愛知県の「公立病院等地域医療連携のための有識者会議」座長松尾清一・名古屋大医学部付属病院長は高度な救急医療を行う中核病院と、外来救急を行う地域病院とのすみ分けや連携をさらに強化することが急務 と延べた



『愛知県の「公立病院等地域医療連携のための有識者会議」座長松尾清一・名古屋大医学部付属病院長は高度な救急医療を行う中核病院と、外来救急を行う地域病院とのすみ分けや連携をさらに強化することが急務 と延べた』 

「県立、市立病院の統合も」 県の有識者会議、連携強化など提案=愛知 
2008.12.25 読売新聞  
  

 県の「公立病院等地域医療連携のための有識者会議」は24日、県立循環器呼吸器病センター(一宮市)と一宮市立市民病院の統合を視野に入れた連携強化などを柱とした提案を発表した。県立と市立の医療機関の統合が実現すれば、県内初で、全国でも珍しい。 

 医師不足による診療や救急医療体制の縮小が全国的に問題になっており、各自治体の公立病院は改革プラン策定を国から求められている。このプラン作りの参考にしてもらうため、同会議で県内の公立病院のあり方を検討してきた。 

 県立循環器呼吸器病センターの医師は、定数34人に対し、現在21人。また、230床の一般病床の平均稼働率(今年4~10月)は39・4%にまで落ち込んでいる。今後、中枢医療機能の市民病院への移行や医療体制の再編によって両医療機関を存続させる案を県や一宮市が検討する。 

 このほか、東海市民病院と知多市民病院についても統合を視野に入れた連携の検討を積極的に進めるべきとした。また、公立尾陽病院(甚目寺町)、稲沢市民病院、常滑市民病院、新城市民病院について、病床数の削減を提案した。 

 会見した座長の松尾清一・名古屋大医学部付属病院長は「高度な救急医療を行う中核病院と、外来救急を行う地域病院とのすみ分けや連携をさらに強化することが急務だ」と話した。 


 公立病院等地域医療連携のための有識者会議(第3 回)議事概要 
○ 日時:平成20 年5 月27 日(火)午後3 時30 分~午後5 時15 分 
○ 場所:自治センター 3 階 会議室B 
○ 欠席委員なし 
○ 傍聴者:9 名 
1 愛知県健康福祉部 五十里健康担当局長あいさつ 
2 座長あいさつ 

4 意見交換 
(松尾座長) 
まず、始めに構成等全般的なご意見をいただいてから個々の議論に入っていきたい。 
(稲垣委員) 
・ 7 ページの【入院救急医療体制の確立】の項目の○の3 つ目。「医療機関が複数で機能別で応する」とあるが、別々の機能を持つ機関が対応するというように読める。 
・ 同じ時期に同じ疾患の複数の患者が発生することがあるので、治療に専念するためには、別の医療機関でも同じ疾患の患者を受けられる状態でなければならない。必ずしも機能別で対応するというわけではないのではないか。 

(事務局) 
・ 委員のご意見のとおりに考えている。 
・ 心筋梗塞、脳卒中など時間との勝負の疾患については、常に複数医療機関の体制が必要という意味で「機能別」と言っている。 

(小林委員) 
・ 「高度救命救急医療機関」というのは、いつでもこれらの疾患(心筋梗塞、脳卒中など)に対応できる医療機関と定義づけてはどうか。そうすれば、機能別という言い方をしなくてもよいのではないか。 
・ ある医療機関が手術中で対応できなければ、次の高度救命救急医療機関が対応すればよい。 

