福岡市のPFI方針転換について、内閣府PFI推進室は「全額を起債で賄うのなら、PFI方式とは言えない」と指摘



福岡市のPFI方針転換について、内閣府PFI推進室は「全額を起債で賄うのなら、PFI方式とは言えない」と指摘。一方、起債を所管する総務省は「PFI的とみなし、交付税措置などは従来通り進める」と話し、病院建設に支障は出ない見通し。 


PFI新病院整備費は全額市債調達/福岡市 
2009.06.18 建設通信新聞   
  
福岡市は、PFIを導入する新病院整備運営事業の施設整備費を全額調達する方向で検討している。業務範囲の縮小も検討しており、9月議会をめどに実施方針を変更する。 
施設整備費は、全額を市債で調達し、民間事業者に貸し付けることを検討している。 
3月にまとめた実施方針では、BTO(建設・譲渡・運営)方式を採用し、施設整備費の約半分を民間資金で賄う計画だった。 
業務範囲は、運営業務を中心に縮小する。 
新病院の規模は、5階建て延べ約2万6000m2(駐車場除く)、病床数は一般260床。 
建設地は、東区香椎照葉5。 


福岡市立こども病院:移転問題 「PFI建設」市が断念 費用、全額起債で 
2009.06.17毎日新聞 

 福岡市が人工島(東区)への移転を決めた市立こども病院・感染症センターについて、民間資本を活用するPFI方式による建設を見送り、費用の全額を起債で賄うことを検討していることが分かった。景気低迷で十分な資金が得られるめどが立たないと判断したとみられる。市は「14年3月の開院に影響はない」としている。【鈴木美穂、河津啓介】 

 市は当初「民間のノウハウを活用し、コスト削減が見込める」として、病院の建設と運営にPFI方式を導入する方針を決定。既に今年4月に企業向け説明会も開催した。6月議会で関連議案を提案する予定だったが、「景気動向が不透明」「導入した他県のケースで、効果が得られていないものがある」として、先送りを決定。入札公告も今秋以降に先送りし、PFI方式の対象業務を縮小する方向で検討を始めた。 

 市は「運営の一部で対象を見直したところ、建設面でもPFIの利点を発揮しにくいことが分かった。PFIによる建設では年度ごとで返済額にかなりの増減があるが、起債なら平準化できる」と説明。今後、建設費用を起債でまかなった場合の返済額を試算し、議会に示すという。これに対し、市議会では「多くのメリットがあるとした当初の説明からかけ離れ、計画の原形をとどめていない」と批判も出ている。 

 市の方針転換について、内閣府PFI推進室は「全額を起債で賄うのなら、PFI方式とは言えない」と指摘。一方、起債を所管する総務省は「PFI的とみなし、交付税措置などは従来通り進める」と話し、病院建設に支障は出ない見通し。 

 PFI方式は、国や自治体の厳しい財政状況を背景に、道路や港湾整備などで全国的に導入が相次いでいる。しかし、医療機関への導入では、滋賀県の近江八幡市立総合医療センターが請負先との契約を解除するなど、見直す動きが出ている。