公立病院・ 病床転換 一般⇒介護療養⇒老健 という手順を踏む必要はない。   一般⇒老健への直接転換も認められる。



公立病院・ 病床転換 一般⇒介護療養⇒老健 という手順を踏む必要はない。  
一般⇒老健への直接転換も認められる。 


そもそも老健転換の法律は厚生労働省にミスがあった 
自治体は「国の方針により」福祉計画を作り、過剰な介護施設の増加等を防止している。 しかし、厚労省が急に介護療養から老健への転換を、「これまでの自治体へのお達し、制度に関係なく」ぶち上げたため、福祉計画と矛盾することになった。 しかも、そのときに国は「一般から介護療養への転換」について何らの方針、制限を入れなかったため、自治体の現場では一層混乱が生じている。 
従って老健転換は、国策で一般から老健への直接転換も当然許容されることになっている 

(国策は医療費抑制のため、医療保険適用と介護保険適用で計三十五万床あった療養病床のうち二十四年度までに介護療養病床を全廃し、医療療養病床は二十二万床に削減する計画。受け皿として従来の老健施設より医療機能を高めた介護療養型老人保健施設を新設し、転換を促している。・・・一般病床の直接老健転換も当然国策に合致するがが敢えて触れなかったに過ぎない) 

1000の公立病院のうち 療養病床を有するのは 290病院(27%)は2011年度末までに身の振り方を決めなければならない 



(参考) 
療養病床の円滑な転換に向けた国の支援措置について 


① 第4期介護保険事業(支援)計画における療養病床転換の受入の円滑化 
療養病床の転換が、本格化する第4期(平成21 年~23 年度)介護保険事業(支援)計画では、医療療養病床から老人保健施設等への転換について、定員枠を設けずにすべて受け入れる、こととする予定。 【平成21 年4月施行予定】 

② 療養病床の既存の建物を活用して老人保健施設に転換する場合の老人保健施設の施設基準 の緩和 
医療機関が老人保健施設等に転換する場合に施設基準を緩和し、1床当たりの療養室の床 面積について、転換前の病院又は診療所の基準と同様でよいとする経過措置を設けるととも に、食堂・機能訓練室・廊下幅についても緩和措置を実施している。 



③老人保健施設等への転換に要する費用の助成 
介護療養病床は地域介護・福祉空間整備等交付金(市町村への交付金)により助成を行う とともに、医療療養病床は平成20 年度から医療保険財源による病床転換助成事業の活用に より転換に要する費用を助成する。 
<単価 新築1,000 千円/床 改築1,200 千円/床 改修500 千円/床> 




[解説]療養病床の老健施設転換(2007年5月30日  読売新聞) 
  
入所長引けば本末転倒 在宅復帰への支援充実を 
 削減される療養病床を転換して、新たに作る老人保健施設(老健)について、厚生労働省は医療を充実させるなどの骨格を決めた。看板の掛け替えにとどまってはならない。(社会保障部 小山孝) 

 高齢者が長期入院する療養病床は35万床あり、患者の平均年齢は82・6歳。手厚い医療は不要だが「家族で介護できない」といった理由で入院を続ける「社会的入院」が多く、患者の生活の質を下げるばかりではなく、医療費の無駄との指摘が根強かった。 

 このため、厚労省は2011年度末までに、介護保険が適用される療養病床を全廃し、比較的症状の重い患者が入院している、医療保険適用型の療養病床のみを残す方針を打ち出した。 

  
 廃止される療養病床は20万床に上る。その主な転換先とされるのが老健だ。計画では、医療の必要性が低い患者を、コストの安い老健や有料老人ホーム、自宅などに移す。 

 しかし、療養病床を老健に転換するのは容易ではない。老健と療養病床では機能に違いがあるからだ。老健はリハビリで在宅復帰を支援するのが役割で、要介護度の平均は3・17と、療養病床(4・27)に比べて軽く、医師や看護師の配置も手薄だ。 

 一方、療養病床の患者は症状が安定していても、管を胃に入れて栄養液を送る経管栄養や、床ずれの処置など、医療関係者にしかできない行為が必要なケースが多い。また、老健で亡くなる人は2・2%だが、療養病床の場合は27%に上る。このため、「老健では患者の受け入れが難しく、行き場のない介護難民が大量発生する」などの批判が医療関係者から出ていた。 

 この問題について、厚労省は今月中旬、「介護施設等の在り方に関する委員会」に、医療面を強化した「転換老健」の基本方針を提示、専門家による議論が始まった。 

 新しい老健では、看護職員を24時間配置し、終末期の看(み)取りに必要な医療処置ができる体制を整える。常勤医師がいない夜間や休日は緊急呼び出しで対応し、他の医療機関の医師による往診も認める。 

 国は療養病床再編で、医療・介護の給付費3000億円が減らせるとそろばんをはじいている。削減を確実に進めるには、医療関係者や患者が納得できる転換老健のサービス内容を示し、療養病床からの移行を促す必要がある。 

 課題の一つが、医療・看護の体制をどの程度強化するかだ。素案に対し、医療関係者からは、「医師がいない時間があることを家族は納得できるか」「療養病床から移る患者には、医療が必要な人が多く、体制が不十分」などの指摘が相次いだ。適切な医療が提供されなければ、高齢者の命にかかわる反面、手厚くしすぎれば介護報酬が高くなり、危機的な介護保険財政をさらに悪化させる。両者のバランスを慎重に検討すべきだ。 

 老健本来の機能をどう発揮させるのかも課題だ。転換老健でもリハビリを重視し、在宅復帰を目指す方針だが、要介護度が重い高齢者が多いことから、従来より手厚い支援が必要になる。もし、入所が長引く事態になれば、第二の療養病床になりかねない。 

 龍谷大学の池田省三教授は、「現在の入院患者のためには転換老健が必要だが、将来の社会的入院の受け皿にするべきではない。在宅復帰だけではなく、診療機能を生かして復帰後の在宅生活を支援するなど、施設内でサービスを自己完結させないことが必要」と指摘する。 

 療養病床の削減を円滑に進めるためには、転換老健の整備以外の取り組みも求められる。療養病床や転換老健から、地域に戻る高齢者が大量に生まれるからだ。 

 高齢化の進展で老老世帯が増えるなど、家庭の介護力は低下しており、住み慣れた地域で暮らし続けるには、24時間対応の在宅医療や訪問看護、ニーズに応じたきめこまかい在宅介護など、これまで以上にサービスの充実が求められる。また、「自宅」以外で「在宅生活」を送ることができる、有料老人ホームや高齢者専用賃貸住宅などの「ケア付き住宅」もさらに増やす必要がある。 

 都道府県は今秋までに地域に必要な医療・介護サービスの将来像をまとめた「地域ケア体制整備構想」を策定する。「地域で暮らす」ための多様な選択肢を充実させる施策が欠かせない。 

(2007年5月30日  読売新聞)