(松尾座長) 
・ 疾患別ではなく、高度救命救急医療機関およびそれに準ずる機能をもつ医療機関が複数でこれらの疾患の対応にあたる、と読めるように明確にする。 

<論点1 について> 

(山本委員) 
・ 実際に西三河南部医療圏においては、地域で救急のネットワークを作ろうと動き出している例があり一つのモデルになるのではないかと思う。 
・ 救急に対応している人は、「忙しいのは自分だけではないか」と疑心暗鬼になるので実際に動き出している例は、可能性の一つとしてモデルになるのではないか。 
(事務局) 
・ 座長と相談して、モデルケースとして扱えるものであれば提言に取り込むことも検討したい。 
(松尾座長) 
・ 地域によって事情が違うので、参考になるところとならないところがあることが、若干危惧される。 
・ これはとてもいいシステムで、将来医療機関が整備されネットワーク化されたときに、こういうことも可能であるという提言は、もう少し先のことになるのではないかと思う。 
・ 県と相談して、提言に盛り込むか決めたい。 
( 
妹尾委員) 
・ まずは、当面の救急医療体制の確保をなるべく早く行う必要がある。 
・ 中・長期的視点に立った、という部分は削除した方がよいのでは。 

(松尾座長) 
・ この有識者会議では、現に崩壊しつつある地域医療をどのように立て直し、住民の皆さんがどのように医療のセイフティーネットにひっかかるかを議論しているので、早急な対応は必要となる。 

(末永委員) 
・ 改革ガイドラインの中でこの有識者会議で検討しないといけないのは、再編ネットワークであると理解している。 
・ 再編ネットワークは中・長期的になる。中期くらい先までは見通す必要があるが、今現在を支えられないと中期は見えてこない。 
・ 「今が大事」という視点は忘れてはいけない。 

(松尾座長) 
・ 見通しは中長期的視点であるが、施策は具体的に当面の施策を立てることになる。「中長期的視点に立ちつつ、当面の救急医療体制の確保を図る」というくらいの表現でどうか。 


<論点 2 について> 
【救急医療の現状認識】 

特に意見なし 
【救急医療体制確保に向けての検討の進め方】 
(山本委員) 
・ これは2 次医療圏ごとにワーキンググループを作りなさいということか。 
(事務局) 
・ ワーキンググループは、保健所で設置している圏域保健医療福祉推進会議の下部組織として作るものである。 
・ ワーキンググループのメンバーをどうするのかが非常に重要。策定プランの責任者、病院長に委員になっていただく。会議の開催は月1 回程度。 
・ 6 月中に市町村からヒアリングを行い、その後圏域ワーキンググループを立ち上げる。 
・ なお、海部圏域については、先行して立ち上げ、議論を始めている。 
(妹尾委員) 
・ 圏域を越える場合はどうするのか。 
(事務局) 
・ ○の2 つ目にあるように、複数の圏域ワーキンググループを合同で開催する。 
(松尾座長) 
・ 以前、菱田委員から尾張東部医療圏が南北に長く、近隣の医療圏の患者が入ってきているというご指摘があった。 
・ 複数圏域の合同ワーキンググループは具体的にはどのように開催するのか。 
(事務局) 
・ まず、6 月に実施する市町村ヒアリングで市町村の意向を確認する。まず、地域で検討することをベースとして、必要があればすぐに圏域を越えた合同ワーキンググループを設置する。 
・ 有識者会議の提言は市町村、保健所へ文書で送付するが、できればヒアリングの前に提示したい。 

(石川委員) 
・ 4 ページ最後の○、「公的・民間病院を含めた地域の医療機関の役割を明らかにする」とあるが、ワーキンググループの構成員は公立病院だけを考えているのか。 
(事務局) 
・ ワーキンググループは、公・民問わず主要な救急医療を担っていただく医療機関の病院長、外来救急(1 次救急)を担っていただく地区医師会にも委員になっていただく予定。 
(石川委員) 

