土佐のまつりごと勝ち組」「負け組」社会に異議あり(ブログ2009/1/7 より)



 土佐のまつりごと勝ち組」「負け組」社会に異議あり(ブログ2009/1/7 より) 



①医療PFI経営改善 オリックス側が“拒否”回答 
  

今年度末に、7億6千万円の資金ショートが確実となった高知医療センター。病院企業団側(公的部門)は、経営改善には、特定目的会社(民間部門)のマネジメント料、関連業務の委託料などから、約6億円の経費削減を求めていたが、その返答が来た。 
結論は「応じることはできない」というもの。 

回答は、VFMは「単年度でなく全事業期間をつうじて算定されるもの」というのが基本であり「貴団が一方的に算定できるものではなく、随時に変更できるものではない」とPFIについて基本的認識がまちがっている、と「指摘」していただいている。 

予想していたとおりの回答である。 

SPCの本体のオリックスは、外国人持ち株比率が63%となっている。(竹中平蔵「日本の作り方」14回 08.7.14)。 
  
今回の金融危機ではっきりしたように目先の利益を求めて行動するの論理が貫かれていると見てまちがいないと思う。 
 「強欲資本主義とウォール街の自爆」の中で神谷氏は、“犯罪でなければ何でもやる”“違法すれすれのことは当然行う”という主旨の記述があったように思う。 

回答の日付は9日付け。  
ということは、田頭県議が質問した10日には返事が来ていたことになる。 
  
 18日の予算要望の席で、知事は「交渉は多種多様な方法がある。まかせてほしい。(直接話し合いも)やるときはやる。対岸から石を打ち合うだけではいけない、企業の誠意にも期待したい。」と述べていた。 

 回答書は最後に「弊社としいしましても、本PFI事業における貴団のパートナーとして、本PFI契約に基づく最大限可能な協力をさせていただく所存ですが、本PFI契約の理念に反し、また平成19年3月覚書を含む従前の貴団との合意事項に明らかに違背するご要請に応ずることはできませんので、なにとぞご了解のほどお願いします」と結んでいる。 

 が、「ご了解はできない」というのが県民、市民の思いではなかろうか。・・・本格的な対決にすすむしかないだろう。 



②医療PFI 解除 担当弁護士に話を聞く 
  
高知医療センターの資金ショート、PFI事業が問われる中、12月にPFIの解除を決定した近江八幡の医療センターで、担当した弁護士さんにあってきました。 
 貴重な話とともに、高知の方がたたかう足場がはるかに強いことに確信を深めました。 
  
近江八幡の場合、病院の赤字が財政健全化法によって連結されたため市全体の財政運営に直接影響があることから、「法令変更による契約解除」の条項を使って、解除したとのこと。 
  
PFI事業の「契約のガイドライン」には「法令変更」の項があり、どの契約書にもある条項であるが、近江八幡の契約書にも「両者に帰責事由がない場合、法令変更又は不可抗力により、市が事業の継続が困難(市が事業契約の継続のために多大な費用を要すると判断した場合を含む。)又は不要と判断した場合、市は、事業者と協議の上、事業契約の全部を解約することができる」となっており、公立病院改革ガイドライン、財政健全化法の制定が、「法令変更」にあたるとして、契約を解除して、違約金ではなく、損失補償の解決金20億円(業者側は65億円を要求していた)で決着したもの。 

 「解除」の理由としては、市側は、病院の経営建て直し、経費の削減についても医療部分以外をSPCが握っていては「自立、自助、自己責任が貫徹できない」というのが一番の主張であったとのこと。 
  
それは、PFIの契約に関わる法律事務所は3つしかなく、寡占状態にあり、その信用が傷つくことから、相手側は「PFIが悪いのではない」という線を崩さないため、早期に協議をまとめるために、「自己責任が果たせない」との理由一本にしぼったとのことだった。 
  
 また、高知のBTO方式(建物の所有権を建設後移転)と違いBOT方式(30年間の契約終了後に所有権を移転。その間は民間が建物を所有)を取っていたため、「債務不履行」での争いとなった場合、公の側が放り出され、病院が使用できない。 

公用地に民間の建物が建っており、壊すしかないという泥沼に入ることから、「債務不履行」とならないためにどうするか、で大変苦労したとのこと。 
  

その点、高知は、業者と対決することになっても、材料費削減の提案の不履行などもあるし、SPCに対し「出ていってくれ」と主張できる足場があるので、たたかいやすい、との言葉もいただいた。 

 その他、PFI法では、情報公開が言われているが、交渉にあたり、企業の秘密主義には困ったこと。

公営企業法の全部適用をしても「何もいいことがなかった」ことが共通の認識になっていること、などを聴かせていただいた。 
 貴重な資料もいただいた。病院議会はもちろん、2月県議会、3月市議会では、資金ショートの手当ても必要となるため、根本からの見直しが必要となるだろう。 
  
 この弁護士さん、吉原稔さんは、日本共産党の県会議員を6期つとめた方で、市長から見込まれて、「解除」の担当にあたったとのこと。そりゃ、行政のことも分かるし、企業とも正面から対決できる。 
 一方、高知・・・民間がノンリスクで儲けられる仕組みの契約にかかわった弁護士では、まっこうから戦えないのではないかと思い、心配である。  

 ところで、昨日、行きの飛行機で、偶然、橋本前知事と通路を挟んで隣同士になった。熱心に各紙を読んでメモをとっていたが、降り際に「また何かの時に」と名刺をいただいた。 
 「何かの時」・・・? 今はライバルなのだが・・・