近江八幡医療センター・・・貯金がないまま、銀行で30年ローンを組んで立派な家を購入したが、あてにしていた収入を得られず、支払いが困難になった。そこで解約し、政府の低金利融資に借り換える--。近江八幡市にとって、市立総合医療センターのPFI契約解除は、単純化するとこのような構図だ

 



『近江八幡医療センター・・・貯金がないまま、銀行で30年ローンを組んで立派な家を購入したが、あてにしていた収入を得られず、支払いが困難になった。そこで解約し、政府の低金利融資に借り換える--。近江八幡市にとって、市立総合医療センターのPFI契約解除は、単純化するとこのような構図だ』 



PFI病院破たん どんぶり勘定、重いツケ =滋賀 
2008.12.19読売新聞   
  

 貯金がないまま、銀行で30年ローンを組んで立派な家を購入したが、あてにしていた収入を得られず、支払いが困難になった。そこで解約し、政府の低金利融資に借り換える--。近江八幡市にとって、市立総合医療センターのPFI契約解除は、単純化するとこのような構図だ。 

 市独自で病院運営するよりも、経費削減になると、市は30年間で施設費など計682億円を分割払いするPFI事業導入を決めた。支払い先は、センターの設計、建設、運営を行うゼネコン大手・大林組100%出資の特別目的会社(SPC)。全国初の「本格的病院PFI」事業だった。 

 しかし、計画はすぐに崩れた。大きな原因は、「年間100億円の医業収益が出せる」と、収入を高く見積もり過ぎたことだった。 

 槙系院長は17日の記者会見で、「医師1人で稼げる年間の医業収益が1億3000万円ほど。計画では90~100人が必要だった」と話した。医師不足の中、開院前から医師数は約20人増えたが、74人にとどまった。 

 市が設置したセンターのあり方についての検討委員会は、1月に出した提言書で「計画はまさにどんぶり勘定だった」と指摘した。 

 PFIの「民間手法により、低コストで、サービスの向上を図る」という目的を達成する前に、市の計画の甘さで瓦解することになった。その代償の解決金20億円は安くはない。(山下陽太郎) 


近江八幡市立総合医療センター:PFI契約、解約議案を提案--市議会 /滋賀 
2008.12.19 毎日新聞  
  

 ◇会期延長し集中審議 

 民間資金などを活用するPFI方式で運営する近江八幡市立総合医療センターのPFI契約の解除が合意されたことを受け、市は18日、違約金約20億円を支払うための予算措置など関連3議案を開会中の市議会に提案。同市議会はこれを受け、この日までだった定例会の会期を24日まで延長、集中審議を行うことを決めた。市は3議案が可決され次第、契約相手である特別目的会社(SPC)と解約合意書の調印を行う。 

 追加提案されたのは▽総額16億3500万円の一般会計補正予算案▽総額20億2900万円の病院事業会計補正予算案▽契約解除の議決を求める議案――の計3議案。SPCへの違約金(損失補償費)約20億円のうち、約4億円は、これまでに同社に支払った大規模修繕費を充当するため、一般会計から病院事業会計に繰り出す金額は約16億円となる。 

 このほか、市職員の不正事件に絡み市長、副市長、教育長の来年1月分の給与を1割減額する市の給与条例改正案、安土町との合併問題を検討する合併調査検討特別委員会(委員10人)の設置と選任案など3議案も追加提案された。提案議案に対する質疑は22日に行われ、採決は24日。【斎藤和夫】 


PFI病院破たん 補正予算案など提案、解約「市の事情」 近江八幡=滋賀 
2008.12.19 読売新聞   
  

 ◆近江八幡市合意書公表 解約「市の事情」 

 民間資本を導入して公共施設を運営する「PFI方式」を解除する近江八幡市立総合医療センター(槙系院長、407床)について、市は18日、PFI契約解除のための解決金20億円の補正予算案、解除への合意の議決を求める議案など関連3議案を市議会に追加提案した。24日に採決される。 

 市はこの日、センターを管理・運営する特別目的会社(SPC)と交わした合意書を公表。それには〈1〉2009年3月31日で事業契約を解約〈2〉解約は、SPCが市の財政事情を勘案して合意したことに基づく〈3〉解約は市の事情によるもので、PFI事業に起因するものではないことを相互に確認する--などと記されている。