・ 民間だけでうまくいっているところもあるので、それを含めて考えなければならない。 
(菱田委員) 
・ 藤田保健衛生大学病院では、本来の尾張東部医療圏の患者は全体の1/4 程度、名古屋、知多など複数の医療圏の患者が来る。 
・ 一つの医療圏だけで当院の地域医療に対する関わり方を考えるのには無理がある。 
・ 複数圏域での合同ワーキンググループを開催するのが適切であるという判断はどこがするのか。 
(事務局) 
・ 合同ワーキンググループを設置するのは、救急医療体制を検討する際に、他の圏域の医療機関とのネットワークが必要となる場合を想定している。 
・ 圏域の救急体制が、事実上、他の圏域の医療機関と連携している場合には、当初から合同ワーキンググループの開催も考えられる。 
・ それ以外は、状況次第で圏域を越えたワーキンググループになる。 
・ 大学病院は、他圏域や他県からの患者もあり、地域医療の中で果たす役割と同時に、他の役割も担っていると理解している。 
(松尾座長) 
・ 大学病院が参加する場合は、大所高所からの参加となる。 
(菱田委員) 
・ 最初から、複数の医療圏に関わっていきたい。 
(妹尾委員) 
・ 尾張東部医療圏は、大学病院が二つあり、単一圏域で検討するのは不可能と思う。 
(松尾座長) 
・ 県には圏域ワーキンググループを組織していく際に、こうした事情や意見を汲んでいただきたい。 
・ 大学病院はかなり広い地域に患者がいるので、その点を配慮してほしい。 
・ 各市町村においては、有識者会議の提言を参考に、 

6 月中にプランを策定のうえ、ヒアリングを行い、7 月に圏域ワーキンググループを開催し、そこで検討された内容を有識者会議にあげてもらい、それを検討し意見をつけて返す。必要であれば再検討してもらう。 
・ フローチャートにすると分かりやすい。 
・ 問題が顕在化している地域については、特に異論はないようだが、海部地域、東三河地域「など」としてもらうとよいのでは。 


【救急医療体制の確保のための基本的な考え方】 
(菱田委員) 

・ 最近は救急の中身が変わってきていて、軽い内科疾患の患者が増えているので、救急医だけでは対処できない。 
・ 救急医療そのものに対する認識が変わってきていることについての記載が必要では。 
(末永委員) 
・ 救急の際は必ずしも専門医の診察でなくてもよいということを、患者に理解してもらうことが不可欠。 
・ 県から県民に対して、救急の現状に対するアピールや啓発をしてもらいたい。 
(松尾座長) 
・ 今のご意見については、他の部分に記載されてる。 
(山本委員) 
・ 3 つ目の○、「救急車により患者が搬送されるもの」とあるが、救急車によらず自分で歩いて受診する2 次3 次の患者も多い。 
・ 救急医療は救急車だけではない。 
(松尾座長) 
・ 「救急車により患者が搬送されるもの」は削除して、「入院治療を必要とする救急医療をいい、従来の2 次3 次救急医療に相当」とした方が、誤解がなくてよい。 
【外来救急医療体制の確立】 
(松尾座長) 
・ 地域により実情が違うので、様々な観点から書かれている。 
・ 1 つ目の○では、まずは診療所で対応とあり、3 つ目の○では定点で行うこととあり、若干齟齬があるようにも思う。 
・ 昼間はこれでよいが、前回までの会議で、夜間休日については、患者が来るかどうか分からないのに、スタッフをそろえて待機しているのは大変という意見もあった。 
(妹尾委員) 
・ 本来、開業医は職住同じが基本だが、今は離れた人が多い。 
・ 職住同じの人は、自分の診療所で自分の患者を責任もって診ることが必要だが、離れている 
人が増えているので定点方式も必要。 
(松尾座長) 
・ 輪番制だと、救急時に普段かかっている医師にかかるとは限らない。 
・ まずは診療所等で対応するという提案。そうすれば、普段かかっている医師にまず自分で連絡して行くという形になるが、それで可能であればいいが。 

