亀田メディカルセンターJCI認証



亀田メディカルセンターJCI認証 
JCIはワシントンに本部を置く国際的医療認証機関。教育活動やコンサルタントサービス、国際的な認証を提供することを通じて、世界の各地域でケアの安全性や質の向上に努めることを目的としており、世界37か国、250以上の医療機関がこの認証を取得している。 


亀田メディカルセンターJCI認証式 
2009年9月3日(木)13:00-14:00 
Kタワー13階ホライゾンホール 

<JCIアジア太平洋支部代表 ポール・チャン様 スピーチ内容> 日本語訳 

ご来賓ならびに亀田メディカルセンター職員の皆様、 
本日、亀田メディカルセンターがJCI認証を受けられたことを記念して、JCIを代表してこの式典に参加させていただくことができ大変光栄に存じます。 

ジョイント・コミッション・インターナショナル(JCI)は米国のジョイント・コミッションという、世界で最も古く、そして最大の医療認証組織に属しています。 

すべて合わせると、世界中で15,000以上の医療機関を認証しました。JCIの使命はシンプルです――国際的に医療の質と安全性を改善することです。 
そして我々は認証活動、教育、コンサルティング、出版物を通じてこの使命を遂行しています。 

病院のためのJCIの認証基準が1999年に初めて公表されてから、我々は36カ国264の医療機関を認証しました。 
これらのうち50以上の組織がアジアにあります。 
そして今、亀田メディカルセンターが日本で初めてJCI認証を受けた病院となり、この高く評価されるべきグループの一員に加わられたことをとてもうれしく思います。 
どこの国でも、その国で初めてJCIを認証される組織になることは容易なことではありません。 
助言をもらえる他の組織もありませんし、自分達がやっていることが合っているのかどうかなど次々と疑問を抱き、また、もし審査がうまくいかなかったら…という心配もあったことでしょう。 
リーダーシップ論の権威であるジョン・C・マクスウェルはかつて次のように述べました。『リーダーとは、その道を知り、その道を行き、そして、その道を見せられる人だ。』亀田総合病院は、真の先駆者であり、日本の医療分野のリーダーであることを示しました。 

JCI認証を得ることはすばらしい功績です。 
そして、亀田メディカルセンターは、優れた組織、品質、安全性のための国際的基準を実行しているということを明らかに示しました。 
JCIの基準には、患者アセスメント・患者治療・患者教育・患者と家族の権利など患者を中心とした機能に関する7つの領域と、品質改善・患者の安全・施設管理など組織マネジメントに関する6つの領域があります。 

JCIの金色の認証マークを得たことで、患者さんは亀田メディカルセンターに来た時、自分が受ける治療の質と安全に対してより信頼を持つことができるでしょう。 

最後に、亀田隆明先生、信介先生、省吾先生、そして亀田メディカルセンターのすべての職員のみなさまに対して、日本初のJCI認証を成し遂げた病院としてのこの重要なマイルストーンに至るまでの多大な努力と取組みについて、改めてお祝い申し上げます。 
亀田メディカルセンターは、設備や施設に関してだけではなく、病院職員と組織の品質に関しても、日本が誇ることのできる病院です。 
しかしながら、皆さんもご存知のとおり、品質改善とは終わりのない旅路です。 
今回の成功をお祝いする一方で、さらなる改善のために皆さんが継続して努力して頂くようお願いしたいと思います。そうすることによって、次の2012年の審査ではさらに良い結果がでることでしょう。 
改めまして、おめでとうございました。そしてお疲れ様でした。 



2009年9月3日 
<亀田メディカルセンター 特命副院長 ジョン・ウォーカー スピーチ内容> 日本語訳 

こんにちは、本日はお忙しい中お集まり頂きありがとうございます。 
この度は私たちがJCIを取得するに当たり重ねた苦労や努力、その奮闘ぶりを話す機会に恵まれ、大変光栄に思います。また皆様は既にJCIの事はよくご存知かと思います。 

実は、当法人では1995年亀田クリニックが建てられた時に、JC(Joint Commission)がまだJCAHO(Joint Commission on Accreditation of Healthcare Organizations)と呼ばれていたころから亀田での認証取得を検討しておりました。 

しかし、JCAHOは北アメリカの医療機関と海外の軍病院のみと制限をしておりました。 
後に国際規格として世界中の病院に認証を行うJCIが創設された際、京都大学の今中雄一先生と私はJCI Version 1の下書き基準書が日本の医療機関に対して適用されるかどうかの評価を依頼され、行いました。 
極めて少ない例外を除いては、多くの時間と努力を費やせばその認証はいくつかの病院では取れるかもしれないと思いました。それが14年前のことです。 

