DPC候補病院 09年度「1200病院超」に・・・・・ 03年4月1日から動き始めたDPC。



DPC候補病院 09年度「1200病院超」に・・・・・ 
03年4月1日から動き始めたDPC。 

当初は、大学病院本院、国立がんセンター中央病院、国立循環器病センター病院といった高度な医療を提供する82の特定機能病院において施行された。 
が、それから5年。年を追うごとに増えていったDPC対象病院は、08年3月現在、710病院に拡大。 
DPC算定病床数でみると、当初の6万6910床から28万8610床までに拡がり、全一般病床数の3割強を占めるまでになった。 



大きな転換点を迎えるDPC――調整係数は段階的廃止、“GE係数化”10年度導入に向け議論へ 
2009.04.27 薬事ニュース社The Doctor  
  


議論の進捗状況と今後の見通しを整理 
  
完全施行から5年が経過したDPCが、ここにきて大きな転換点を迎えようとしている 
。調整係数の適用期限である「DPC制度開始から5年間以内」が08年度で切れ、廃止時期の目安となる2010年度が来年に迫っているからだ。 
一気に廃止するか、経過措置として段階的に廃止するか――。 
そうした中、3月25日の中央社会保険医療協議会・診療報酬基本問題小委員会において、10年度から段階的に廃止することで合意。1つの結論が出たわけだが、いつまでに全廃とするかは今後の検討課題だ。 
そして、もう1つの大きな検討課題であるのが、新たな「機能評価係数」の設定方法であり、その中で注目されているのが「後発医薬品(GE)の使用状況の評価」である。 
GEの使用比率を評価するこの案には賛否両論の意見が 
出ているが、4月15日の中医協・基本小委で、10年度導入を視野に検討していくことで合意を得た。
DPCを巡る議論は09年度に入ったこの4月以降、10年度診療報酬改定を見据えた本格的な議論に入っていく。そこで、議論の進捗状況と今後の見通しについて整理した。 


■DPC候補病院 09年度「1200病院超」に 
  
03年4月1日から動き始めたDPC。 
当初は、大学病院本院、国立がんセンター中央病院、国立循環器病センター病院といった高度な医療を提供する82の特定機能病院において施行された。 
が、それから5年。年を追うごとに増えていったDPC対象病院は、08年3月現在、710病院に拡大。 
DPC算定病床数でみると、当初の6万6910床から28万8610床までに拡がり、全一般病床数の3割強を占めるまでになった。 
 そして、DPCの施行から6年目を迎える09年度。 
DPC対象病院の数は一気に拡がる様相を呈している。4月15日の中央社会保険医療協議会・診療報酬基本問題小委員会で、その見通しが厚生労働省から報告された(図1参照)。 

それによると、07年度準備病院(DPCによる支払いは適用外)710病院から567病院が09年度に新たなDPC対象病院として移行し、最終的にDPC病院は1283病院となるという。 

これを病床数でみると、43万4231床となり、全一般病床数91万3234床の半分近い規模となる。 
  
今回明らかにされた567病院のうち、4月からの完全施行が予定されているのは335病院。 
DPCは4月1日から完全施行ではなく猶予期間を設けており、7月まで準備ができた病院から順次施行となる。 
一方、準備病院の数については、対象病院へ移行することにより、274病院となる。 


■10年度改定を見据えた論点は大きく3点 
  
DPCをめぐる議論は現在、10年度診療報酬改定を見据えて行われている。論点は大きく3点。 

(1)DPC対象病院に適用される調整係数を段階的に廃止すべきかどうか 

(2)09年度準備病院の募集を実施するかどうか 

(3)新たな機能評価係数の設定をどうするか――。 

それら3点に関する議論が、3月25日及び4月15日の中医協・基本小委で行われた。 

(1)調整係数の廃止時期 
  
前年の収入を保障する調整係数の適用期間は、そもそも「DPC制度開始から5年間以内」の期間限定。 
08年度がその最終年に当たるため、10年度改定が廃止の目安となる。 
 調整係数をめぐっては、既に廃止することが決まっているが、それをいっぺんに廃止するか、病院の財政状況の激変を緩和するため段階的に廃止するか、その場合いつまでに全廃するかまでは決まっていなかった。議論の結果、10年度改定で全廃することはせず、経過措置を設けて段階的に廃止することで合意。 
ただ、いつまでに全廃するかについては、「現段階ではそれを決める材料が整っていない」(支払側・対馬忠明委員)との理由から、今後の検討課題となった。 
  
なお、厚労省のスタンスは、10年度から4年後、つまり14年度改定での全廃を視野に入れている。 
一方、日本病院団体協議会、日本私立医科大学協会、全国医学部長病院長会議の医療系3団体は、「少なくとも3回の改定の後」、つまり16年度改定での全廃を提案している。 


(2)09年度準備病院の募集実施 
  
09年度にDPC準備病院を募集するかどうかの論点をめぐっては、省内外から募集は必要ないのではないかとの見方が浮上している。 
厚労省が07年5月に政府の経済財政諮問会議に示した『医療・介護サービスの質向上・効率化プログラム』において、医療費の適正化方策の1つとして打ち出した「DPC対象病院を12年度までに1000病院に拡大」という数値目標。 
これが今、09年度中に1200病院超に拡大することが想定されるからだ。 
それ以外に、テクニカルの問題も孕んでいる。 
具体的には、 

(1)DPC対象病院になるためには、2年間の準備期間を必要としており、09年度に準備病院を募集すると、最短で11年度からDPC対象病院となる 

(2)調整係数は、過去2年間のデータを用いて計算するため、改定時以外にDPCへの参加を認めることになると、改定前後の一部の項目や点数の異なるデータを用いて、計算しなければならない 

(3)DPCの診断群分類点数表は、全DPC対象病院のデータを元に計算しているため、新たに参加する医療機関が多くあった場合、この元となるデータが大幅に変化する可能性がある――という点だ。 
  

これに関する議論が4月15日の中医協・基本小委で行われ、診療側の西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)は、テクニカルも問題が内在していることを認識するも、議会承認が必要なため、これまで参加のタイミングを逸していた「かなりの自治体病院が今年度から入ろうと準備している」とし、「今年度はきちんと募集をしてほしい」と求めた。 
他の委員から反対意見が出なかったことから、最終的には、11年度にDPC対象病院に移行してもらう方向で、今年度も準備病院の募集を行うことで合意した。データの計算方法等については次回以降検討していく。 


(3)新たな機能評価係数の設定方法 
  
3つの論点のうち、重要なファクターとなるのが、新たな「機能評価係数」の設定 
。調整係数の全廃に伴う病院の財政影響額「15%の減収にもなる」(DPC評価分科会・小山信彌委員)と推計される。 

病院機能を適切に評価する新たな係数を設定することは、調整係数の廃止に伴う病院の影響を緩和させる狙いがある。 
その意味では、新係数の設定と調整係数の段階的廃止は絡んでいる課題である。 
  
新係数の設定をめぐっては、現在、ふさわしい項目の候補の選定作業に入っている。候補は3月までに選定し、4月以降は評価項目の妥当性について検討する予定であったが、作業状況は遅れている。