公立病院・・・固定負債と借入資本金とを区別しない

公立病院・・・固定負債と借入資本金とを区別しない 
(総務省自治財政局公営企業課) 

公営企業の経営の健全化 指標の公表は平成19年度決算から、財政健全化計画の策定の義務付け等は平成20年度決算から適用 

総務省自治財政局公営企業課資料7 
「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」について 
平成21年6月(抜粋) 

「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」について 
<現行制度の課題> 
・分かりやすい財政情報の開示等が不十分 
・再建団体の基準しかなく、早期是正機能がない 
・普通会計を中心にした収支の指標のみで、ストック(負債等)の財政状況に課題があっても対象とならない 
・公営企業にも早期是正機能がない等の課題 


<公営企業(宅地造成事業以外の事業)に係る将来負担> 
企業債の現在高(固定負債と借入資本金とを区別しない。)に、直近3か年の企業債元金償還金に対する一般会計等からの繰入れの割合を乗じて算出することとしているhttp://www.soumu.go.jp/main_content/000025644.pdfる。 


会計制度見直しに係る論点整理(案)地方公営企業会計制度等研究会 抜粋 

第1回会合(平成21年6月8日開催) 
配布資料 議事要旨 
  
第2回会合(平成21年7月16日開催) 
配布資料 議事要旨 


【Ⅰ 見直しにあたっての基本的考え方】 
1 原則として企業会計原則によること 
○ 公営企業の特性を踏まえつつも、その経済性が発揮されているかが明示される必要がある。経済性の検証のためには、可能な限り企業会計原則によることが適当である。 

※ 国際会計基準適用の動向への留意が必要か。 
○ 経済性の検証に当たっては、地方公共団体間比較、民間同種企業等との比較が容易にできるようにしておく必要がある。 

2 公営企業の特性を踏まえた会計原則であるべきこと 

○ 公営企業の財務・経営状況については、一般会計等及び料金との関係を踏まえ、予算・決算を通じて、明らかにされる必要がある。 
○ 一般会計等との負担区分の考え方を明示し、その状況が実際の財務諸表を通じて、判断できるようになっている必要がある(一般会計等からの負担が料金引下 
げ、資本造成等にどのように寄与しているのか等)。 
・借入資本金を負債計上する場合、一般会計等負担分に係る取扱いを検討する 
必要がある。 
・補助金等を受けた資産に係る償却の取扱い(みなし償却等)を検討する必要 
がある。 
○ 公営企業の特性を踏まえた注記の内容について検討する必要があるのではない 
か。 
○ 前提条件として、一般会計等との経費負担ルール及び料金設定ルールを明確に 
する必要があるのではないか。 

(参考1)会計制度の一般的機能 
-・経済主体外の投資家等に会計責任を明らかにする「報告機能」 
・経済主体内の者の判断と意志決定を支える「管理機能」 
(参考2)企業会計の役割・意義 
① 企業は、市場での利潤の追求を目的とし、その業績は、獲得した利潤により 
定量的、画一的な評価が可能。 

② 企業の予算は、基本的には内部の事前の見通しに過ぎず、予算の制約にとら 
われない経済活動が可能。 


③ 企業会計は、決算を中心とする事後の会計。 

④ 企業会計は、次を主たる目的とする。 
・損益を合理的に計算し、株主への配当可能利益の確定等関係者の利害調整。 
・経営成績や財政状態の把握とその内容の株主や債権者等の外部利害関係者 
への開示。 

3 公営企業型地方独法会計との関係 
○ 公営企業型地方独法会計と企業会計基準の相違点についてどう考えるか。 
・減資、みなし償却等 
○ 公営企業会計の見直しの結果、独法会計のみ異なる扱いとなる項目が生じた場合 
の取扱いについて検討する必要があるのではないか。 

4 新地方公会計モデルとの関係 
○ 新地方公会計モデルとの整合をはかるべき項目は何か。 
・借入資本金、みなし償却、退職手当引当金等 
【Ⅱ 具体的検討事項】 
1 借入資本金 
○ 企業会計・独法会計・新地方公会計モデルとの整合性から、借入資本金を負債に 
計上するのが適当ではないか。 
○ 負債に計上した借入資本金に相当するもの(建設又は改良等に充てられた企業債 
及び他会計長期借入金)については、他の借入金と区別して計上することが適当で 
ないか。 
○ 元利償還金のうち後年度一般会計が負担すべき額について「注記」することが適 
当ではないか。 
○ 一年以内に返済が確定している債務は、流動負債に分類することが適当ではない 
か。 
○ 上記の場合、健全化法に係る比率(資金不足比率、連結実質赤字比率)に影響す 
るため、何らかの措置が必要ではないか。 

2 みなし償却 
○ みなし償却制度の評価について、どう考えるか。 
○ みなし償却制度が選択制になっていることについて、どう考えるか。 
○ みなし償却制度を廃止し、地方独法会計と同様のフル償却とした場合のメリット 
・デメリットはどのようなものか。 
○ 上記のフル償却を導入することとした場合、移行処理の困難性に鑑み、新規に取 
得した資産から適用することとしてはどうか。 

