公立病院 独立行政法人化を ガイドラインが 強く 推奨したことは 全く正しかった事を確認させていただきました。那覇市立病院HPからの長文の引用ですが HP訪問をお勧めします













『公立病院 独立行政法人化をガイドラインが、強く 推奨したことは、全く正しかった事を確認させていただきました。那覇市立病院HPからの長文の引用ですが HP訪問をお勧めします』








(長 隆)





独法推進友の会ニュースW1.doc 



Web版 第1号 平成20 年9 月11日 

発行のご案内 



このニュースは、那覇市立病院独法移行データ集(詳細版)をお買い上げた団体を勝手に独法推進友の会会員としてお届けしています。現在、会員数は5団体です。 

ニュースの内容は、データ集発行後の本法人の規定等改正部分のうち、会員にとって有益と思われる改正等や会員からの誤りの指摘等のほか、担当者の独法に関する所感、会員・一般読者からの投稿などについてについて、配信したいと思います。 

なお、このニュース中にある見解・意見等は、本法人の公式見解等ではありません。 

本ニュース担当者の個人的なものですので予めご了承ください。 

なお、Web 版については、会員以外の一般読者を対象に概要で公開します。 



規程改正の情報 

本法人では、8月の定例理事会で次の4規程を改正しました。 

給与規程(規程第7 号)の一部改正は、医師事務作業員の新規採用を受けて、事務職給料表の備考を改正し、その適用範囲を「事務職員」から「他の給料表の適用を受けないすべての職員」に修正するものす。これから規程を整備する他団体におかれましては、当初からこように規定した方が良いと思われますので、一部改正規程を添付文書としてお送りします。溶け込み後の規程全文はボリュームが大きいのでお送りで 

きません。ご了承ください。 

非常勤職員給与規程(規程第24 号)の一部改正は、非常勤職員の医師事務作業員の新規採用を受けて、同職員の給料日額を定めるものです。旅費規程(規程第19 号)を一部改正しましたが、これは、外国出張における支度料の廃止と、主として新規採用医師の赴任旅費について上限付き実費支給に改めるものです。本法人では独法化後医師の確保のため、民間病院との対抗上沖縄県外から採用する新任医師に対し赴任旅費を支給することにしています。5月1日に適用実績がありましたが、赴任旅費はわかりづらいとの批判を受け改正しました。9月1日に改正後の規定適用第1号のDr が赴任しました。 

もう1 件は規程等の制定等に関する規程(規程第36 号)の一部改正です。私どもの規程の一部改正形は、新旧対照表形式です。この形式の場合、対照表の表末に、備考として表内の下線部分等の意味を記載するのですが、修正の内容に応じて書き分けることになってます。これが結構ややこしいのですね。そこで、備考欄記載部分を規程に盛り込み、一部改正規程の備考欄においては当該規程の定めるところと規定することで備考記載内容のワンパターン化を図ることにしました。これは本庁とは調整していませんが、本法人独自の判断で可能なので思い切ってカイゼンしました。 





シリーズ独法雑感 その1 



独法になって良かったこと・悪かったこと 



本院が独法移行を表明してから急に視察が増えました(概ね8 割は議員の視察です)が、最近の視察で多いのが表題の質問です。いまだ独法移行団体が少ない中で、実際に移行してどうなんだろうという疑問はしごく当然でしょう。本院のホームページ上の視察よくある質問Q&A でも触れていますが、今回はざっくばらんながらももう少し詳しく述べてみたいと思います。ただ、金銭面については触れませんので、この点はQ&A でご覧ください。 



まず、悪かったことと申しますか、不便になったことからいきましょう。 



1 番目に、職員採用の募集時に採用期日を明記し、その期日で採用しなければいけなくなった、という制約があります。従来の公務員の採用候補者名簿登載方式はダメですとコンサルからアドバイスがあり、労基署に確認するとそのとおりでした。本法人では、基本的に1 年分の欠員見込みを含めて全員4 月1 日に正職員に採用することにしました。ただし、国家資格取得の条件付けは可能で、この場合資格取得した翌月の1 日付けで正職員採用しています。 



