新城市民病院 改革委員会 報 告 書



 2009年3月新城市長ブログ  新城市民病院はこれからどうなるのか? で、 ガイアの夜明けの報道について 「新城市民病院は公設公営で再建をめざす」というのは、番組中の「改革仕掛け人」氏によって答申された改革プランに明記されていたことで、何も私(市長)が反対を押し切って(公設公営を)勝手に決めたことではないと言及されております  
しかし新城市民病院 改革委員会は「公設公営で再建を目指す」と答申しておりませんので,ご留意ください。 
 市長が番組批判をした最後に「救急医療を回復させることが喫緊の課題。それをわれわれの力で成し遂げることが、市民皆さんに安心を届ける最短の道であろうし、昨晩の番組への最良の答えとなるだろう。 
こんな気持ちを新たにさせてくれた、という点で、番組制作者の皆さんに感謝を捧げたい 」と述べておられることを評価したい。  




新城市民病院 改革委員会 報 告 書(一部抜粋) 
         平成18年3月30日 

経営形態の見直し 

・ 病院経営をアクションプランに沿った緊急的改革を実施し、6ヵ月後(18年9月末)にその結果を見て、平成19年度末までの収支均衡の見通しを判断して計画の大幅な手直しを行う。 

・ 平成19年度中に、適切な繰入を行った後で収支均衡が達成出来ない場合は、公設民営化(指定管理者制度)又は民間委譲も検討する 



第3回新城市民病院改革委員会議事録(抜粋) 
日 時 : 平成18年3月20日(月) 16:00~17:25 
場 所 : 新城市民病院3階講義室 
出席者 : 委員長 長 隆(総務省地方公営企業経営アドバイザー) 
委 員 稲垣 春夫(トヨタ記念病院院長) 
〃 郡 健二郎(名古屋市立大学医学部長) 
〃 小林 淳剛(豊橋市民病院病院長) 
〃 中 村 達(浜松医科大学医学部附属病院病院長) 
〃 林 正 司(新城市助役) 
愛知県医師会副会長妹尾淑郎 
新城市長 穂積 亮次 
アドバイザー 石 原 徹(愛知県総務部市町村課課長補佐) 
〃 植羅 哲也(愛知県健康福祉部医務国保課主査) 
〃 鈴木 希明(愛知県新城設楽事務所行政防災課主査) 
〃 岡 田 剛(愛知県新城保健所次長兼総務企画課長) 
傍聴者 130余名 
敬称略 
・・・・・・ 


長委員長 
それでは、最後に市長の方から一言、ご意見と、本委員会の答申を尊重してもらえるかということについてもお答えいただければ大変ありがたいと思います。 

○ 穂積市長 
新城市長の穂積でございます。3回にわたります改革委員会、大変お忙しい皆さんばかりお集まりいただきまして本当にありがとうございました。また、3回目は次期県の医師会長さんにもお越しいただきましたことを重ねて感謝申し上げます。 
この新城市民病院改革委員会は、市民病院の非常な経営危機に直面をいたしまして、早急な再建を果たすために適切なご意見を賜る、そういう目的で、長委員長先生を初め委員の皆さんに市長として委嘱をしたわけでございます。 
3回にわたる議論はさまざまな曲折がありましたし、あらゆる角度から検討いただきました。 
私どもの新城市にとりましては初めての経験でもあり、戸惑うこともありましたし、また、叱咤激励を受けることもございました。 
いずれにいたしましても、3回の議論を経まして、非常に建設的で展望の見える答申案をお出しいただきました。私ども新城市民全体がこれから考えなければならないことは、この答申の中で盛られておりますように、私どもがこれから医師の確保、そして、さまざまな診療科目の見直し、さらに経営基盤の確保、そのために市民がどの程度の資源を配分をし、また、人的な資源を投入していくか、これを早晩決定をしなければならないと思っております。 
ただ、本答申の「はじめに」の前文のところにありますように、「新城市民病院は、市民に対して良質な医療サービスを提供する使命とともに、民間病院の行いにくい特殊医療を提供する義務を負う」、このようなことが書かれております。まさに新城市民病院の責務を一言であらわしていただいたと思います。 

私は、経営形態の問題について一言申し上げさせていただきます。 

新城市民病院が十分な改革を行い、もうこれ以上改革ができないというところに至って、なお公立病院であるがゆえの足かせがあって改革ができなかったとすれば経営形態の変更に踏み切るべきであろうと考えますが、しかし、現状、私が観察いたします新城市民病院新城市も含めてでございますが、まだまだ改革努力をし切っておりません。むしろその緒についたばかりでございまして、これから数年間をかけて、全力をか自治体病院再建のモデルをつくり上げる覚悟で、これからの病院再建に臨んでまいりたいと思います。 
。・・・・・ 

