地域医療再生基金 寄付講座モデル 高知大は僻地診療所を5年生が受講する地域医療学の実習の一部に利用する。診療科が専門分化された大学病院では診察することのない初期医療の患者とかかわる貴重な機会と位置づける。

地域医療再生基金 寄付講座モデル 
高知大は僻地診療所を5年生が受講する地域医療学の実習の一部に利用する。診療科が専門分化された大学病院では診察することのない初期医療の患者とかかわる貴重な機会と位置づける。 


高知市:土佐山へき地診療所の指定管理者・高知大と協定書 /高知 
2008.07.01毎日新聞   
  
 ◇高知大学長「人材育成に活用」 

 高知市は30日、土佐山へき地診療所(同市土佐山)の指定管理者に決定した高知大と協定書を交わした。相良祐輔学長は「人材育成の場として活用し、高知らしい医師を育てていきたい」と抱負を語った。 

 指定管理期間は今年7月~12年3月末の3年9カ月間。委託料は年間約6000万円を見込んでいる。現在、住み込みで診療している市職員の松下雅英医師が同大医学部講師になる。松下医師の診療を週5日から週3回に変更。残りの2回は同大医学部の阿波谷敏英教授が担当する。 

 また、同大は同診療所を5年生が受講する地域医療学の実習の一部に利用する。診療科が専門分化された大学病院では診察することのない初期医療の患者とかかわる貴重な機会と位置づける。 

 岡崎誠也市長は「診療所は土佐山地区の唯一の医療機関。医師不足が深刻な中、地域の医療を維持し、住民の健康を守ることができて感謝している。これからも連携を深めていきたい」と話した。【近藤諭】 


土佐山診療所 きょうから高知大が運営  国立大法人で全国初  高知市 
2008.07.01高知新聞   
  
 高知市の土佐山へき地診療所(同市土佐山)が一日から、指定管理者の高知大学に運営委託される。指定期間は平成二十四年三月末までで、市と高知大は三十日、同制度による運営協定を交わした。公立医療機関の指定管理者に国立大学法人がなるのは全国初という。 

 医師不足が深刻化する中、同診療所の運営を維持したい市と、地域医療に通じた人材育成を目指す高知大が昨年十一月から協議。市議会六月定例会で指定議案が可決された。 

 高知大によると、委託後は現在の松下雅英同診療所長と同大医学部教授が交代で勤務。診療日や診療時間、患者送迎バス運行などは現行のまま維持する。 

 指定管理料は四半期ごとに支払われ、平成二十年度は約四千二百万円を予定。国立大学法人は収益事業を受託できないため、年度末に経費に過不足が生じないよう調整して精算する。 

 同市役所での協定締結式で、岡崎誠也市長は「中山間の医師確保が課題になる中、安定した運営体制を取ることができた」と話し、高知大の相良祐輔学長も「地域の大学にとって、県民の安全、安心を守ることは重要であり、重大な責任を感じる」と述べた。(古川昇平) 

    

土佐山へき地診療所、高知大に運営委託 高知市方針 /高知県 
2008.06.10朝日新聞   
  
 高知市は9日、直営の土佐山へき地診療所(所長・松下雅英医師)の運営を7月1日から、指定管理者として高知大医学部に委託する方針を明らかにした。委託に伴い同診療所事業の特別会計を約670万円減額する、補正予算案を16日に開会する定例市議会に提案する。 

 土佐山へき地診療所は1963年に旧土佐山村が開設。山の斜面にある現在の鉄筋3階建ての建物は84年に1、2階、89年に3階が完成。松下医師(40)は当時の村幹部の熱意に応える形で02年に赴任し、05年1月の市村合併後も中山間の地域医療拠点として職住一致の診療を続けてきた。 

 高知市は5月21日に同市指定管理者審査委員会で、医師確保が困難な中、へき地医療も支えながら医師の養成をはかろうとする高知大が適任だなどとして公募しないことを決定。今年度の指定管理料は9カ月間で約4200万円。運営を一括委託し、職員給与費や医業費などは減額される。委託期間は3年9カ月間になるという。 

 高知大学などによると、国立大学法人が診療所の指定管理者になった例はないといい、同大学では昨年7月に家庭医の養成を目的に開設した県の寄付講座「家庭医療学講座」の絶好のフィールドと位置づけ、松下医師らを学内に迎えて引き続き診療を任せるほか、医学部生の実地教育での活躍も期待している。 

 松下医師は「医療は、福祉や行政と連携していかないとうまく回らない。土佐山はその意味で、地域に熱い思いがあり、気持ちよく仕事ができる。7年いると患者をみて家族の顔も浮かぶようになる。こういうことを含め、地域医療と言うんでしょうね」と話している。