(妹尾委員) 
・ 輪番体制は、以前名古屋市でも組んだこともあるが、実績はゼロ。実際に患者が来ない。
・ 名古屋市内は広いので遠い地区から来るわけがなく、輪番体制は中止し定点方式にした。輪番方式で成功している例はほとんどない。 
・ なるべく定点にもっていくのがよい。 
・ ただ、職住が同じである場合には、自分の患者であるという責任も持ってほしい。 
(稲垣委員) 
・ 救急医療は必ずしも時間外医療だけを指すのではなく、昼間の救急もある。その場合はまず日頃のかかりつけの診療所に行ってくださいということは、明記しておいたほうが良い。 
・ 夜遅くまで開業医が対応するのは無理なので、それについてはまた別に述べればよい。 
(松尾座長) 
・ 特に異論がなければ、表現はそのままとする。 
【入院救急医療体制の確立】 
(松尾座長) 
・ 1 つ目の○、「従来の役割分担にとらわれず、それぞれの医療機関の機能に即して地域における役割分担を再構築」とある。従来から役割分担はあったが、その後医師不足やその他状況が変化し、それぞれの機能も変わってきているので、現在の機能に即して考えなさいという意味か。 
(事務局) 
・ 現在の二次輪番制が、実際にどこまで機能しているのかという指摘があった。 
・ 従来の役割にとらわれず、今の機能に即して考えてほしいという意味で入れている。 
(松尾座長) 
・ もう少し分かりやすくした方がよいので、文言については事務局と検討する。 
・ 「365 日24 時間、地域で複数の医療機関が対応できる体制を確保する」とあるので、広めの地域を想定しないといけない。 
(山本委員) 
・ 6 つ目の○、「高度救命救急医療機関と亜急性期を担う病院間で機能分担を図る」とあるが、これは中期的な展望として難しい議論になるだろう。 
・ 例えばある病院に対して、「医師がいるのでもっとやってください」とか、「この部門はできないから亜急性期で引き受けるようにしてください」といったことまで、ワーキンググループでできるのか。かなりシビアな議論になるだろう。 
・ この有識者会議がそこまで求めるのか。そこまで含んでいると考えるのか。 
(事務局) 
・ 最大の問題は、限られた医療資源ということであり、そうした現状から、365 日24 時間複数機関で対応を検討していく。 
・ 救急機能を果たせなくなりつつ現状があるところについては、亜急性期を担うということも一つのあり方として、検討する可能性もあるのではないかと考えている。 
・ 次頁にあるように、現在、救急医療機能をうたっている公立病院においても、今後は限られた医療資源の中で、亜急性期を担うことも求められるのではなか。 
(末永委員) 
・ そこまで厳しくやるのかというご意見だったが、公立病院としては、それくらいの覚悟でのぞまなくてはいけないと思う。 
・ 前回の会議で、今日出席の方の病院は非常に受け皿が少ないので、公立病院が慢性期もやったらどうかという提案があったが、私自身は公立病院が慢性期をすることについては否定的に考えている。 
・ 急性期対応のため職員体制を整えた組織が、それを縮小して慢性期対応にするのは非常に困難。 
・ センター化したときにサテライトのところが慢性期ではだめだと思う。集中とネットワーク化というときには、大きい病院の一方で小さい病院も残さないといけない。 
・ 群馬県の公立富岡総合病院を視察した。富岡病院は359 床だが、医療計画で150 床を増やしたいというときに、富岡病院ではなく公立七日市病院でその150 床を持った。 
・ その150 床の内訳は、医療療養が50 床、回復期50 床、一般が50 床のケアミックス。 
・ これで、富岡病院は平均在院日数が11.1 日とり、七日市病院もケアミックス型の病院として経営状態もよい。 
・ 自治体病院の再編の際に、回復期リハビリテーションを主体にするというのもあり得るかと思う。 
・ そこまで含めて、われわれに突きつけられていると感じるし、この視点は必要。 
(稲垣委員) 
・ 亜急性期を担う病院とは限らず、高度救命救急医療機関に長期に滞在してしまう方を引き受ける病院とも連携していかないと、ベッドは空かないので、「その他の医療機関」という表現になるのではないか。 
・ また、医療機関に限らず特別養護老人ホームなども含めて、医療・福祉機関との連携協力も必要になるのではないか。 
(妹尾委員) 
・ 救急医療に特化した話をしているので、慢性期は別の機会に議論をすればよい。 
・ 今のテーマは、高度救急医療機関の救急ベッドを空けて、救急患者は必ず受け入れる体制を作るということ。救急医療機関にきて1,2 日で帰る人もいるので亜急性期を担うということ 
を入れていただきたい。 
・ 慢性期は、この次の問題となる。 
(小林委員) 
・ 用語の使い方に混乱がある。1 つ目の○の3 行目の「役割」は、1 次も3 次もするという意味での役割。3 つ目の○の「医療機関が複数で機能別に対応する」は分かりにくいので、「複数でネットワーク化して対応する」としたらどうか。 
・ 6 つ目の○、高度救命救急医療機関がはっきりと定義付けされていない。 
・ 亜急性期というのもまぎらわしい。高度救命救急医療機関が3 次医療機関とすると、救急車はまずそこに運ぶが、救命後には次の一般急性期病院へ移ってもいいのではないか、という意味で亜急性期という言葉を使った方がよい。 
・ 亜急性期というのは、保険用語にもあるので、亜急性期という言葉を機能の一つとして位置づけない方がよい。 
・ 高度救命救急医療機関を3 次医療機関とすると、一般の救急急性期病院というほうが分かりやすいのではないか。 
・ 高度救命救急医療機関は、どんなときも救急車を受けなければならず、そうすると後方ベッドを空けないといけない。それを分かりやすく定義づけた方がい。 
(松尾座長) 
・ 「高度救命救急医療機関及びそれに相当する機能を有する医療機関」という表現があるが、これは、広めの地域で複数の機関で対応するためにこうした表現になっている。 
・ 「高度救命救急医療機関」「それに相当する機能を有する病院」「一般急性期病院」「慢性期病院」と4 つ出てくるので、これを整理しなければいけない。 
・ 「高度救命救急医療機関」と「それに相当する機能を有する病院」をまとめて「高度救命救急医療機関等」とする。 
・ それと、それ以外の一般急性期病院とする。ただ、急性期という言葉を使うと、地域において、急性期だから医師をそろえなければという誤解が生じるおそれがあるので、表現の検討が必要。「それ以外の病院」というのもいいのでは。 
・ 「高度救命救急医療機関及びそれに相当する機能を有する医療機関」を、2 回目以降は「高度救命救急医療機関等」とし、高度救命救急医療機関等とそれ以外の病院と整理する。 

