茨城県 筑西市民病院(173床)の民営化白紙と、公設・公営存続で地域医療を守る事が出来るのであろうか?(異常な医師不足継続で崩壊寸前になってもなお、改革プランが策定できていないにも拘らず)公設・公営を期待して市民が拍手していると言う報道の意図する所は「痛烈な皮肉」と理解したい。



茨城県 筑西市民病院(173床)の民営化白紙と,公設・公営存続で地域医療を守る事が出来るのであろうか?(異常な医師不足継続で崩壊寸前になってもなお、改革プランが策定できていないにも拘らず)公設・公営を期待して市民が拍手していると言う報道の意図する所は「痛烈な皮肉」と理解したい。 
でたらめ改革プランを策定するより 策定できない本当の理由を市当局が開陳していることを評価すべきか?ああ日暮れて道遠し!夕張状況になるまで改革は出来そうにない・・・・ 


暮らし大国 成長を超えて 第3部「医療」(中)公立病院 民営化白紙喜ぶ 
2009.10.15四国新聞  
  
「筑西市民病院の民営化計画はいったん白紙です」―。7月13日。茨城県・下館駅前のホール。同計画を推進した前市長を破り4月に当選した吉沢範夫市長は市民対話集会でこう宣言。会場は「民営化で不採算の救急医療がなくなる」と心配した市民の拍手に包まれた。 

  補正奔走 

 全国に公立病院は約1千あるがその75%が赤字。硬直した人事制度、高い給与、低い病床利用率、医師不足に伴う患者の減少などが経営基盤をむしばんだ。 

 総務省は2009年3月に各地の病院へ改革プランの提出を迫った。筑西市民病院の民営化はそれへの回答だった。 

 40年近く前に建てられた同病院は常勤医師が20人を超え、名実ともに市民の健康を支えた時期もあった。だが病舎は老朽化、常勤内科医は一時1人まで減り、入院用ベッドもピークの4分の1に。年間約7億円の赤字は市財政を圧迫、「かつての命を守るとりで」(市長)は崩壊寸前だ。 

 補正予算で組まれた総額3100億円に上る「地域医療再生基金」。鳩山政権の予算見直しで減額の見通しだが、当初は病舎建設などで最大100億円が交付されるとされ、自治体の医療関係者は獲得に奔走した。 

 交付の前提となるのは、市や町をまたぐ医療ネットワークの再構築。当初、積極的でなかった茨城県は補正予算が決まると対応を強化。筑西市民病院の改革は県の計画に組み込まれてしまった。 

  リコール 

 単独での地域医療再生は難しいと考える各地の市長らは広域ネットワークによる再生に対し総論では賛成。ただ、どの市の病院を中核にするかなど各論に踏み込んだ瞬間立ちすくむ。 

 ある自治体の長は「万が一、自分の市が診療所に格下げされたら…」と打ち明ける。脳裏に浮かぶのは千葉県銚子市で病院休止を決めた市長が市民の反発からリコール(解職請求)された一件だ。 

  中途解約 

 数年前に病院改革の“魔法のつえ”と期待された民間資金活用による社会資本整備(PFI)。病院建設や施設管理を、民間に任せ経営の効率化を目指す方法だ。 

 だが今年3月、滋賀県の近江八幡市立総合医療センターは、運営会社への委託料や民間が提示した高い借入金利などにより経営を圧迫されたとし、契約期間を27年超残して中途解約。高知市の病院も導入わずか5年で解約の方向だ。 

 総務省の「公立病院改革懇談会」の座長だった病院経営に詳しい公認会計士の長隆さんは「公務員が既得権益を守るためおざなりの計画を立てるケースが目立つ。このままでは改革は絵に描いたもちになる」。地域医療の中核が機能不全に陥れば、住民はどこに頼ればいいのか。 


経営形態 『早期に結論』 筑西市民病院 市議会で市長方針 
2009.09.03中日新聞   
  
【茨城県】は二日に開会した市議会定例会で、筑西市民病院の今後の経営形態について「できるだけ早い時期に方針を決定したい」と述べた。 

市長はこれまで対話集会で市民の意見を聴き、今定例会にも方針を明らかにする意向だった。 
しかし、県が「筑西・桜川地域における医療提供体制のあり方検討会議」を設置したり、国が地域医療再生基金として三千百億円の補正予算を組んだりしたことから、広域医療の観点などからも経営形態の検討を進めることにした。 

 一方、市はこの日の定例会に、筑西市民病院の二〇〇八年度事業会計決算認定議案を上程。 
決算書によると、事業収入は前年度比34・1%減、事業支出は同32・1%減。純利益は約千五百万円だったが、市の一般会計から補助金六億七千万円が繰り入れられているため、実質的には赤字。累積赤字は約二十七億四千五百万円になった。 

 また、今定例会には、同病院を公立で存続させることを求める請願も上程された。(中西公一) 




改革プラン策定が遅れる理由「関係者間の調整が進まない」「自治体財政が厳しく先が見通せない」「医師が確保できるか不透明」・・・ 茨城県内市町村立7病院 医師足りず収益見込めぬ 改革プラン難航 2009.02.16茨城新聞  
  
プラン策定が遅れる理由を市町村側は「関係者間の調整が進まない」「自治体財政が厳しく先が見通せない」「医師が確保できるか不透明」などと語り、国の方針と現場の実態とのずれをうかがわせる。ある病院の事務職員は「公立病院の経営は確かに甘かった。・・・ ・・・累積剰余金(黒字)状態なのは〇六年五月に指定管理者制度を導入した東海村立東海病院だけ。累積赤字が最も多いのは民間移譲の方針が出された筑西市民病院で約二十七億円。県北臨海部の医療を支える北茨城市立総合病院が約二十四億円、県西総合病院が約十五億円で続く。 



