三重県医療審議会地域医療対策部会の部会長を務める竹田寛・三重大病院長は、地域医療再生基金減額決定を受け、「県民の生命に直接かかわる伊賀、南勢地域の病院の統合再編や中勢の救急医療体制の整備は削ることができないので、その他の事業を後回しにするしかない」と苦い表情をみせる・・・・・




三重県医療審議会地域医療対策部会の部会長を務める竹田寛・三重大病院長は、地域医療再生基金減額決定を受け、「県民の生命に直接かかわる伊賀、南勢地域の病院の統合再編や中勢の救急医療体制の整備は削ることができないので、その他の事業を後回しにするしかない」と苦い表情をみせる・・・・・ 
再編・統合は 補助金がなければ 整備できないという考えは 「公立病院改革ガイドライン」ではまったく想定していない。 


[課題@検索]地域医療再生 交付金減額が閣議決定 迫られる計画見直し=三重 
2009.10.24読売新聞 
  

 ◆苦悩の県「縮小、簡単には…」 

 政府の今年度補正予算見直しで、厚生労働省による総額3100億円の「地域医療再生臨時特例交付金」のうち、750億円の減額が閣議決定され、県は地域医療再生計画の見直しを迫られている。救急医療体制の整備が急務となっている地域の計画が縮小される可能性もあり、県は頭を悩ませている。 

(田中宏幸) 

 「伊賀・南勢地域の医療機能分担や病院の統合再編は、県の地域医療再生には不可欠だ。簡単には縮小できない」。県医療政策室の加藤和浩副室長の表情には強い決意がにじむ。今年春から夏にかけ、野呂昭彦知事が県内の各首長とミーティングを重ねた結果、すべての地域の課題として医療体制の充実が挙げられていた。 

 同室に減額の通知があったのは今月9日。周知のこととはいえ、いざ通達が来ると、「地域医療再生計画は、各地域の声を積み上げた結果。無視はできない」と、戸惑いが広がった。 

 交付金事業は、今年5月成立の補正予算に計上され、当初は全国10医療圏に各100億円、84医療圏に各25億円を配分する予定だった。今月16日を期限に各都道府県が計画を提出、来月中旬までに交付先が決まることになっていたが、見直しにより、全94医療圏で25億円ずつに減額される見通しとなった。 

 県は、中勢伊賀地域と南勢志摩地域の2医療圏で計125億円の交付金を見込んで計画を進めてきた。県内の医療圏では、2006年末時点で、人口10万人あたりの医師数が全国平均の206人を下回り、178人で37位。中でも伊賀圏は118人と、極端に低い。勤務医の数も県全体が106人で全国42位、外科勤務も14人で43位となっており、現在ではさらに悪化している可能性もある。 

 提出予定だった計画は総事業費477億円で、県全体では、地域医療研修センターの整備や修学資金制度の充実、研修病院への支援など、医師確保対策を実施することにしていた。医療圏ごとの取り組みでは、名張市立病院と伊賀市の上野総合市民病院とを広域連合として運営を一体化し、救急医療体制を強化する事業などに交付金100億円のうち47億円を支出。また、大台町の大台厚生病院と報徳病院を統合し、公立病院(60床)と介護老人保健施設(50床)を新設する事業などに交付金25億円のうち17億円を充てる予定だった。 

 県医療審議会地域医療対策部会の部会長を務める竹田寛・三重大病院長は、減額決定を受け、「県民の生命に直接かかわる伊賀、南勢地域の病院の統合再編や中勢の救急医療体制の整備は削ることができないので、その他の事業を後回しにするしかない」と苦い表情をみせる。「政府が来年4月の診療報酬の改定に力を入れ、病院を優遇することが、根本的な解決につながるはずだ」と、減額に代わる国の取り組みへの期待も語った。