【各公立病院における取り組み】 
(稲垣委員) 
・ 急性期医療という言い方が突然出てくる。今までは救急という表現だった。表現を直した方がよい。 
(妹尾委員) 
・ 名古屋市と愛知県の病院事業庁の意見は反映されないのか。 
(事務局) 
・ 県立病院は、救急の側面よりもがん、循環器の診療の特化を目指しており、それをベースに検討する。 
・ 名古屋市は、市で検討することとなるが、意見交換をしていきたい。 
(松尾座長) 
・ 各地域で検討した結果を整理した段階で、意見は聞いた方がよい。具体的な方法はこれから相談してく。 
・ この項目の内容は、圏域ワーキンググループの検討結果に沿って、当該病院の役割を明らかにするということと、場合によっては機能の変更もありうる、そういうことも覚悟してください、ということ。 


【県の果たすべき役割】 
(末永委員) 
・ 県には調整を果たす責任を持つ、というくらいの覚悟を持っていただきたい。 
(松尾座長) 
・ 有識者会議で、今後シビアな意見が出てくるとう。大学も協力するが、県も先頭に立って実行していただきたい。 
(妹尾委員) 
・ 果たさねばならない、という表現でもよいのではないか。 
(松尾座長) 
・ 検証についても、なかなか難しいと思うが、愛知県医師会の愛医総研にもご協力いただきながら進めていただきたい。 

