熊本県荒尾市民病院 公立病院特例債が認められるか疑問・・・



『熊本県荒尾市民病院 公立病院特例債が認められるか疑問・・・ 
病院の経営改善が進まず再び不良債務が増えれば、財政再生団体に転落し、市民の負担増にもつながりかねない。前畑淳治市長は「病院の収支改善が進まなければ、一般行政が機能不全に陥る。計画以上の改善を何が何でもやり抜くと発言している・・・ 

選択・と集中 再編ネットワークなど大胆な改革に取り組む姿勢が見えないこと・人件費率の数値目標の改善が説得力あるスキームになっていなければ 熊本県が 同意しても総務省は簡単に認めないのではないか』 


アングル2008=荒尾市民病院の再建計画 一般会計から多額繰り入れ 市財政、一層の悪化も あんぐる 
2008.12.16熊本日日新聞         

 多額の赤字を抱える荒尾市民病院の再建に向けた中期経営計画がまとまった。公立病院特例債を活用して不良債務の解消を目指すが、市の一般会計から多額の繰入金が必要で、市財政の悪化も懸念される。 

 十日の市議会一般質問。大嶋壽海院長は「計画の収支で満足することなく、病院が自立したといえる収支を目指す。そのため医師確保に最大限の力を結集したい」と決意を述べた。 

 同病院は〇七年度決算で累積赤字四十一億円、不良債務二十一億円に上る。主な要因は常勤医の減少。〇四年度四十五人いた常勤医は年々減り続け、現在二十八人。来年度は救急医と形成外科医の二人を確保したものの、医師不足は深刻だ。 

 経営悪化した病院を抱える自治体への支援策で、国は〇八年度に限り病院特例債の発行を認めた。償還期間は七年間。返済額を分散することで自治体の負担を軽減し、利子の一部には特別交付税も充てられる。 

 ただ、新たな“借金”に変わりはない。荒尾市は十四億円を発行し、〇九度から始まる年二億円の償還には一般会計からの繰入金を充てる計画。 

 それとは別に、〇八年度は四億五千万円だった繰入金を、〇九年度から四億九千万円に増加。勧奨退職者の退職金の一部も繰入金で賄うため、〇九-一五年度の繰入金は総額年七億五千万円-八億円にも上る。 

 しかし、一般会計に余裕はない。地方経済が疲弊する中、市は職員給与カットなど厳しい行財政改革に取り組む。病院への繰入金捻出[ねんしゅつ]のため、市は基金を取り崩す方針だが、各種基金をかき集めても約十四億円。病院特例債の償還に充てると底をつく。 

 同病院は「計画は現状の医師数で立てた。医師が増えれば経営は好転する」。計画は来年度から三年間で四人の医師確保を目標に掲げるが、達成できるかどうかは不透明だ。 

 〇八年度決算から病院会計なども含めた連結実質赤字比率が、自治体の財政状況を判断する指標となる。〇七年度決算で荒尾市は6・36%と県内で唯一の赤字。病院特例債の発行で、不良債務などの流動負債が固定負債となり、比率は下がるという。 

 しかし、病院の経営改善が進まず再び不良債務が増えれば、財政再生団体に転落し、市民の負担増にもつながりかねない。前畑淳治市長は「病院の収支改善が進まなければ、一般行政が機能不全に陥る。計画以上の改善を何が何でもやり抜く」と力を込めた。(宮崎祥一郎)