2番目に、新卒ではなく経験者募集の場合、募集条件で年齢制限ができない、ということがあります。これは看護職でも事務職でも全ての職でそうなります。もちろん募集の際における募集条件の話しですが。 



3番目に障害者雇用ですが、障害者雇用の算定における除外率が公務員から民間になって低くなりましたが、雇用率は公務員並みという、ダブルパンチのようなちょっと解しがたい指導が労基署から来ています。本法人の場合、雇用義務人数が3 人から5 人に跳ね上がりました。通達の不備ではないかと思いますが、頭を痛めています。 

金銭面以外での悪くなったこと不自由なことはこんなところでしょうか。 





次に独法に移行して良かったこと、に移りましょう。 

まず実感として 



第1に感じるのは、各種課題への対応の迅速化と柔軟性は格段に向上した、ということです。これは、確実に断言できます。 



具体的事例で申し上げますと、まず職員の採用が迅速になりました。看護師、薬剤師の随時募集は各病院で行っていると思いますが、本法人では必要があれば(例えば受験者が他病院も受験して結果を急いでいる場合など)採用申し込みの3,4 日以内に面接(面接員は当然本院の管理職員)して、その結果を受けて翌朝定例の早朝ミーティングの直後に試験委員会(副院長3 人と事務局長)を開き決定します。そして、その日のうちに本人に電話連絡します。本庁人事課・人事委員会の調整は一切不要です。 

欠員や新規事業、事業拡大等に伴い新規採用する場合でも、その新規採用の可否を法人自身が決し、緊急を要する場合は職設置決定から2 ヶ月程度で補充しています。9月1 日に採用された医師事務作業補助員(本院ではドクターエイドと呼んでいますがドクタークラーク、メディカルクラーク、メディカルアシスタントなどとも呼ばれているようです)の場合がその好例です。 

このような迅速な対応が医師事務作業補助加算のみならず、入院時医学管理加算の獲得にも大きく貢献しています。 



ところで、公務員の世界において、新規事業や業務拡大で正職員を増員する場合、大問題になるが定数確保ではないでしょうか。おそらく多くの自治体で新年度の半年前から事業計画書やら事業効果積算書やらを定数管理部門に提出し、その査定で認められてようやく増員の運びになるのが一般的でしょう(現実には査定で認められるということは非常に厳しいですよね)。さらに、一般の事務職員のようにすぐに確保できる職種なら新年度当初からの増員も叶うでしょうが、医師事務作業補助員(ドクターエイド)のような全く新しい職種では、更に1 年待ちも当たり前というのが公務員の世界ではないでしょうか。ところが独法では、定数の制約はなく、自らの経営判断で設置し、自らの目で受験者の能力を判別して決断後2 月ほどでマンパワーを確保できるのです。別の視点から言えばこれが民間の病院では当たり前なんだろうと思います。 



本院の場合、医師事務作業補助加算で年間約1800 万円(概算)、入院時医学管理加算で約1 億2 千万円(概算)の増収を見込んでいます。 



本院では、ここ1,2 年せっかく確保した薬剤師がすぐに辞めるという例が多くなっています。薬剤師長にその原因を話し合った結果、民間の初任給が非常に(というより異常に)高いということなんですね。そこで薬剤師確保の手段として薬剤師手当を新設しました。これも問題提起から2 月程度で実施にいたりました。勿論本庁人事課・人事委員会の調整は一切せず、病院のみの判断です。 



さて次の事例です。募集していた神経内科のDr がようやく見つかり今年の1 月に病院見学までこぎつけ、面談で給与試算などを提示し、病院概要も一通り説明した後の質疑応答で、引越し費用は出していただけるのですかと質問がありました。従来赴任旅費は出していなかったのでその旨答えると、顔色が一瞬曇るのがわかりました。 



話し合いを進めていくと、他の民間病院も見学するということなんですね。最後に、現在赴任旅費の支給はありませんが、独法後は病院の意向次第で自由に支給することが可能になるので、病院管理会議で検討します、と約束してその日は終わりました。 