平成20年度 知事と語ろう「明日の茨城」(桜川会場) 会議録平成20年7月9日(水)午前10時~12時 抜粋 

茨城県知事・・・・ 
当面の一番の問題は医師不足であります。本県の場合,人口10万人当たりの医師の数が下から2番目という状況にございます。 
ただし,面積当たりで何人いるかということになると茨城県は真ん中ぐらいになります。人口当たりで多くても,広いところに人数がいるだけでは遠くまで通わなくてはいけいなわけでありますが,面積当たりでいうとそんなに低いわけではございません 
。 
ほかの県のほうがもっと厳しい思いをしているところもあると思います。 

ただ,本県の場合にも,今まで多くの県の医科大学からたくさんの人が来てくれていました。 
例えば,北のほうでは東北大学出身者がたくさんいたわけですが,今は東北大学の出身者はとてもこちらまで回せないということで余りこちらに来てくれません。 

例えば,国立水戸医療センター,昔の国立水戸病院ですが,ここも東北大学が中心に人材を送ってくれていました。 
あるいはまた,協同病院も東北大学が中心に人材を送ってくれていたのですが,今,東北大学が送れなくなってきて大変厳しい状況になっておりますように,ほかの病院もすべてそうであります。 
水戸の済生会は新潟大学がほとんど人を送ってくれていたのですが,今は半分を切ってしまいました。 
これまで来ていた人はすぐには戻りませんが,新しい人を送れなくなってきております。 

そういう状況の中で,どうやって医者を確保するか。特に産科,小児科をどうするか,あるいは救急医療をど 
うするかといったたくさんの課題があります。 

南のほうは,つくば医療圏は全国平均と比べて5割増しぐらいいてくれますし,筑波大学の医学部,あるいは土浦協同病院その他大きい病院もありまして,土浦協同病院は,原則救急は全部受けるという体制をとってくれています。 
県立中央病院も,今の院長になりまして,原則全部受けるという方針になりまして,積極的に受け入れを進めておるところでございますが,医者の数も少しは増えてきていますが,今いるお医者さんは四苦八苦といいますか,てんてこ舞いの忙しさで,その中で何とかこなしているというのが実情であります。 

この地域でも,筑西市民病院,あるいは県西総合病院は医師の確保という意味ではご苦労されていると思いますが,大学のほうでもものすごく需要があるものですから,どういうところに送るのかについて,条件といい 
ますか,例えば,症例が多くないと,若い人を送っても,現実に患者を診る機会が少なくなっては若い人の勉 
強にならない。そういったことももちろんございますし,待遇がどうかといったこともございます。 

いろいろな点から大学では選別といいますか,人そのものがそんなにいませんから,それに加えて,少ない人を送るのだからということで,厳しい目で見始めているというのが実情であります。 

筑波大学の医学部は100人ですが,100人のうち残るのが60人前後でありまして,あとはほかの県に行ったりします。 
そういう中で,産婦人科は,学年によっては1人しか志望者がいなかったとか,いろいろな厳しい状況が出てきておりまして,筑波大学の医学部については5名増員してもらうことになりましたので,そういった制度を生かすとか,あるいは奨学金を出してできるだけこっちに来てもらうシステムをつくるとか,あるいは後期研修医に奨励金を出してこちらに来てもらって,あわよくばそのままこっちに居ついてくれないかといったシステムをつくるとか,今,いろいろ努力をしておるところでございます。しかし,どの県もそれをやっていますから,ものすごく厳しい競争でありまして,昔は医学部の学生数は8,280人までいったのですが,一番少ないときは7,625人と600人減らしてしまったのです。 

今はこれを少しずつ増やしておりますが,その間に女医さんが1割から3割になっております。 
女医さんが2割増えると,その2割のうちの3割は家庭に入ってしまうのです。 
そうするとこれで医者が6%減ってしまうわけです。 
それから,お医者さん全般を含めて,患者さんへの説明はものすごく時間が増えております。 

私は,この間,目の手術をしたのですが,本当にびっくりするぐらいいろいろ説明してくれるのです。 
そんなに危険だったらやめようかと思うぐらいいろいろなことを言ってくれて,本当にそうですかと言ったら,いや,そんな危険はほとんどありませんが,とりあえず説明しておかないと,と言うのです。 
訴訟を起こされる。きちんと説明したのを記録に残しておかないと,訴訟を起こされたときに,説明が不十分だったとか,ちゃんとした説明の証拠がないとか,いろいろ問題になるものですから,また,そういう義務づけもされているものですから,ものすごい時間を診察とか手術以外にとられてしまう。 
そういった諸々の状況の中で,お医者さんが患者さん1人当たりを診る時間は随分減ってきております。 

ですから,絶対数が少ないのは目に見えているのです。国のほうでもやっと少し方向転換しようという動きが出始めたところでありまして,私ども知事会としても,いつもお医者さんを増やさなければ大変なことになると言ってきておりますので,これからもそういった方向に向けて努力していかなければいけないと思っております。 

それから,看護師さんも少ないのです。 
患者7人に1人の看護師をつけると診療報酬をぐっと上げるということをやったものですから,東京とか大都会のいい病院がそれをやってどんどん集めてしまったのです。そのために地方の看護師が減ってしまったといったこともあります。 
いずれにしても,県民の安心・安全を守るために,あらゆる方法などを使う・・・・以下略