銚子市立病院 地方独立行政法人化に対する 疑問にお答えします。

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東日本税理士法人 長 隆
銚子市立病院 地方独立行政法人化に対する 疑問にお答えします。

(回答)
1・独立採算制は全ての公立病院が地方公営企業法で義務化されております。 公設・公営である限り独法であると否とに拘わらず法の定めであり 独法化すると経済的運営を強化されるわけではありません。
儲け主義とは無縁です。法人化後も従来どおり必要な税金投入が行われます。

以下 地方公営企業法 抜粋
(経営の基本原則)
第三条  地方公営企業(公立病院)は、常に企業の経済性を発揮するとともに、その本来の目的である公共の福祉を増進するように運営されなければならない。

(経費の負担の原則)
第十七条の二  次に掲げる地方公営企業の経費は・・一般会計で・・負担するものとする。
一  その性質上当該地方公営企業の経営に伴う収入をもつて充てることが適当でない経費
二  当該地方公営企業の性質上能率的な経営を行なつてもなおその経営に伴う収入のみをもつて充てることが客観的に困難であると認められる経費


2・経営の独立性について

独立行政法人の運営は 市長部局から 独立した理事会と4年間任期が保証された理事長が行います。
議会も人事・経営計画の承認などで監視能力を果たします。医師・看護師が遣り甲斐のある経営体質となります
評価委員会委員には 利害関係のない公正評価できる学識経験者(医師・看護師過半数)が選任されます


(以下 提起された疑問)
2009年04月14日17:49 カテゴリ 銚子市政について
「地方独立行政法人」方式による市立病院再建に対する疑問!(あえて松井氏に提起します)「光をめざして」ブログより抜粋

、松井氏は立候補表明に際し、銚子市役所でおこなわれた記者会見では、公設公営による「地方独立行政法人」方式での市立病院再開の構想を語り、自身が地域医療に携わっていた経験を生かし、医師の招聘に努力したいと語っている。
松井氏の地域医療と市立病院再開に向けた熱意は素晴らしく、銚子市の医療を少しでも良い方向に導いていきたいとする氏の"志"は称賛に値しよう。
だが、ここで腑に落ちないことがある。
それは、「地方独立行政法人」方式で市立病院の再建を目指そうという点である。
この方式は公設公営であっても、病院の運営では強く独立採算制が求められ、赤字を生み出さないことを至上命題とし、成績業務主義にのっとって仕事をすることとなり、限りなく儲ける医療にシフトしていくこととならざるをえない。

そもそもからして公的医療に期待されることは何か。
それは、小児・救命救急・難病など民間では採算が取れない不採算高度医療や、精神科医療や災害医療などの政策医療を行政部門と連携し住民に提供することであり、それらは再建される市立病院に銚子市民が期待するものでもある。
だが、市立病院が「地方独立行政法人」となり、採算と利益を考えた治療と看護にシフトしていくとなると、「儲からない診療科は縮小・閉鎖する」ことが当然となろう。
また、収益を上げるためには差額ベット代を徴収することは常識となり、保険で認められない材料費や薬品もどんどん患者さんから徴収することも日常化する。

技術を要し手間暇もかかるが、診療報酬が安く廉価な医療行為を公立病院に期待した患者さんは裏切られ、窓口で割高な医療費を請求されることとなるだろう。

これまで、保険証一枚で受けられた検査や治療が、お金の有る無しで受けられる医療内容に格差が生じ、公立病院の公共性・公平性が大きく崩れていくこととなりかねない。

また、コスト削減(特に人件費)は常識となり、現に、「独立行政法人」に移行した「旧国立病院」では、外来では短期のパート看護師や病室からの応援看護師しかいなくなり、患者さんとのトラブルが絶えないし、病室では「ナースコールを押しても看護師が来てくれない」、「入浴回数が減らされた」など患者サービスに大きな影響が出ている。

そして、疲れ切った医療スタッフは「もう働き続けられない」と退職するケースが後を絶たず、医療サービスの提供に支障が生じている。
これらは同時に、「地方独立行政法人」に移行した公立病院でもおきうることであり、公的医療の充実をもとめる住民の願いに逆行する事態となりかねない。

また、「地方独立行政法人」においては、病院の経営は市長から任命された理事長がおこなうが、人事などをはじめとして、病院にたいする住民の代表機関である議会の関与が大幅に後退させられることとなり、情報公開も住民監査も保障されず、公立病院をめぐる住民自治と住民参加が大きく後退する。

情報開示は義務付けられておらず、住民監査請求もおこなえないなど、「密室」で理事長や任命者の市長が「なんでも好き放題」できることとなりかねない。
こうした、住民不在の「経営」は新たな癒着と利権構造の温床となりかねず、公立病院の公共性や公平性、安定性を損なう恐れが大きい。

以上に「地方独立行政法人」のもとでの公立病院経営の問題点をきわめて大雑把に列挙したが、これだけでも、この方式が再建される銚子市立病院にふさわしいかは疑問とせざるをえない。
やはり、再建される市立病院は「住民の命と健康」にたいし行政が直接に責任を負い、情報などの面で住民に対して開かれた銚子市直営の公立病院とすることが、ベストな選択ではないだろうか。

松井氏はどのような根拠で、「地方独立行政法人」方式による市立病院の再開が望ましいとお考えになるのかわからないが、仮に、病院スタッフが自分で考えたことが生かされ実現することを通して現場のモチベーションを高められるメリットを、この方式の導入の最大の根拠とするならば、これは直営病院であっても組織の民主的運営を実現することで十分可能である。