公立病院というのは、えてして経営の責任が曖昧にされがちだと言われますが、しかし、私としては、公の病院ほど強い自己規律、強い倫理観を持っていくからこそ公立病院の名に値するものと思います。これから私たち自身、身を削りながら、本答申を踏まえて自分たちの再建に自分たち自身で取り組んでいくことを決意申し上げますとともに、委員会にお集まりいただきました 
委員の皆様方の熱心なご議論、そして、本当に本院を支援し、協力し、立ち直らせようというお気持ちをしっかり受けとめさせていただきまして、もう、意は尽くせませんが、感謝を申し上げ 
ますとともに、強い決意でこれからの再建に臨む姿勢を表明させていただきます。 
長委員長は東京から3回、もっと大変なご苦労をいただきました。 
また、浜松医科大の中村先生には、院長派遣のご決定をいただきまして、このご恩顧に必ず報いる決意でございます。 
また、稲垣先生には、トヨタ記念病院、民間病院の見地からもさまざまな角度から非常に温かいご配慮のあるご意見を賜ったことを感謝申し上げます。 
また、豊橋市民病院の小林病院長におかれては、先ほどのご発言にありましたように、東三河全体の医療を考える、そういうところから、この委員会でご発言がいただけたかと思います。 
また、今日ご欠席でありますけれども、郡先生からは、非常に病院に対する愛という言葉を冒頭でいただきました。まさにそのことを職員一同受けとめまて、これからの病院再建や市民への安心できる高度な良質な医療サービスの提供に奮闘していく決意を申し上げまして、お礼方々、市長としてのごあいさつとさせていただきます。 
本当にありがとうございました。 


         
 
以下2009年3月新城市長ブログ   新城市民病院はこれからどうなるのか? (全文) 

  昨晩(3月10日)のあるテレビ番組をご覧になった方には、お分かりだろう。今日の表題、番組のナレーターが最後にかぶせた言葉である。言外に「市長が公設公営にこだわっているので、改革、再建は難しいだろう」というものだ。 
 先般、3年前に取材を受けた番組から、市民病院に再取材が申し込まれた。 
いま市民病院は必死になって再建の努力を続けている。患者の皆さんからの、励ましや支援の声も多く聞こえるようになってきた。経営状態や患者数も少しずつ改善を重ねている。 

 ただ医師の数が足らずに、救急の制限は続けざるをえず、まだまだ機能不全の状態を脱してはいない。 
3年前の経験から、制作側の取材意図は分かっていたので、病院への取材はお断りさせていただいた。 
  
ご覧になった方は、お分かりになっただろう。新城市民病院は民営化など経営形態の変更を受け入れなかったので、今も赤字が続き、救急患者を受け入れることができていないのだ、と、そう主張する番組だ。現場の努力を前向きに評価するのではなく、病院の否定面を強調するためにいろいろな場面が構成されていくだろう。 
これにわれわれが積極的に協力しなければならない理由はない。自らをおとしめるだけだからだ。 

もちろん、主張も報道も自由であるから、それぞれの価値観にもとづいた番組が放送されることは一向にかまわない。またわれわれ公的機関は、求められれば開示しなければならない情報公開の義務がある。だからテレビ局側の求めに応じて、経営状態、その他の数値資料はすべて提供した。 

また私(市長)への「ぶらさがり取材」的なインタビュー場面があったが、あれはわずか10分間の議会休憩時間中に突然なされたもので、実はあの後、私は約1時間にわたってカメラを前にした再取材を受けいれた。そのなかで、経営改善に対する考え方、許容しうる赤字の範囲、今後の見通しと改善テーマ、地域特性にもとづく公設公営の理由などを詳細に説明した。 
そこは完全にオミットされた。 

病院の「累積赤字」にかかわることも同じ。公立病院における累積赤字は、民間経営におけるものとは性格を異にしている。それがそのまま市民の負担となってのしかかるものではない。もちろん赤字を解消するために、あらゆる努力を傾けなければならないが、そのためには「赤字」という言葉に度を失って、浮足立ってしまってはならないのだ。 

さらに言おう。番組では、新城市民病院が救急の制限にいたったのは、「赤字が原因」とナレーションされた。 
しかし、われわれが救急制限の止む無きにいたったのは、「赤字が原因」ではまったくない。ひとえに常勤医師の不足によるもので、これが解消されれば救急は今夜からでも完全再開できる。公立病院が、赤字が原因で救急を止めるとしたら、それこそは公立病院であることをやめるべき時だろう。 

