年間医業収入、 45億円以内の総事業費で新築すべきであった。 総事業費は114億8400万円。工面のために109億円を起債し、06年度から15年かけて毎年5億円弱~8億円弱を返済しなければならない。

年間医業収入、 45億円以内の総事業費で新築すべきであった。 総事業費は114億8400万円。工面のために109億円を起債し、06年度から15年かけて毎年5億円弱~8億円弱を返済しなければならない。
巨額な不良債務は医師不足が原因ではなく、 過大投資の失敗であった・・・  、病床数のさらなる削減や救急、産婦人科の休診、市からの繰入金の大幅増加などが必須となる。それらを実行すれば「病院がメタメタになり、この地域の医療が崩壊すると言っているが、 果たしてそうだろうか?       
     
  
深川市立病院

(北の医療)改革の行方は:下 深川市、独自路線を模索 病院特例債申請せず/北海道 
2009.04.25朝日新聞 )  
  

 経営悪化が著しい全国の公立病院に対し、総務省は07年12月、「公立病院改革ガイドライン」を示し、3年後をめどに経営改善を求めた。だが、総務省が思い描くスケジュールに合わせると、病床も診療科も大幅に削減しなければならない。 

 「これでは地域医療が崩壊しかねない」。こう判断したのが深川市立病院だ。 

 同病院は、返済期間が1年以内の一時借入金のうち返済が焦げ付いている分を示す「不良債務」を03年度に解消した。だが、翌04年度に再度抱えた。金額は年々増え、08年3月末には15億1440万円にのぼった。同時期に不良債務を抱えた道内24自治体のうち8番目の多額だ。 

 不良債務が増えた理由はいくつかある。05年度に病院を移転・新築した。総事業費は114億8400万円。工面のために109億円を起債し、06年度から15年かけて毎年5億円弱~8億円弱を返済しなければならない。 

 その一方、医療行為で得る収入の「医業収益」は減っていった。患者数の減少が大きい。00年度は45億4342万円(1日あたりの患者数1265人)だったが、06年度は10億円減の35億4380万円(同948人)。07年度は37億6793万円に増えたが、患者数は905人になった。 

 そこに別の難題が持ち上がった。医師の減少だ。07年度の31人が08年度は28人、今年4月1日現在は25人になった。退職や派遣元の大学病院からの引き揚げなどが理由で、他の自治体同様、医師補充の見通しは立たない。 


 ●「崩壊の恐れ」 

 打てる手は打ってきた。昨年7月1日に病床数を305から270に減らした。市からの支援として08年度から3年間、医師以外の全市職員の給与を平均5%カットし、その分の1億8千万~2億円を病院事業に繰り入れ始めた。しかし、医師が減れば医業収益は伸びない。単年度の黒字化はもちろん、不良債務の解消策も見つかっていない。 

 総務省は経営改善の支援策として、08年度に限って公立病院特例債の発行を打ち出した。返済期間1年以内の不良債務を最長7年間までの返済に振り替えることで、不良債務を減らす内容だ。しかし、発行には早期の単年度黒字化のような条件が課された。 

 深川市立病院が条件をクリアするには、病床数のさらなる削減や救急、産婦人科の休診、市からの繰入金の大幅増加などが必須となる。それらを実行すれば「病院がメタメタになり、この地域の医療が崩壊する」(同病院の籔(やぶ)友博管理課長)。道内では12自治体が申請した特例債だが、深川は手を挙げなかった。 


 ●少しずつ返済 

 同市が総務省に提出した改革プランでは「10年度末までに単年度実質収支の均衡を目指す」とした。新たな不良債務を発生させないという意味だ。経常収支の黒字化は「15年度末の達成」が目標で、不良債務の根本的な解消策は、来年3月末までに策定する「公営企業経営健全化計画」に盛り込むことにしている。 

 籔課長は「住宅ローンのように少しずつ(負債を)返していこうということ」と説明するが、「いい方策はなかなかない。医師数がさらに減る可能性もある。本当に悩ましい」。 

 医師不足・偏在という北海道の地域事情と、各病院が抱える個別事情。これらが絡み合う中、動き出した改革プランが北海道の医療に何をもたらすか。その先行きは、容易に見通せそうにない。