新城市民病院側が実際の病床数を70程度削減して200床程度にし、削減分を豊川市民病院側が増床する方向で調整している。


 『新城市民病院側が実際の病床数を70程度削減して200床程度にし、削減分を豊川市民病院側が増床する方向で調整している。 
機能面でも一定の分担を導入。たとえば急病患者について、可能な場合は豊川側が重点的に受け入れ、症状の安定した後に新城側で治療を続ける、といった形の構想を立てている。新城側はリハビリ病棟を検討している。豊川側は、増床に伴い医師を約20人増員する考えだ。 
これに対し、愛知県は「公立病院改革の趣旨に沿った対応」として、基本的にこの方針を支持し、豊川市民病院側の増床を認める構えだ。厚生労働省は「医療圏をまたぐ取り組みはきわめて珍しい。今後、同様の動きが全国に広がる可能性がある」としている』         
     

 
(地域医療はいま)医療圏超え、病床調整 余剰・新城70床→不足・豊川に【名古屋】 
2008.12.20 朝日新聞   
  

 愛知県東部で隣り合う豊川、新城の両市は、それぞれの市民病院の間で病床数をやりとりするなどの連携を進める方針を固めた。当面は、新城市が病床を70程度削減し、この分を豊川市に回す構想を進める。異なる医療圏に属する病院の間で病床を実質的に移す取り組みは、東海地方では初めてのケースで、全国的にも珍しいという。総務省は各自治体に公立病院の再編を進めるように求めており、今後、他地域でも同様の動きが出る可能性がありそうだ。(山本晃一、岡崎明子) 
地域の病床数は、都道府県が各医療圏ごとに定める地域医療計画で人口などをもとに基準を決めており、これを超す増床は原則として認めない。ただ一定の機能を備えるなどの条件を満たし、必要性があると考えられる場合には、都道府県と国が協議の上、認めることができる。 
豊川市民病院(453床)は東三河南部、新城市民病院(271床)は東三河北部医療圏にそれぞれ属する。 
豊川市民病院は、北隣の新城市などから患者が流入することもあって、病床の稼働率が100%を超えている。4年後の13年度をめどに新築・移転する計画で、これに合わせて100床規模の増床をめざしたいとしている。 
9月末現在の地元医療圏内の基準病床数は約5700だが、実際の病床数は約6200。500床ほど過剰で、原則として増床が認められない状況にある。 
一方、新城市民病院は医師不足に伴う一部診療科の休診などもあって病床稼働率が40%台。このため経営改善を進めているが、患者数を増やして稼働率を上げるのは難しく、病床が大幅に余る状態が続くとみられる。医療圏内の病床数は約600で、基準病床数とほぼ同じだ。 
そこで、新城側が実際の病床数を70程度削減して200床程度にし、削減分を豊川側が増床する方向で調整している。機能面でも一定の分担を導入。たとえば急病患者について、可能な場合は豊川側が重点的に受け入れ、症状の安定した後に新城側で治療を続ける、といった形の構想を立てている。新城側はリハビリ病棟を検討している。豊川側は、増床に伴い医師を約20人増員する考えだ。 

 これに対し、愛知県は「公立病院改革の趣旨に沿った対応」として、基本的にこの方針を支持し、豊川側の増床を認める構えだ。厚生労働省は「医療圏をまたぐ取り組みはきわめて珍しい。今後、同様の動きが全国に広がる可能性がある」としている。 

◆東三河北部医療圏ほぼ基準病床数と同じ 
  新城市民病院(稼働率40%台)↓70床 
◆東三河南部医療圏 約500床過剰 
  


医療圏超え病床融通 豊川、新城市が協力検討 
2008.12.21中日新聞   
  
隣接しながら医療圏が異なる愛知県豊川市と新城市の間で、人口などを基に定められている病院の病床数のやりとりが検討されている。医師不足の影響で病床稼働率が五割を切る新城市に対し、同市を含む周辺自治体から患者が流れる豊川市はパンク状態。その不合理さを解消するのが目的で、医療圏を超えた病床のやりとりは全国的にも珍しいという。 

 県内十一医療圏のうち「東三河北部」に属する新城市民病院は現在、医師不足で一部診療科の休診などが響き、病床稼働率は40%程度。「東三河南部」の豊川市民病院へは新城を含む同県奥三河地方からも患者が流入し、稼働率は100%を超えている。 

 両市によると、新城側から豊川側へ七十病床を移すことを検討している。これに合わせて豊川市では五年後に市民病院の新築移転計画で、百床規模の増床と医師の増員を目指している。 

 地域の病床数は、医療圏ごとに人口などを基に制限があるが、必要性があれば、都道府県と国による協議の上、増床などが認められる。病床数を移動させる形での基準を超す増床は、医療圏を設定している県の認可が必要。 



新市民病院 医師集まる体制を 豊川 基本構想策定委開く 
2008.12.19 中日新聞   
  

 【愛知県】計画中の新豊川市民病院の基本構想策定委員会が十八日、市役所で開かれた。医師不足を反映して「医師が集まる病院づくり」を求める声が多かった。 
市民病院に多くの医師を派遣している名市大の小鹿幸生教授や市の各団体の代表など委員十四人が出席。市側から現状や検討材料などが説明された。 

 委員たちは医師確保に対し、設備や指導体制の充実や「顔のある病院づくり」を指摘。「救急体制が重要だ」「形より内容を充実させたい」などの意見が出された。佐々木信義院長は「五年後の開院まで医師が確保できるかが心配」とも。民間手法を視野に入れた早期完成を促す声もあった。 
会合は今後も二回あり、年度内に構想を策定する。(村瀬力) 




 愛知県 4病院の病床削減を 有識者会議 地域連携促す 尾陽、稲沢市民など 
2008.12.23 中日新聞 朝刊 24頁 第2社会面 (全438字)  
  愛知県内の公立病院の機能分担や医療連携を検討してきた県の有識者会議は二十二日、医師不足で病床稼働率が低い尾陽病院(甚目寺町)、稲沢市民病院、常滑市民病院、新城市民病院の病床削減を求める提言をまとめた。 
尾陽病院(百九十九床)には、病床削減を視野に入れて隣の名古屋医療圏の名古屋第一赤十字病院と連携し、急性期を過ぎた患者の健康管理やリハビリを受け持つ役割分担の検討を要求。稲沢市民病院(三百九十二床)、常滑市民病院(三百床)、新城市民病院(二百七十一床)については「適正病床数への移行」などの表現で実質的な病床削減を求め、周辺病院と連携するよう促した。 
新城市民病院には、医療圏が異なる豊川市民病院と連携し、機能分担するよう求めた。両市間には、五年後の豊川市民病院の新築移転に向け、医療圏を超えて新城側から豊川側に七十床を移す計画がある。 

 総務省は来年三月末までに、公立病院を持つ市町村に改革プラン策定を求めており、同会議はこの提言を反映させた実効性あるプランづくりを自治体に求める。