1996年、私がアイオワ大学から来た夏期研修生を指導していた時、その学生に亀田クリニックがJCIの基準を満たし認証を受けられるかどうかを評価するよう依頼しました。 

彼女の結論は、時間と努力を費やせばクリニックは認証されるだろうという事でした。 
しかしそれに至るまでの努力は多大なものであるかもしれないと彼女は付け加えました。 

しかしながら、私のゴールはあくまでも亀田クリニックと亀田総合病院の両方の認証を取ることでした。 
2000年には、Kタワープロジェクトが形になり始め、現代的な医療施設であるKタワーが完成し稼働した後にJCIの取得を考慮するように経営陣にアプローチをしました。 

それには経営陣も、とても前向きでした。 
私たちの電子カルテの運用は病院においても外来クリニックにおいても熟成されたものです。 
さらに私たちはISO9001を取得しそして、2008年までに、UKAS証明とPrivacyマーク証明を達成しました。 

JCQHC(日本医療機能評価機構)の認証更新は2009年夏の予定でしたので、当法人ではJCQHCの1ヶ月後にJCIの審査を予定することにより、JCQHCの準備がJCIの準備へつながり、2度準備することなく、審査に備えられるだとうと考え計画を立てました。 

長い話を短くしますと、当法人亀田隆明理事長の指揮の元に決定はなされ、2007年5月より2009年のJCQHCの1ヶ月後のJCI審査に向けての準備が始まりました。 
2007年5月から2009年8月2日まで、JCIに備えるために大変な努力が続きました。 
JCIの代表者との継続的な意見交換、審査項目となる主要項目の日本語への翻訳、バンコクで行われた勉強会への出席、横須賀米海軍病院のスタッフによる三日間の模擬審査を二回実施、リーダーシップにより数えられないほどの時間を費やし、JCI基準に満たしているか各病棟をまわり歩きました。 

私は、本日、横須賀米海軍病院のケビン・モア院長と彼のスタッフがお越し下さいましたことを大変光栄に思います。 
私どもは米軍の軍人と軍人のご家族の受入を何年も行っております。 
私たちが彼らの患者さまを援助する際に、このJCIの金シールが米軍の医療スタッフからの私たちへの厚い信頼につながることを望みます。 

ケビン・モア院長と横須賀米海軍病院のスタッフの皆様の支持に心からお礼を申し上げたいと思います。 
審査の準備には規定や手順書を翻訳すること、また模擬追跡では相当な努力を要しました。 

そして。審査日が近づくに連れ、交通手段・宿泊施設・外部通訳者の手配などの事務的な準備に注意を必要としました。 
本日、ここに通訳者として審査員とのコミュニケーションに奮闘して下さいました奥野さん、佐野さん、また人間テープレコーダーとして審査の5日間活躍して下さいました重富さん・関根さん・廣井さん・磯辺さん・事務局 大内さん 本当にありがとう。 
我々は決して必要な努力を過小評価しませんでしたが、これらは亀田の職員の協力と前向きな支援がこの成功した準備の鍵となる要素でした。 

もちろん、この取り組みに貢献した職員全員に個人的に御礼を申し上げることは難しいので、私は、まずこの取り組みを成功に導いて下さり多大な努力をされたこの部屋にいらっしゃる皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。 
そして、理事長 亀田隆明、病院CEO亀田信介、クリニックCEO亀田省吾のリーダーシップに敬意を表したいと思います。 

JCIの達成は、患者さま、患者さまのご家族、面会者また私たち職員の生活の質を向上してくれます。これらは、良いリーダーシップなしでの達成は起こり得ませんでした。 – 本当にありがとう 

そして、二人の特別な存在を無視することはできません。JCI事務局 佐野元子さんと当院メディカルディレクターの夏目先生です。多くの時間、苦悩 、疲れ、努力。これは、彼らの熱意、情熱またJCIを成し遂げるという公約なしにはこの成功はなし得なかったことでしょう。 
本当にありがとう。この前向きな姿勢・行動なしには、今ここに“日本で最初のJCI認証病院である。”とは言えなかったでしょう。 

ここでポール・チャン先生をご紹介できるのもまた格別な喜びであります。 
ポールチャン先生は、JCI太平洋アジア・太平洋本部の管理部部長をされていて、本部のあるシンガポールで勤務されております。 

ポール先生のご挨拶の後、ポール先生より当法人理事長に認定書が授与される予定です。 
ポール先生は私たちが準備の段階より、大変有意義な情報を提供して下さいました。本日はこの授与式のためだけにわざわざシンガポールよりお越しになりました。本当にありがとうございます。 



