公立病院 経営の効率化や周辺の医療機関との役割分担・・・




公立病院 
経営の効率化や、周辺の医療機関との役割分担・ネットワーク化に取り組むのは当然としても、最低限の医療サービスは確保する必要がある。国と自治体は財政支援措置を強化した・・・・ 
(参考 下記「病院事業に係る一般会計からの繰出金額の積算基準例(平成20年度)」総務省HP) 


[社説]自治体財政 夕張を再び出さないために 
2009.10.03 読売新聞  
  
「第2、第3の夕張」を出さないため、自治体がより早い段階で財政改善に取り組む。そうした法律の趣旨が一応生かされた、と言えよう。 

 総務省が地方自治体財政健全化法に基づき、昨年度決算による自治体の財政状況を公表した。 

 財政破綻(はたん)している北海道夕張市が、国の管理下で再建を目指す「財政再生団体」になった。大阪府泉佐野市など21市町村は、自主的に財政立て直しに取り組む「早期健全化団体」とされた。 

 各自治体は、来年3月までに財政再生・健全化計画を作成することが義務づけられる。 

 2007年度決算では、夕張市のほか北海道赤平市と長野県王滝村が再生団体、和歌山市など40市町村が早期健全化団体だった。 

 両団体の数がそろって減ったのは、各自治体が1年間かけて、主体的に歳出削減や行政改革に努めてきた成果にほかならない。 

 特に、赤平市は今回、再生団体だけでなく早期健全化団体入りも免れた。特別交付税の増加や暖冬による除雪費用の縮減という外的要因もあったが、基本的には、職員給与の削減、市立病院改革などの自助努力のお陰だろう。 

 財政健全化に特効薬はない。 

 どの事業を優先し、どの事業を断念するか。いかに無駄遣いの排除を徹底するか。各自治体は、議会や住民とも率直に話し合い、行革の具体策に知恵を出し合って、地道に取り組む必要がある。 

 外部の会計監査を通じて、民間の視点や発想を取り入れることも大切だ。国も、各自治体をきちんと側面支援し、健全化策を助言することが求められる。 

 今回、早期健全化団体にならなかった市町村や、その住民にとっても、人ごとではない。危険水域に入る前に、自治体の財政状況を点検することが重要だ。 

 水道、病院など公営企業会計については、61会計が資金不足の判定基準を上回った。07年度決算の156会計と比べると、やはり相当程度、改善している。 

 病院事業の資金不足が53会計から10会計に大幅に減少したのは、08年度に特例債の発行が認められたことが大きい。 

 地域医療の崩壊が指摘される中、公立病院が最後の拠点となっているケースも少なくない。 

 経営の効率化や、周辺の医療機関との役割分担・ネットワーク化に取り組むのは当然としても、最低限の医療サービスは確保する必要がある。国としても、一定の支援措置を続けるべきだろう。 

  

http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/pdf/hospital_4.pdf 

病院事業に係る一般会計からの繰出金額の積算基準例(平成20年度)総務省 抜粋 

1・夕張医療センターを想定した 公立病院付属診療所の運営に要する経費 

※附属診療所におけるモデル的な収支差を積算 
費用(医師15,248千円×3名+看護師5,896千円×15名+事務6,902千円×4名+技師6,333千円×1名+諸経費59,701千円)-収益195,514千円=32,312千円 


2・僻地医療の確保に要する経費 

※当該病院におけるモデル的な所要経費又は収支差を積算 
応援医師・代診医師 
医師15,248千円×2名=30,496千円 
巡回医療・訪問看護 
(医師15,248千円×1名+看護師5,896千円×2名+事務6,902千円×1名+諸経費2,661千円)-国県補助金3,231千円-診療収入4,401千円=28,971千円 
遠隔医療 
人件費5,382千円+通信費148千円=5,530千円 


3・不採算地区病院の運営に要する経費 

※当該病院におけるモデル的な収支差を積算 
費用(医師15,248千円×5名+看護師5,896千円×33名+事務6,902千円×4名+その他職員6,333千円×4名+諸経費128,148千円)-収益340,995千円-国県補助金9,246千円-不採算地区病院以外繰入49,500千円=52,155千円 


公立病院の経営形態多様化を踏まえた財政措置(総務省HP抜粋) 

(1) 公立病院と同等の医療機能を担う公的病院等に対する助成に関する財政措置 

自ら公立病院を設置している市町村以外の市町村が公立病院と同等の医療機能を提供している公的病院等に対して行っている助成に対し、公立病院に準じて、次のとおり特別交付税の措置の対象に加えることとする。 

① 病院の設置主体については、従来対象としていた医療法第31条に規定する「公的医療機関」の設置主体(日本赤十字社、済生会、厚生連等)に加え、特例民法法人、公益社団法人、公益財団法人、社会福祉法人、学校法人等が設置する病院も対象とする。 

② 公立病院に準じて財政措置の対象とする医療機能については、平成20年度から開始した「不採算地区病院」の機能への措置に加え、従来公立病院について特別交付税措置を講じてきた救急医療、周産期医療、小児医療等の機能も新たに対象とする。 

(2) 有床診療所への財政措置 

不採算地区病院及び救急告示病院と同等の機能を有する有床診療所で、地方公共団体又は上記(1)①に掲げる団体が設置したものについて、公立病院に準じ、これらの機能に係る特別交付税措置の対象とすることとする。