社会保障費について「基本方針2006」で示されている歳出改革の基本的方向性を維持する必要があるとし、医療においては、病院・診療所間の配分の見直しを求めている。



「既得権益を持つ人が規制に反対するのは当然」財務省担当官インタビュー 
2009年6月9日 ・・財務省ホームページより抜粋
 
「社会保障費について「基本方針2006」で示されている歳出改革の基本的方向性を維持する必要があるとし、医療においては、病院・診療所間の配分の見直しを求めている。医療現場を担う立場として、非常に遺憾である。このままでは医療現場の疲弊は救われない。地域住民も身近な医療機関をさらに失いかねない。あらためて、社会保障費抑制の撤回を強く求める」(日本医師会6月3日:PDF256KB) 

 「自由開業医制を否定し、地域医療再生に逆行する財政審「建議」は断じて認められない」「これ以上の診療報酬の総額抑制は、公的医療保険の給付を縮小し、地域医療の再生に逆行するものであり、断じて認めることはできない」 「建議は、開業医と勤務医の収入格差を問題視して、両者の対立をことさら煽っている。 病院勤務医の労働環境の改善と地域医療を支える診療所の役割を診療報酬で正当に評価する必要がある」(全国保険医団体連合会6月4日) 

 6月3日に財務省の財政制度等審議会が建議をまとめましたが、その直後から医療界から問題視する声が矢継ぎ早に上がっています。今週6月11日には全国医学部長病院長会議、12日には国立大学医学部長会議常置委員会が、それぞれ見解を発表します。「医学・医療の質の低下はもとより、医療崩壊をさらに加速させる可能性が高く、到底受け入れがたい」(全国医学部長病院長会議)。 

 こうした医療界の批判を当局はどう受け止めているのでしょうか。6月5日に、財政審担当の財務省主計局主査の八幡(はば)道典氏にインタビューしました。「病院勤務医と開業医の対立を煽っているわけではない」「何も問題がないならいいが、現実には問題が起きている。問題があるなら、解決しなければならない」「今、不足しているところに医師が行く仕組みの検討を提案している。単に医学部の定員を増やしても、穴が開いた風呂桶に水を注ぐようなもの。既得権益を持つ側から見ると、規制が加わることに反対するのは当然」「診療報酬も単に上げるだけでは問題は解決しない。必要なところにお金が行くようにしなければならない」などと語り、医療界の反発は予想していた様子。2回に分けてインタビューをお届けします。 


【財務省主計局主査の八幡道典氏インタビュー】 
Vol.1◆単なる医学部定員増は「穴が開いた風呂桶に水を入れること」 
「医師の適正配置は職業選択の自由の制限に当たらず」 
例えば医師不足について、厚生労働省は、本当に必要なところに医師を増やす仕組みを考えてこなかった。単に医学部の定員を増やしても、ひらすら、「穴の開いた風呂桶」に水を注ぐようなものです。(本文はこちら) 

Vol.2◆財務省が診療報酬総額だけでなく中身の議論にも関与 
「必要なところにお金が行く仕組みを作る」、中医協の見直しも必要 
(6月10日掲載)