☆国内初のJCI認証取得でメディカルツーリズムは広がるか 
  、CBニュース→2009・8・26 

『医療法人鉄蕉会(亀田隆明理事長)亀田メディカルセンター(亀田総合病院、亀田クリニック)はこのほど、国内の医療機関で初めてJCI(Joint Commision International)認証を取得した。 
JCI認証については、海外からの旅行者らを対象に美容形成や人間ドック、臓器移植などの医療サービスを提供する「メディカルツーリズム」に目を付け、外国人患者を積極的に受け入れようとアジア諸国の先駆的な病院が相次いで取得しており、亀田メディカルセンターも今後、「海外の患者様を積極的に受け入れていく」としている。 

今回の取得は、国内の「メディカルツーリズム」をめぐる動きにどのような影響を与えるのか―。 

JCIはワシントンに本部を置く国際的医療認証機関。教育活動やコンサルタントサービス、国際的な認証を提供することを通じて、世界の各地域でケアの安全性や質の向上に努めることを目的としており、世界37か国、250以上の医療機関がこの認証を取得している。 

同センターには8月3日から5日間にわたり、JCIの医師や看護師、病院管理者を含む国際医療専門家チームが派遣され、治療へのアクセス、患者アセスメント、感染管理など340以上の評価基準、1000以上の小項目について審査が行われた。 

同センターの担当者は「認証取得のため1年ほど前から準備を開始し、JCI認証への理解を深めようと約2400人の職員全員に100回近くレクチャーを行い、何度も模擬審査を重ねてきた」という。 

担当者は認証を取得した目的を「国際的視野での医療の質のチェック」「外国人患者のスムーズな受け入れ」とした上で、今後の病院運営について「国際関係部を強化し、海外の患者様を積極的に受け入れていく」と話している。 

■国内では「せいぜい数病院」との見方も 
  JCI認証については、中国や台湾、シンガポールなど、アジア諸国・地域の先駆的な病院が積極的に取得している。これは、「観光」と「医療サービス」を合わせたパッケージツアーである「メディカルツーリズム」に目を付け、外国人患者を積極的に受け入れる狙いがあるためだ。 

  2007年版通商白書によると、欧米と同等の水準の先進・高度医療サービスを自国よりもはるかに低い費用で受けられるため、健康・医療目的でアジア諸国を訪れる外国人旅行者数が急増。06年に医療サービスを受ける目的でアジア地域を訪れた外国人旅行者数は180万人、市場規模は68億ドルに上るという。 

一方、日本国内でも「メディカルツーリズム」の検討が少しずつ始まっている。経済産業省は今年1月、「サービス・ツーリズム(高度健診医療分野)研究会」を設置。7月には、外国人向けの事業を行う医療機関や、それを支援する事業者へ向けたガイドラインを示した。同研究会では、このガイドラインを契機に、医療機関間で外国人向け医療サービスに関する情報交換、具体的事業のあり方の検討などが促進されることを期待するとしている。 

ガイドラインは、国際共同治験の推進を例に、「医療の国際化は大きな流れ」と指摘。また、国際的に日本の医療の費用対効果は大きく、技術的水準も高いとした上で、「外国からの需要に注意深く応えることが、日本の医療への新しい視点を得る機会にもなる」と強調した。 
その上で、健診や先端的医療など、医療保険制度と強いかかわりのない分野から外国とのつながりを開き、日本と外国双方の医療サービスの向上に向けた好循環を生み出す努力が必要とした。 

さらにガイドラインでは、より詳細なルール策定に向けた実証調査事業の検討を求めている。 
同事業については、外国人の受け入れに関心がある病院が「国際医療サービス推進コンソーシアム」(仮称)を形成し、実証調査を通じて具体的な受け入れ体制を構築することや、「国際医療サービス支援センター」(同)を形成して日本の医療情報を海外に発信することなどを想定している。 
同省は、新たに設置した「医療産業研究会」で、実施に向けた検討を始める予定だ。 

亀田メディカルセンターのJCI認証取得により、外国人患者の受け入れをめぐる国内の動きは加速するのだろうか―。 
株式会社MMオフィスで医療経営コンサルタントを務めている工藤高代表は、「やっと日本でも第一号が誕生したことに安堵している」としながらも、国内の他の医療機関にも取得の動きが拡大するかどうかについては懐疑的だ。 
工藤氏は、「医療機能評価のように2500を超える病院が取得するようなことは絶対にあり得ないし、その必要性もない」と指摘。「本気でメディカルツーリストを受け入れたい先駆的な病院に限定されるため、せいぜい数病院」との見方を示している。』