医師不足などで厳しい運営が続く大月市立中央病院(同市大月町花咲)について、市議会によるアンケートに答えた市民の47%が、診療体制が整わず、市財政を圧迫するなら「必ずしも市が経営する必要ない」と考えていた



医師不足などで厳しい運営が続く大月市立中央病院(同市大月町花咲)について、市議会によるアンケートに答えた市民の47%が、診療体制が整わず、市財政を圧迫するなら「必ずしも市が経営する必要ない」と考えていた。機能が充実されるのであれば、「完全民営化」を支持する回答も34%と最も多かった。市議会の特別委員会が27日発表したアンケート結果からわかった。 


大月市立病院経営健全化 市長公約から2年… 
進まない県立分院化構想 
「財政余裕なし」と県 市民から疑問、検証の動き 
山梨日日新聞2009年06月27日(土) 

 大月市の石井由己雄市長が2年前の市長選で公約の柱に位置付けた、市立中央病院の県立中央病院分院化構想。市立病院を県立病院の一部門とすることで、医療体制の充実を目指したが、具体化に向けた動きはなく、実現は極めて困難な情勢だ。石井市長は当面、市立病院の形態を維持しながら経営再建を進める考えだが、市民からは構想の進ちょく状況を検証する動きも出ている。
 「まずは今の病院を健全化することが最大の目標」。4日開かれた定例記者会見。石井市長は分院化構想の進ちょく状況を聞かれると、こう言って言葉を濁した。 

市長選の争点 
 2007年7月の市長選で大きな争点となった市立中央病院の経営健全化。石井市長が県立病院の分院とすることで医師や看護師の確保を進める構想を掲げたのに対し、対立候補の相馬紀夫氏は都留、上野原両市立病院との機能分担による経営効率化を主張した。 
 選挙戦では分院化を掲げる石井市長が当選。市民は分院化構想を支持した形となったが、実現に向けた動きは見えてこない。 
 県立病院は病棟建設による減価償却費がかさみ、6年連続の赤字決算となっており、「分院をつくる余裕はない」(県幹部)のが実情。所管する県医務課の担当者は「市から分院化に関する要望や申し入れはなく、検討すらしていない」と言い切る。横内正明知事も「形態はどうであれ、(大月市に)地域の中核的な病院ができればいい」と分院化には慎重なスタンスをのぞかせる。 

運営さらに悪化 
 構想が具体化しない中、市立中央病院の医師不足は解消されず、運営状況は石井市長の就任時からさらに悪化。昨年度の病床利用率は過去最低の29・2%となり、入院、外来患者は5年前からほぼ半減した。経営再建に向けて策定した改革プランで、市は常勤医を現在の8人から11人まで増やす目標を掲げているが、実現性は未知数だ。 
 「分院化構想の進ちょく状況がまったく見えてこない。公約を撤回したのならば、きちんと市民に説明すべきだ」 
 4月に開かれた大月青年会議所(大月JC)の会合。分院化に向けた動きが見えない中、参加者からは現在の形態を維持しながら、再建を進める石井市政に対する不満の声が上がった。 
 大月JCは2年前の市長選直前に公開討論会を開催したことから、当時掲げたマニフェストの検証会を7月に開く予定。「病院問題は大きな争点で、市民の関心も高かった。現在の進行状況を市民は知る必要がある」。検証会では石井市長にも出席を求め、分院化構想をただす予定だ。 
 任期の折り返し地点を目前にしながら、実現の道筋が見えない分院化構想。ある市議は「2年前の市長選時から、石井市長の周辺でも懐疑的な意見が多かった。選挙向けに市民受けの良い話をしただけだ」と切り捨てる。 


病床減らし経営改革 山梨の大月市立病院 
2008.3.21 産経ニュース 
  山梨県大月市の市立中央病院は4月から、診療科目を減らさずに病床計243のうち100前後を休止し、職員を10人程度減らして経営規模を縮小する方針を決めた。医師不足などが原因で、病床数分の入院患者受け入れが困難となり、病院事業会計を圧迫していた。 

 現在は診療13科に対し、常勤医師6人、非常勤医師59人の体制。常勤医師の不足から入院患者を病床数分受け入れられず、病床利用率が昨年4月から今年1月までで平均41%にとどまっている。国は昨年12月、公立病院経営改革ガイドラインを示し、病床利用率や職員給与について目標を設定し直し、病院経営の健全化策を求めた。 


大月市立中央病院★完全民営化支持34% 
2008年11月28日asahi/com 

医師不足などで厳しい運営が続く大月市立中央病院(同市大月町花咲)について、市議会によるアンケートに答えた市民の47%が、診療体制が整わず、市財政を圧迫するなら「必ずしも市が経営する必要ない」と考えていた。機能が充実されるのであれば、「完全民営化」を支持する回答も34%と最も多かった。市議会の特別委員会が27日発表したアンケート結果からわかった。 

「今後も同病院が必要だと思いますか」との質問に対し、「市からの補助を増やしてでも現状維持」と「他の行政サービスを低下させても」を合わせた「維持すべきだ」は39・8%。これに対して「総合的な診療体制が整わない病院なら」と「市の財政を圧迫するならば」を加えた「市が維持(経営)する必要はない」が7・2ポイント上回る47%だった。 

厳しい財政事情が市民に理解されつつあることは、回答にも反映されていた。「今後の経営形態について」の質問には、「病院の機能が充実されれば、市が経営しなくても良い」とする完全民営化の答えが34%と最も多かった。公設民営化は18・2%で、「現在の経営形態で良い」の公設は17・5%にとどまった。 

アンケートは先月、20歳から70歳以上を年代別に分け、市民計1200人を対象に郵送方式で実施した。583人から回答があり、回答率は48・5%。市議会では、アンケート結果を参考に、今後の同病院の在り方についての提言をまとめ、市長と病院長に提出する予定だという。 
同病院は、収入の根幹である医業収益が年々減少、07年度は02年度に比べ約10億円も減った。1日あたり約160万円の損失が生じているという。 
アンケートでは、厳しい財政運営の中、病院の規模や機能が存続されるのであれば、形態にこだわらないという市民の姿が見える 



県立病院:損失9億9377万円、7年連続の赤字--08年度決算 /毎日新聞 2009年7月10日 
 県は9日、08年度の県営病院事業特別会計決算を発表した。純損失は9億9377万円で、7年連続の赤字決算。累積赤字は約146億円となった。 

 ただ、単年度の赤字額は07年度に比べて5億5174万円減った。赤字額の減少は3年連続。中央病院の入院患者が1日平均551人と前年度に比べて11人増えたほか、診療報酬改定によって収入が増えたこと、定年退職者が減ったことなどが要因とみられる。 

 県立病院は来年度から特定地方独立行政法人(特定独法)に経営形態を変更する予定。【小林悠太】