交付税の見直しは当然の措置

 
 交付税措置の見直しは当然の措置・・例えば北海道日高管内の新ひだか町立静内病院は、近くに徳洲会系の一般病院がきちんと経営している。 
2回訪問して、新冠・三石・静内、3病院の再編・ネットワーク化を強く助言したにも拘わらず長年改革を怠ってきた。 
交付税打ち切りを怒るのは筋違い! 

  見直し抵触四病院は他の病院との距離が十五キロ未満のうえ、各町の中心部で、人口密度が一平方キロあたり四千人以上と高く、国が「人口集中地区」に指定している地区にある。総務省は「近距離にある別の病院の経営が成り立ち、対象病院も人口集中地区にあるなら、患者はたくさんいるはず」(目貫係長)と指摘しているのは正しい・・・総務省は各地の状況を調べるが、十五キロは厳密に適用する」として、今のところ条件変更はしない方針。 言い逃れやクレームに断固屈しない様にして欲しい(長 隆) 


<真相深層>「15キロ内に他病院」で交付税打ち切り*「机上の線引き」怒る公立病院*国「人口集中、患者多いはず」*抵触4町 苦境に 
2009.04.19 北海道新聞        

 地方の公立病院に交付税を配分する国の条件が「他の病院と十五キロ以上離れている」との内容に変わったことで、本年度から支援が打ち切られる森町国保病院(渡島管内森町)など道内の四病院が、国に対する不信感を強めている。四病院への支援額は年間計二億三千万円。これが交付されなければ、大打撃になる。四病院とも経営難に悩む状況は変わらないのに、国はなぜ「十五キロ」の線引きにこだわるのだろうか。 

 今回の条件変更の背景には、市町村合併が全国的に進み、一市町村内に複数の公立病院があるケースが急増したことが挙げられる。 

 「十五キロは公共交通機関なら三十分以内の距離。今回は市町村の枠ではなく、一つの生活圏を重視した」。総務省自治財政局の目貫誠係長はこう説明する。 

 従来の支援対象は《1》一市町村に一病院《2》市町村面積が三百平方キロ以上の場合は他に一病院まで-だった。新たな条件は、「十五キロ以上離れている」かまたは「人口集中地区ではない」となった。 

 新基準で全国的には支援対象が二百三十から三百二十カ所に増え、交付税も八十億円増の百八十億円になる。だが、道内で新たな指定は松前町立松前病院(渡島管内松前町)だけで、逆に交付金打ち切りが四病院も出て、支援対象は六十二から五十九カ所に減る。 

 支援を打ち切られるのは森町国保、上川管内の上富良野町立、日高管内の新ひだか町立静内、網走管内の美幌町立国保の各病院だ。 

 四病院は他の病院との距離が十五キロ未満のうえ、各町の中心部で、人口密度が一平方キロあたり四千人以上と高く、国が「人口集中地区」に指定している地区にある。総務省は「近距離にある別の病院の経営が成り立ち、対象病院も人口集中地区にあるなら、患者はたくさんいるはず」(目貫係長)と指摘する。 

 そんな国の言い分に、地方は「机上の空論だ」と反発する。 

 「景気も悪く、人口も減る。状況は何も良くなっていない。全体の支援額が増えるのに、なぜ打ち切るのか」。森町国保病院の川崎和雄院長は、国への怒りを隠さない。 

 同病院は森町と旧砂原町が合併した二〇〇五年以降、十キロ離れた民間病院との町内二病院体制だったが、町の面積が広く、支援が続いていた。今回の改正で、年間約五千九百万円の交付税が減らされる。 

 森町内の患者は、高度医療では車で約一時間の函館に、軽症の場合は町内のクリニックに流れている。森町国保病院は夜間救急など不採算部分を担い「努力も限界がある」(同病院事務局)。 

 美幌町立国保病院も二キロ先に民間の美幌療育病院があるため、支援打ち切りとなる。ただ、療育病院の主な業務は重症心身障害児などの治療で、美幌町立国保病院は「国の条件だけでは割り切れない」と訴える。 

 美幌町立国保病院は六千七百万円、新ひだか町立静内病院と上富良野町立病院はそれぞれ五千四百万円の支援がカットされる。どの病院も、毎年度赤字決算か、町の一般会計から数億円を繰り入れており、経営が悪化するのは必至だ。 

 上富良野町立病院は二〇〇六、〇七年度に人件費削減や業務委託で計四千二百万円を削減し、「削られるところはすべて削ったのに」と嘆く。 

 こうした事態に、各町議会は条件変更や経過措置を求める意見書案を可決。道も「病院の経営改善は必要だが、経営が行き詰まっては本末転倒だ」(市町村課)として経過措置を求めている。しかし、総務省は「各地の状況を調べるが、十五キロは厳密に適用する」として、今のところ条件変更はしない方針だ。 

 地方の人口減が進む中、国の相次ぐ制度変更によって、医師不足ばかりでなく、財政面からも地域医療はさらに苦境に追い込まれようとしている。 


*「不採算地区病院」指定要件の変更ポイント 

・08年度まで 

 病床100床未満で、市町村内で唯一の病院か、広域の場合は他にもう1病院まで。支援額は病床×68万円 

・改正 

 病床数は150床未満に緩和 

 直近の一般病院まで15キロ以上の場合 病床数×120万円 

 非人口集中地区の場合       病床数×80万円