<論点 3 について> 
【医師確保に関する事項】 
(戸苅委員) 
・ 10 頁最後の○、「地域における中核的な病院においても、地域医療を守る観点から他の病院への医師派遣を行う」とあるが、大学がいかに再編ネットワークの中に入っていくかが、決め手ではないかと思う。 
・ 地域医療を守る観点から、他の病院へ医師を派遣する間に大学を入れていただくのが、一番効率がよいのではないか。「大学病院と協力して」といった文言をいれていただきたい。 
・ 地域の大病院の医師を大学の医局に所属させ、その上で他の病院に派遣するというシステムを構築すれば、以前のようにうまく地域に医師を補充できるのではないかと思う。 
・ 大学が入らないと、その後の一人の医師としてのキャリアパスがうまくいかず、そうなると当人もノーと言わざるを得なくなる。 
・ ここが一番の鍵になる施策だと思う。 
・ 10 頁下から2 つ目の○、大学間の連携を推進するシステムとあるが、救急において小児科と産婦人科は特に大変だが、例えば小児科救急を構築するのにその地域のワーキンググループだけで検討しても困難で、4 大学が様々に交錯した形で関与・協力していくべきである。 
・ 「大学の連携を推進する」というよりも「大学の連携を中心とする」という方がおそらくうまくいくと思う。 
・ 小児科においては、すでに4 大学の医局長会議を進めている。その中で、公立病院も含めた体制を整えていけるようになってきている。 
(松尾座長) 
・ 実際の問題として、中核的病院が地域の病院に医師を派遣しようとするには、相当のマンパワーが必要。 
・ その際、大学側からすると、ある病院に行きなさと言ったのに、そこからさらに別の病院に行くとなと、その人が病院にとどまるのかやめるのかは分からない。 
・ 地域の中核病院が他の病院に派遣した場合、これを理由にして医師派遣を中止することのないよう、とあるが、「中止することのないよう」という部分を削除した方がよい。 
・ あくまで協議しながらすすめていかないと、実際にはうまくいかないだろう。 
(菱田委員) 
・ 当院では地域で医師派遣をできるような病院との関わりは少ないので、10 頁最後の○については、当院ではあまり問題にならない。 
・ 大学病院は確かに再編ネットワークの核となるのだろうが、大学病院といえども医師が余っているわけではなく、大学病院は医師を派遣すべきであるというように義務となってしまうと、逆に当院が崩壊の危機に陥ってしまう。 
・ 当院は、少ない医師で何とかやってきている。患者一人当たりの医師数は私立大学病院の中でも最も少ない。 
・ もちろん救急医療は公的な部分があり、医療人の使命として協力はしていく。 
(稲垣委員) 
・ 病院協会の立場からいうと、地域の中小の病院の近隣の患者で、血液内科や小児神経の分野など狭い分野の専門家がいないような疾患の方には、週に1 度でも大病院の医師が回診に行ったりといった連携が必要であり、それが実際に行われている地域もある。 
・ これに大学が全て関与していただける保障もないので、必ず大学を入れるということにより、すでに地域の中で助け合いができている枠組みを壊したくないという思いがある。 
(戸苅委員) 
・ これまで構築してきた大学からの医師派遣のシステムは、その人のキャリアパスを考えており、医師の教育、育成が大学の役割であった。 
・ 育成のためには、様々な医療機関に派遣できるシステムを構築することが必要である。大小様々な医療機関を経験し、結果として地域医療に貢献するという考えだったが、その構図が機能しなくなってきた。 
・ それは、研修医以降の医師が大学に集まらないこと等による。 
・ これにより、従来地域医療を支えていた部分が抜けてしまい、その結果、救急がうまくいかなくなったと理解している。 
・ 大学病院が担ってきた役割を果たせなくなったからといって、それを地域の大病院におまかせするというシステムの構築は極めては難しいのではないかとう。 
・ 特殊な疾患に関しては、むしろ比較的うまくいっているように思う。 
11 
(末永委員) 
・ もう一度根本から考えることが必要。 
・ 病院崩壊、地域医療の崩壊といったことが、医師不足のために起こっている。 
・ 地域医療を支えていたはずの自治体病院が医師不足のために、さらに経営状態が悪くなり崩壊の危機に陥っている。 
