公立病院改革が 激しい抵抗にあっている。最大の理由は 公務員共済の維持と追加費用問題があるのではないか。



公立病院改革が 激しい抵抗にあっている。最大の理由は 公務員共済の維持と追加費用問題があるのではないか。 
民営化するといきなり 利益が出始めるのは 退職金制度が民間並みになることにもある。公務員のママでいたい人は本音は隠し 巧妙に すり替える ご高説を力説する事が多い。努力しなくても退職金が出る制度を死守したいのである。しかし国民は地方公務員だけがグリーン車に乗れる事に厳しい目を向けている。 
改革プランでは 退職金も適正に引き当てされる必要がある。 
過去勤務債務(注 参照)は 全額 自治体が負担するのが当然であるが 毎年の負担額は  病院会計が負担することも又当たり前である』 
  

[危機・公立病院]/「追加費用」が重荷/県立病院経営/公務員OB年金補てん/累積赤字額に相当 
2008.11.24沖縄タイムス 
  

 共済年金がなかったころの公務員OBの年金財源の不足分を負担する「追加費用」が、県立病院で一九八一―二〇〇七年度の二十七年間で計二百五十二億円に上ることが二十三日までに分かった。県立病院が抱える累積赤字総額に匹敵し、院長らは「民間病院にはない追加費用の負担が、赤字拡大に拍車をかけている」と指摘する。県立病院はじめ全国の公立病院で経営悪化が問題になっているが、赤字には国の年金制度も関係している。(2面に関連) 

 追加費用は全国の地方自治体や公立病院などが、現職公務員の給与額に応じて分担する。 

 県立病院では職員増に伴い、一九八一年度に三億三千万円だった追加費用が、ピーク時の二〇〇〇年度に四倍の十二億四千万円となった。その後は全国の年金受給者の減少に従って漸減傾向だが、〇七年度は四年ぶりに十億円を超えた。 

 県立八重山病院の伊江朝次院長は「全国で公立病院の閉院や民営化が相次ぎ、残った病院の負担が増えている」と分析する。 

 追加費用は、県庁では一般会計から支出するのに対し、別会計の県立病院は原則独自負担だ。 

 県は一九九二年度から県立病院の負担一部補てんを開始。現在は約六割を補てんしているが、その多くが病院改築や医療機器購入の借金(企業債)返済に充てられてきた。実際に補てん分を費用負担に充てたのは八一年度からの総額の二割、約五十八億円にとどまっている。 

 伊江院長は「県立病院は、全国の公立病院に比べて病床あたりの繰り入れが少ない。いくら経営努力をしても、構造的な赤字要因を取り除かなければ、救急など不採算医療の継続は難しい」と危機感を募らす。(黒島美奈子) 


[ことば] 

 追加費用 地方公務員の共済組合制度が始まった1962年以前に公務員となった人の年金財源の不足分を地方自治体などが負担するもの。自治体は一般会計から支出するが、水道局や公立病院など地方公営企業は原則独自負担。全国の追加費用は2004年度で約1兆2000億円。 



「負担は全額税金で」/県立病院の共済追加費/むつ総合病院の中村元院長指摘/問題を長年放置 
2008.11.24 沖縄タイムス   
  

 共済年金・追加負担について、青森県むつ市の下北医療センターむつ総合病院の元院長である中村義弘医師は、「全国の公立病院の単年度赤字の総額は、病院が負担する追加費用総額に匹敵する」と指摘する。公立病院の赤字問題がクローズアップされる中、赤字の原因が病院経営の問題だけに特化される風潮について、「公立病院側は長年、同問題の解消を訴えてきたのに放置されてきた」と疑問を投げかける。

 中村医師は一九九〇年、全国自治体病院協議会の雑誌に「赤字と追加費用」と題して寄稿。むつ総合病院の追加費用負担が病院総支出の約2%に上り、病院の赤字の最大要因となっていると報告した。 

 「当時の追加費用は、国や県からの繰り入れ額も大幅に上回っていた」と振り返る。同協議会は同年、国に対して公立病院の追加費用負担への財政措置を要請した。国は九五年度から、自治体に対し公立病院の追加費用の一部に税金の繰り入れを認めた。 

 中村医師は「繰り入れは十分でない」と言う。公立病院の収支は、毎年追加費用を支出する九月になると一気に悪化する。 

 「病院の収入は国が決める診療報酬に左右されるため、費用の増加を治療費などの収入源に直接転嫁できない」と中村医師。「費用負担は、自治体と同じように全額税金でまかなうべきだ」と語った。 


  


Q・(共済年金の追加費用共済年金に投入されている「追加費用」とは、何ですか。)(2006年2月8日  読売新聞) 

A・恩給の「なごり」で税金注入公務員が加入する共済年金には、給付費に多額の税金がつぎ込まれています。かつての恩給制度から共済年金への切り替えに伴う経過措置で、年約1兆7000億円(2004年度)にものぼります。これが「追加費用」です。 

 民間従業員の厚生年金と比べて恵まれた給付を続けることができるのは、追加費用があるからだとも言えます。 

 与党は厚生年金と共済年金の一元化に伴い、追加費用を今後、廃止する方針です。 

◇  公務員の共済年金は、明治時代からの恩給制度が前身です。 

 現行の共済年金は、使用者である国や地方自治体と公務員本人が、保険料を半分ずつ負担しています。これに対し、恩給の財源は税金でした。 

 国家公務員は1959年、地方公務員は62年に、恩給から共済年金に制度の切り替えが行われました。 

 その際、すでに退職していた人は、引き続き恩給を受給することになりました。 

 当時の現役公務員については、老後は共済年金を支給し、〈1〉切り替え以前に公務員として働いていた期間についても、老後の年金額を計算する際には、共済年金の加入期間と見なす〈2〉切り替え以前の期間に対応する共済年金の給付財源は、税による追加費用でまかなう――ということになりました。 

 2004年度の追加費用は計約1兆7000億円で、内訳は国約5000億円、地方自治体約1兆2000億円です。 

 追加費用は、ピークの1997年度には国と地方を合わせて約2兆2000億円が投入されていましたが、受給者数の減少で金額が減りつつあります。現行制度のままだと2025年度には5000億円程度になり、60年ごろにはゼロになる見通しです。 

 厚生年金の加入者に対しても、老後に受給する基礎年金の財源の約3分の1が税でまかなわれていますが、これは共済年金も同じです。共済年金にはそのほかに追加費用があるため、OBを支えるための保険料負担が軽減されていることになります。 


 与党は昨年12月、追加費用が自然に減少するのを待つのでなく、段階的に廃止する方針を決めました。一見すると、公務員の既得権に切り込んだように感じられますが、問題はそれほど単純ではありません。 

 政府・与党は厚生年金と共済年金を統合する予定なので、共済年金の財源が減れば、厚生年金の加入者にまでしわ寄せが及びかねないからです。 

 政府・与党が公務員OBなどの給付削減にどこまで踏み込むかが注目されているのは、このためです。(石崎浩) 

(2006年2月8日  読売新聞) 


(注)民間企業の退職金の 追加負担は 当然企業の全額負担 

 過去勤務債務・・・・・退職金規程などの改訂に伴い退職給付水準が変更された結果生じる、改訂前の退職給付債務と改訂後の退職給付債務の改訂時点における差額を意味します。この場合、「退職給付水準の改訂等」の「等」には、初めて退職給付制度を導入した場合で、給付計算対象が現存する従業員の過年度の勤務期間にも及ぶときが含まれます