前政権が地方の医師不足対策で設けた「地域医療再生基金」(3100億円)だ。道は21の医療圏域ごとに事業を募り、7圏域での申請を決定した。後志は100億円規模事業とし、優先順位は7圏域中5番目。この中に、市立病院統合新築事業の40億円が入っていた。 

 しかし、民主党政権は補正予算の見直しに伴い、基金総額を750億円減らし、100億円規模の事業を中止。このため道は、後志分を25億円程度に圧縮して申請する。市幹部は「たとえ市立病院分が10億円に縮小されても、事業が採択されれば大いに助けになるのだが」と話す。 

 また、起債についても、民主党政権が組む新年度予算での地方交付税の動向が見えず、不透明感が漂う。小樽は自治体の収入に対する借金の割合を示す「実質公債費比率」が高く、起債に道の許可が必要な「起債許可団体」だったが、財政健全化によって07年度末に起債許可団体から脱出したばかり。実質公債費比率は収入が下がるほど数値が上がるため、起債後に交付税が下がれば再び起債許可団体に転落しかねない。山田市長は市議会で「借金したときに公債費比率がどうなるのか、シミュレーションする必要がある」と答弁するのにとどまった。 

 一方、4月に着任した元札医大病院長の並木昭義・病院局長は、医師確保のため早期の決着を望む。現在の市立病院は医師が次々とやめて患者離れが進み、経営悪化の要因となっている。新たに医師を呼ぼうにも、将来像が定まらない小樽の市立病院は敬遠されがちだ。「医師を派遣する大学医局の人事が本格化する年明けまでに、建設地だけでも決まれば有利に働く」と並木局長は語る。 

 医師確保の面からの積極論と、財源面での慎重論。さらに、地元住民の意向。絡み合う三つの要素をいかに解きほぐし、新病院建設にいつゴーサインを出すのか。山田市長の手腕が問われている。 

<メモ> 

 老朽化した市立小樽病院の新築は、山田勝麿市長が1999年に初当選した当時からの公約。現在地は手狭なため移転が必要で、量徳小敷地が有力候補地だった。しかし、地元の理解が得られず、中心市街地から離れた築港地区を建設地に決め、2007年3月に基本設計に着手した。だが、現病院の経営悪化に伴い、同11月に中断。今年6月、並木昭義病院局長が、利便性が高いとして再び量徳小敷地への移転新築案を提示し、計画再開に向けた動きが強まっている。