高知医療センター PFIを学習効果しない多くの自治体は破綻の連鎖になるであろう。

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高知医療センター  資金ショートを東洋経済(3年前(6年7月29日号)で指摘されていた, VFMは詐欺的提案であった!
PFIの経済効果を信じて,自治体は契約した。 契約違反であることは明らかである,高知医療センターPFIを学習効果にしない多くの自治体は,破綻の連鎖になるであろう。 
    

特集 徹底ルポ 病院・診療所--4高知 日本初の病院PFI事業 わずか5年で破綻の顛末 
2009.07.18 週刊東洋経済   

特集 徹底ルポ 病院・診療所 
高知 日本初の病院PFI事業 わずか5年で破綻の顛末・効率経営のはずが大赤字。オリックス主導の民営化ビジネスが行き詰まった原因とは。 

民間企業の資金やノウハウを用いて公共施設の建設や運営を効率的に行うことを目的としたPFI方式。英国生まれの同方式をわが国の自治体病院として初めて採用した「高知医療センター」(高知市、開設者は高知県と高知市、山崎隆章企業長、病床数648床)の運営が行き詰まり、PFI契約が今年度末で打ち切られる方向となった。 

 6月8日、病院運営をめぐる協議会の場で、オリックスグループを最大株主とする民間出資の株式会社「高知医療ピーエフアイ」(以下、SPC=PFI運営のための特別目的会社)の間渕豊社長は、病院を所有・運営する病院企業団に、「PFI契約の終了に向けて協議したい」との申し入れを行った。それを受けて同16日の病院企業団議会で、山崎企業長は「契約の終了を議題として協議したい」と提案。開院から5年目にして、官民共同運営は解消に向かうことになった。 

 契約解消の原因は、意外なことにコスト高だった。自治体の直営と比べて効率的な運営ができることを“売り”にしながら、医療材料などのコスト削減が計画どおり進まなかった。経営は大幅な赤字が続き、4年目の2007年度末には資金繰りが破綻。高知県と高知市から7億6000万円を借りて急場をしのいだ。 


あいまいな契約が生んだ 官民の利害対立 

 資金ショートという破綻の兆候は、すでに開院2年目には見えていた。本誌06年7月29日号は、高知医療センターの経営問題について詳報。「あいまいなPFI契約」が企業団とSPC間の紛争の原因になりかねないことを指摘していた。 

 当時から問題になっていたのが、医業収益に対する医療材料費比率をめぐる数値目標だった。 

 23・4%以下--。 

 オリックスを中心とした民間企業グループ11社は、病院建設や医療周辺業務の運営(30年契約)を請け負うのに際し、「PFI契約書」を自治体側と締結。その中で、23・4%以下を目標として材料を調達すると記していた。ところがその後、この数値を「約束」と見なすか、「単なる数値目標」と見なすかで対立。「十分な根拠や実現の意思と見込みもなく提案されたのではないか」と山崎企業長がSPCの間渕社長に今年2月に文書で申し入れた。 

 契約書の文面には「目標」と書かれているが、自治体側が「約束」と見なすのには理由がある。PFIのコンペでは、直営の場合と比べてどのくらい低コストで運営できるかを競う。そのため、提案で掲げられた数値は単なる目標とは言い切れない。 

 その一方で、目標を達成できなかった場合のペナルティについても明記していなかった。SPCに対する委託料は6年間固定されており、「コスト削減への努力が足りなくても、一定額が支払われる」(企業団事務局)というありさまだったのだ。 

 また、SPCに出資する企業がSPCから医療周辺業務を再委託していることから、病院の利益とSPCの利益が相反する構図もあった。 

 高知医療センターは、10年4月以降、県と市の直営に戻る見通しだ。いったい、病院PFIとは何だったのか、責任の所在を明らかにする必要がある