 また新城市民病院は公設公営で再建をめざす、というのは、番組中の「改革仕掛け人」氏によって答申された改革プランに明記されていたことで、何も私が反対を押し切って勝手に決めたことではない。 

3年前を思い起こそう。当時国は、「日本に医師不足はない。偏在があるだけだ」と言い続けていた。だから医師不足で経営が傾いた病院は、医師に魅力がない病院というだけなのだ、と、ある筋の人はさかんに主張していた。医療資源の合理的再配置をすれば問題は解決するのだ、と。 
しかし、その後日本中で噴出してきた医療危機は、こんな程度の処方箋で解消するものだったのだろうか。命の叫びが、国中に溢れてきたのではなかったか?!その叫びに押されて、いま国は「医師不足だ」と認め出した。 
われわれが病院を、市民病院として守っていこうとする努力は、次なる局面で必ず新たな収穫をもたらすだろう。 
が、そんな一般的見通しよりも何よりも、ともかく救急医療を回復させることが喫緊の課題。それをわれわれの力で成し遂げることが、市民皆さんに安心を届ける最短の道であろうし、昨晩の番組への最良の答えとなるだろう。 
こんな気持ちを新たにさせてくれた、という点で、番組制作者の皆さんに感謝を捧げたい 





【2006年2月26日『新城民報』】抜粋   

新城市民病院改革委員・長(おさ)委員長の第一声 院長退職は何か、真の理由突きとめる・・・・ 
この会議は一般公開され、議員のほか病院職員も傍聴していました。委員会の様子は同日テレビで放映され、翌日には新聞報道もされました。 


事務局報告に苦言 
  
委員の互選により、委員長に着任した長氏は、会議の冒頭、事務局に「病院の現状」について報告書および口頭による補足説明を求めました。 
 これに対して事務局側は市民病院の経営状況や職員数などの配布資料に加え、口頭で「平成14年の診療報酬の引下げ、15年からの臨床研修医制度によって医師不足がおき、特に内科医は今年4月には4人に半減し、病院経営に影響が出る」と説明しました。 
 この報告を聞いた長委員長は、要旨『湖西、菊川、御前崎など同規模病院と比べて、必ずしも医師不足とは言えない。委員会は米田院長がなぜ退職することになったのか、その真の理由を突きとめる。高浜では150床で事務職員5人でやっているが、新城は18人もいる。職員は半分で良い。さもなければ委託をやめて職員が仕事をするように改める必要がある。病院改革の抵抗勢力はたいてい事務局だ。労働組合も市民も改革には賛成してくれると思う』と述べました。 

各委員の発言要旨 

▼郡氏『名古屋から新城まで1時間半かかった。確かに遠い。ここにくるには覚悟がいる。市民が市民病院とどのように係わっていこうとしているのか』と述べ、『名古屋でも「新城は大変ですよ」というイメージ。だから負の連鎖にならぬよう今日の会議を契機に歯止めをかけたいと思う。これまで同様に総合診療・救急医療を続けるのはムリと思う。高度医療は豊橋、豊川に依頼するというように割り切る必要がある。米田院長は診療している場合じゃない。ここに出てきて直接話してもらいたい』 
※この席には米田院長は出席していませんでした。 

▼中村氏『医師不足が各地で起きているのは確かだ。病院には経営能力のある事務がいないといけない。いれば医師は診療に専念でき、経営も黒字になる。市民病院には浜松医大から腕の良い医師を3人送るが、事務局にやる気がないならいつでも引き上げる』 

▼小林氏『豊橋も医師不足で悩んでいる。新城は何科をおいて、どこまで診るか、適正規模を見極める必要がある』 

▼長氏『米田院長からは1行だけ、市民病院の将来を託したい という内容の伝言を受けた・・、それは、何を言っても聞く耳をもたない議会と市長への抗議の気持ちが込められていると思う。この院長の気持ちを考えると、答申は厳しい内容にならざるを得ない。職員から「管理部門を減らして欲しい。自分たちの給料が減らされても良い」というメールも届いている 
。医師の業績評価を院長が適正に行うことで、業績に見合った報酬にすれば医師のやる気を引き出すことができる。総務省に依頼し、改革の提言を頼んだからには、今後5年間は改善内容の報告を求めることになる。 
改善改革が(すみやかに)できないのなら、市民病院の公設公営をつづつけることは困難になる』