草加市立病院(埼玉県草加市)の病院事業管理者を務める高元俊彦院長(60)・・・意思疎通も頻繁で、「これから採用のために医者に会いに行くと言えば、公務をなげうってでも市長はすぐに駆けつけてくれる」と高元院長。



「草加市長とはお友達ですので携帯で話します。」・・高元院長 
草加市立病院(埼玉県草加市)の病院事業管理者を務める高元俊彦院長(60)・・・意思疎通も頻繁で、「これから採用のために医者に会いに行くと言えば、公務をなげうってでも市長はすぐに駆けつけてくれる」と高元院長。同病院の宮野和雄事務部長も「市長は年中病院に顔を出し、励ましてくれる」と話す。 



<医 ゼンテキ>中*病院管理者と行政*信頼と支援が不可欠 
2009.04.23 北海道新聞 
 「入院患者全員を転院させないと命が守れないと、(当時の)病院トップから言われたことですから。休止は仕方ありません」。千葉県銚子市の岡野俊昭前市長(63)は解職濃厚となった三月二十九日夜、休止の直接の理由は病院側にあると釈明した。 

 経営改善が進むとされる地方公営企業法の全部適用(全適(ぜんてき))を導入する銚子市立総合病院は昨年九月末の休止直前、確かに「患者の命を守れない」ほどの事態に陥っていた。 

*相次ぐ改革不発 

 国の臨床研修制度に伴う大学派遣医の引き揚げで二〇〇六年に三十五人いた常勤医は昨年七月に十二人と激減。病院財政も直撃し、収入は〇三年度の三十七億円から〇七年度は二十億円に急落、累積赤字は十八億円まで膨らんだ。診療科も呼吸器科と結核病棟、産科の休止を余儀なくされた。 

 改革には手を打ってきた。看護師などの生涯賃金を行政職より低くする医療職給料表の導入、ボーナスの20-60%カットによる約一億円の人件費削減、一般会計から毎年九億円規模の繰り入れ。だが、持ちこたえられなかった。 

*草加市の復活” 

 「銚子の例はあまりにも行政の無理解があった。管理者と首長、行政本体との関係が全適では一番大事」。こう指摘するのは、全適を二〇〇三年から導入した草加市立病院(埼玉県草加市)の病院事業管理者を務める高元俊彦院長(60)だ。 

 同病院は二〇〇五年三月、医師の相次ぐ退職で産科が休止となり、瀕死(ひんし)の状態だった。その七カ月後に高元院長が就任。年度途中という異例の就任ながら〇七年十月には医師五人を集め、産科を産婦人科として復活、全国的な注目を集めた。 

 医師数も〇五年度の四十三人から昨年度は五十七人に増加。これに呼応して入院患者数、医業収入も右肩上がりに増え続けている。 

*意思疎通も頻繁 

 ポイントは首長と病院事業管理者との人間的信頼関係。産科医が集まらず「暗たんたる気持ち」(高元院長)のまま二年近い年月が流れたが、そういう状況下でも、「自治体病院は採算性だけではない」と木下博信市長は全面的にバックアップしてくれたという。 

 意思疎通も頻繁で、「これから採用のために医者に会いに行くと言えば、公務をなげうってでも市長はすぐに駆けつけてくれる」と高元院長。同病院の宮野和雄事務部長も「市長は年中病院に顔を出し、励ましてくれる」と話す。 

 「(命が守れないと)病院トップに言われた」と丸投げ状態だった銚子市長と、協力態勢を全面的に示していた草加市長。病院事業管理者の権限が強化される全適であっても、なお首長のかかわり方が病院経営を大きく左右する状況が浮かび上がる。 




<医 ゼンテキ>中*病院管理者と行政*信頼と支援が不可欠 
2009.04.23 北海道新聞朝      

 「入院患者全員を転院させないと命が守れないと、(当時の)病院トップから言われたことですから。休止は仕方ありません」。千葉県銚子市の岡野俊昭前市長(63)は解職濃厚となった三月二十九日夜、休止の直接の理由は病院側にあると釈明した。 

 経営改善が進むとされる地方公営企業法の全部適用(全適(ぜんてき))を導入する銚子市立総合病院は昨年九月末の休止直前、確かに「患者の命を守れない」ほどの事態に陥っていた。 


*相次ぐ改革不発 

 国の臨床研修制度に伴う大学派遣医の引き揚げで二〇〇六年に三十五人いた常勤医は昨年七月に十二人と激減。病院財政も直撃し、収入は〇三年度の三十七億円から〇七年度は二十億円に急落、累積赤字は十八億円まで膨らんだ。診療科も呼吸器科と結核病棟、産科の休止を余儀なくされた。 

 改革には手を打ってきた。看護師などの生涯賃金を行政職より低くする医療職給料表の導入、ボーナスの20-60%カットによる約一億円の人件費削減、一般会計から毎年九億円規模の繰り入れ。だが、持ちこたえられなかった。 

*草加市の復活” 

 「銚子の例はあまりにも行政の無理解があった。管理者と首長、行政本体との関係が全適では一番大事」。こう指摘するのは、全適を二〇〇三年から導入した草加市立病院(埼玉県草加市)の病院事業管理者を務める高元俊彦院長(60)だ。 

 同病院は二〇〇五年三月、医師の相次ぐ退職で産科が休止となり、瀕死(ひんし)の状態だった。その七カ月後に高元院長が就任。年度途中という異例の就任ながら〇七年十月には医師五人を集め、産科を産婦人科として復活、全国的な注目を集めた。 

 医師数も〇五年度の四十三人から昨年度は五十七人に増加。これに呼応して入院患者数、医業収入も右肩上がりに増え続けている。 



*意思疎通も頻繁 

 ポイントは首長と病院事業管理者との人間的信頼関係。産科医が集まらず「暗たんたる気持ち」(高元院長)のまま二年近い年月が流れたが、そういう状況下でも、「自治体病院は採算性だけではない」と木下博信市長は全面的にバックアップしてくれたという。 

 意思疎通も頻繁で、「これから採用のために医者に会いに行くと言えば、公務をなげうってでも市長はすぐに駆けつけてくれる」と高元院長。同病院の宮野和雄事務部長も「市長は年中病院に顔を出し、励ましてくれる」と話す。 

 「(命が守れないと)病院トップに言われた」と丸投げ状態だった銚子市長と、協力態勢を全面的に示していた草加市長。病院事業管理者の権限が強化される全適であっても、なお首長のかかわり方が病院経営を大きく左右する状況が浮かび上がる。