・ 総論では賛成だが、各論になると人がいないので出せないというのではなく、どこかで工夫して、今を支えて次の再編ネットワークにつなげるという発想が必要。 
・ 大学に人が集まっていないことも、医師の勤務環境が厳しいことも承知だが、それでも地域医療を守るという観点からは、県が責任を持って、市中病院からも医師を出すといったような体制を作っていかないと、自治体病院の危機は救えないのではないかと思う。 
・ こうした結論を地域に戻しても、人がいないと先に進まないということでは残念なことになる。 
・ 大学にも、センター的病院にもある部分は我慢していただかなければならない。次の段階の見通しが立つまで人の派遣を維持して、各々が痛みを感じないと総論だけで終わってしまうのではないかと危惧する。 
(松尾座長) 
・ 高度救命救急医療機関と亜急性期でどのような役割分担をするのかが重要である。 
・ 亜急性期となったところは全く救急をやらないというわけではない。亜急性期でも技師も看護師もいるので、定点の一次救急を担えるし、簡単な入院患者を引き受けることもできる。 
・ そうすると、3 次の高度な機関で対応する患者のスクリーニングができる。 
・ 定点の一次救急において、開業医の医師が不安なので勤務医にも診てほしいということもあるだろうから、その際に中核病院や大学病院から医師が派遣されるという状況もある。 
・ 先ほどの特殊な疾患の例など様々な状況があり、地域によって実情は異なるので、できるだけがちがちにしない方がよい。 
・ 論点1 で救急を取り上げるとしており、救急医療体制を維持するための医師確保なので、その点を枕詞には入れる。 
・ 「これを理由として医師派遣を中止することのないよう」という文言は、大学での議論を考えると削除した方がよい。 
・ 地域医療を守る観点から、有識者会議の議論の過程や提言を、医師派遣の中心となっている 
大学に対して啓発するという文言を入れる。 
・ それに基づき、他病院への医師派遣を行うことも必要。それを可能にするために、大学も理解し協力する、というくらいの表現ではどうか。 
(伊藤委員) 
・ 最後の文言の趣旨はどなたの発言から出たのか。 
(松尾座長) 
・ 実際にこういう発言があった。地域の病院から医師を派遣したことを理由に、大学から医師派遣をストップされるということはないようにしてほしい、という意見があった。 
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(戸苅委員) 
・ 厚生労働省がそういう方向を打ち出している。 
・ 地域医療を担うのは、大学ではなく地域の中核病院にしようという大前提があるようだが、大学が担ってきた歴史を考慮するとき、そこには危惧するもの多々あると思う。 
・ 逆に、大学と連携することを考えるべきではないかと思う。 
(妹尾委員) 
・ マグネットホスピタルという言葉を厚生労働省が使っている。 
・ 昔の医局では、週に2 回は他病院の診療に出て、4 回は大学病院で勉強するという兼務だった。 
・ そうしたかたちを取ることで、診療科によってはうまくいくところもあると思う。 
(松尾座長) 
・ 今も状況は同じ。兼業している医師がほとんど。それで世の中の医師の給与水準に近づいていると同時に、地域医療にも貢献できている。ある調査による大学病院の医師の平均勤務時間は週80 時間くらいというデータもあり、過重労働が心配である。そういう実情もご理解いただきたい。 
(戸苅委員) 
・ ワーキンググループのレベルで大学がどの程度関与するのかが難しいが、少なくとも大学との連携を密にすることが、県民サービスに繋がると思う。 
(松尾座長) 
・ これは提案だが、今後の会議の進め方について、圏域ワーキンググループが終わってから有識者会議を招集しようと思っていたが、圏域ワーキンググループの前に一度4 大学で打ち合わせをした方がよいと思う。 
・ 時間調整を事務局にお願いする。 
・ 次回は、圏域ワーキンググループで検討された案が上がってくる8 月頃になる予定。 
・ いただいた意見を元に文言を訂正し、各委員に最終案をお送りするので、ご意見があればいただきたい。最終版にはそれを反映し、市町村に送付したい。 
(以上)