ついに日本初、病院PFI 市解除へ・・・滋賀・近江八幡

 


上記画像は近江八幡市ホームページより
近江八幡市市長に私が(長 隆)平成20年に提出した文章です。



近江八幡市立総合医療センターのあり方に関する提言 
           
近江八幡市立総合医療センターのあり方検討委員会 

はじめに 

近江八幡市は、古くから通商の要所として栄えた歴ある土地である。琵琶湖を中心とした豊富な水路と多くの道が交差する街道を有する同市は、京都や江戸への起点として商いの要衝とされていた。また、江戸時代の城下町として発展し、いまだその情緒を残す町並みからはこの土地に住む人びとの自らの文化への誇り 
と慈しみの心が感じられる。 

また、「近江商人」の呼び名のとおり、現在財界等で活躍する著名人にも近江八幡市の出身者が多いことからも、近江の地が育む商魂と才覚には、益々国際化が 
進展するわが国においても職業人の原点として着目すべきものがあるのではないかと感じている。 

この歴史と文化の地において、近江八幡市の市立病院は地域医療の中核的機能を果たす急性期総合病院として、これまで長年にわたり、市民の協力と職員の努力に支えられ健全な経営状態を保ちつつ、周辺住民に質の高い医療を提供してきた。 

このように、経営及び医療提供において優れた実績を残しつつ、平成18 年10月に開院したのが「近江八幡市立総合医療センター」であり、日本でも数少ない本格的なPFI方式による病院として全国的にも注目されてきたところである。 

しかし、これまで自治体病院の優等生と言われてきた近江八幡市民病院が、新病院の開院から1年足らずのうちに、経営状況の悪化が明らかとなり、市及び病院関係者はその対応に苦慮する事態となってしまった。 

この原因にはいくつかの点が考えられるが、そもそもPFI方式の導入可能性を検討していた段階での各種経営上の試算はまさにどんぶり勘定であったと推測され、PFIという外国発の複雑な制度手法を前にて、近江商人としての矜持を失ってしまったことが根本にあるのではないだろうか。 

今回、近江八幡市長が病院経営の危機的状況をいち早く察し、後年の莫大な税金投入の発生を食い止めるべく、迅速な判断によってこのような経営再建のための検討委員会を設置したことに対しては、この国の健全な発展を願う納税者のひとりとして多大なる敬意を表したい。 

近江八幡市はもう一度近江商人としての自覚と誇りを取り戻し、経営再建に取り組んでいかれることを願ってやまない。 
 
平成 20 年 1 月 21 日
       


近江八幡市立総合医療センターのあり方検討委員会                   委員長 長 隆 

           

以下 契約解除の勧告部分 抜粋 

(経営計画の検討結果によってはPFI方式の大幅な見直しを行う) 

市及び病院は、現在の病院の経営状況、及び次項に述べる支出費用の適正化に関するSPCとの交渉状況等も踏まえ、PFI事業の残りの期間の収支見込みを検討することで、収入の確保及び支出の削減可能性を早急に把握し、その結果によって、現行のPFI方式のままでの病院経営の継続が可能であるのか、それと 
もPFIの契約条件や金額の大幅な見直し、又は契約の一部解除等が必要である 
のか決定すべきである。