3 資本制度 
○ 公営企業における資本の意義は何か。 
○ 現行の減債積立金・利益積立金の義務づけの問題点は何か。 
○ 組入資本金の義務づけの問題点は何か。 
○ 積立金や組入資本金の義務づけを廃止した場合の課題は何か。 
○ 減資に係る規定が設けられていないことによる問題点は何か。 
○ 減資に係る規定を設ける場合、企業会計や地方独法会計との整合性をどう考える 
-か。 

4 引当金 
○ 企業会計・地方独法会計・新地方公会計モデルとの整合性から、退職給付引当金 
の義務づけが適当ではないか。 
※ 一般会計等との退職金の負担ルールに留意する必要があるか。 
○ 小規模企業等については、企業会計や地方独法会計と同様に、簡便法(期末要支 
給額)を認める必要はないか。 
○ 退職給付引当金を義務づけることとした場合、経過措置について検討すべきでは 
ないか。 

5 繰延勘定 
○ 現在、繰延勘定への計上が認められているものについても、企業会計を踏まえ、 
見直しを図るべきではないか。 
○ 退職給付引当金を義務づける場合には、退職給与金に係る繰延勘定への計上は廃 
止すべきではないか。 
○ 地方独法会計において、繰延償却が認められていないことをどう考えるか。 

6 たな卸資産の価額 
○ 企業会計・地方独法会計との整合性から、たな卸資産の価額については、時価評 
価(低価法)とすることが適当ではないか。 
7 減損会計 
○ 企業会計・地方独法会計との整合性から、減損会計を導入すべきではないか。 

8 リース取引に係る会計基準 

○ 企業会計・地方独法会計との整合性から、リース取引に係る会計基準導入の必要 
性について検討すべきではないか。 

9 セグメント情報の開示 
○ 企業会計・地方独法会計との整合性から、セグメント情報の開示を義務づけるこ 
とが適当ではないか。 
○ セグメント情報の開示を義務づけた場合の具体的内容は、どのようなものが想定 
されるのか。 

10 キャッシュ・フロー計算書 
○ 企業会計・地方独法会計・新地方公会計モデルとの整合性から、キャッシュ・フ 
ロー計算書を導入すべきではないか。 
○ キャッシュ・フロー計算書を導入する場合、資金予定表及び資金計画書を廃止す 
べきではないか。 

【Ⅲ 改正に当たって必要な措置等】 

1 会計変更に伴う経過措置 
○ 十分な移行期間を設けるべきではないか。 
○ システム変更に係る財政措置を検討すべきではないか。 

2 健全化法における指標との関係 
○ 借入資本金を負債計上する場合、流動負債が増加し、資金不足比率や実質連結赤 
字比率が悪化することについて、どう考えるか。 
※ 実際にどの程度の悪化が予想されるのか。 

3 新地方公会計モデルとの整合性 
- 6 - 
○ 新地方公会計モデルとの連結について、あらためて整理する必要がある。 

4 事業別検討事項 
○ 各事業法等を踏まえ、検討すべき項目があるのではないか。 

5 法適用等範囲の拡大 
○ 法適用範囲や財務適用範囲の拡大を図るべきではないか。 

【Ⅳ その他】 
○ 現行の予算、説明書類等のあり方の見直しを検討すべきではないか。 
○ 見直しに当たり、財政措置のあり方(出資、貸付、元利償還への補助など)につ 
いても検討を行うべきではないか。 


公営企業会計検討にあたっての基本的視点 

1 地方公共団体への財政的影響の把握、地方公共団体間比較、民間同種企業等との比較が容易にできるようにしておくことが極めて重要である。 
→ 経済性の発揮の検証に当たっては、企業会計原則を最大限取り入れることが有効である。 

2 公営企業会計は、地方公共団体の一会計であり、公営企業の資産債務は、対外的には、地方公共団体の資産債務である。したがって、公営企業債の借入れは地方公共団体として行うものであり、その償還確実性は、公営企業の経営状況等により判断されるべきものではなく、地方公共団体全体の財政状況等により判断されるべきものである。 また、公営企業会計の特徴として、出資は一般会計等からのものに限られている。 
→ 公営企業会計は、民間の企業会計のような債権者、株主等の外部利害関係者への情報開示という積極的役割はない。 

3 一方で、公営企業の事業内容、一般会計等との負担区分、料金水準等を含む経営状況について、適切に議論、検証等が行われる必要がある。具体的には、予算・決算・付属書類等を基に、議会の審議(予算:議決、決算:認定)を通じて行われるものであり、また、住民にも適切に情報開示等がなされる必要がある。 
→公営企業経営の前提として予め次の事項等が明らかにされている必要がある。 (公営企業設置条例における「経営の基本に関する事項」において、規定しておくことが考えられるか。) 
・ 供給するサービスの内容 
・ 料金収入と税金の負担区分の考え方 
※ 公営企業法第17条の2による負担、第17条の3による補助、第18条による出資、第18条の2による長期貸付けと、その性格を峻別して整理する必要がある。 
・ 企業経営の自主性・独立性の確保、世代間負担・地域間負担の公平の確保等を踏まえた資本蓄積の考え方 
→ 公営企業会計の見直しは、予算書、決算書、付属書類等のあり方に適切に反映される必要がある。 

4 その他 
・ 公営企業の特色を踏まえた必要な注記が必要となることが考えられること。 
・ 関係法令等との関係も踏まえ、適切な経過措置、財政措置が講じられるべきこと。