翌日早速臨時の管理会議を召集してもらい、独法後沖縄県外からの医師の採用については赴任旅費を支給することを決定し、直ちにDr に連絡しました。そのDr はこの甲斐もあってか5 月1 日から本院で働いています。 



そのほか、看護師確保のため民間の応援ナースの活用や、職員への看護師紹介報奨金(3 万円)の支給など、民間病院では普通にやっていることを本院でも導入して看護師確保に当たっています。 



次に、独法化前にあった予算関連の事例について、紹介したいと思います。 



私ども全適時代の医療機器購入は、3000 万円以上は予算書に盛り込む必要がありました。 

そこで事例は結石破砕装置ですが、メンテ代が約800 万円かかり装置も古くなったので当初は廃棄することにしておりました。 

そのとき新しい若い気鋭のDr が4月に赴任して来て最近は3~4000 万円で買えるし、自分はどんどん患者をとりたいということで一転して買い替えに変更になりました。 

Dr の推薦機種はR 社の製品、対抗が従来の機種を製作していたD 社の製品です。事務を進めていくうちに一議員から慎重検討などの要請が入ってきました。 

結局議案を提案し通ったのが12 月議会、購入約は1 月の末になっていました 

。独法なら議案に出すことはありませんので早ければ7 月遅くとも9 月にはすんなりと買えた事例です。 

これらの現実にあった事例から、私が「迅速化と柔軟性は格段に向上した」と断言した思いの一端はお解りいただけたでしょうか。 





現在私自身、制度上は勿論のこと、心理的にも市長部局や議会に遠慮なく立案して実行することがしごく当たり前のようになってきています。独法後今日に至るまで議会出席は皆無となり、市長部局に公務で行ったのも1 度だけです。この精神的独立は極めて大きいものがあります。 





事務局における変化についても報告しておきましょう。 

事務局の正規職員36 人中7 人がプロパー職員に置き換わりました。このうち5 人が新卒、2 人が中途採用です。今後毎年5~7 人程度プロパー職員に置き換えていき、最終的に市からの派遣職員は数人程度にとどめる予定です。従来からいる職員は、私を含めて市長部局からの派遣職員となりました。 



従来から、病院の事務職員に対する批判として、その目が病院ではなく本庁に向いているとか、短いローテーションで診療報酬制度などの病院事務の専門家が育たないとか、コスト意識が低いとか、病院に溶け込もうとしないなどということが言われています。 

もっともな批判だと思います。事務屋の立場から言えば、病院は行政中枢から遠く離れた現場なんですね。しかも行政の手法とかけ離れた民間と同じ手法・土俵の病院ですから、病院で学んだことが行政に戻ったとき役に立たないとか、どうしても左遷意識が出て来るんでしょうね。診療報酬制度などそれはそれで完結した一つの小宇宙として腰をすえて眺めれば国の意図など面白さがわかってくると思うのですが、そこまではなかなか育ちません。 



私どもの場合、基本方針として可能かぎりプロパー職員に置き換え、派遣職員は最小限にとどめることにしています。つまり、独法化といえども市長部局に中期目標の設定、評価委員会事務、議会答弁等の事務は残るので、これらを担当する職員を育成するためのポストとして最小限は確保する、という方針です。もちろん独法をコントロールするためのポストを確保するという意味ではありません。 



私たちは、事務局の新卒プロパー職員には病院負担で全員医療事務2 級の資格を取らせるようにしています(1 人9 万円かかります)。そうすることにより、病院事務を常識として身に付けさせるとともに、病院への帰属意識・運命共同体意識を醸成しようと目論んでいます。しかし、中・長期の育成プログラムはまだ確立されておらず、今後の課題となっています。 



しかし私は、3 年後プロパー職員が過半数を超え頃、 

事務局の意識は大きく変わっているだろうと期待しています。また、予想外というと彼らに失礼になりますが、幹部候補者として中途採用した職員(2 人)も想定以上の大きな戦力となっています。彼らはまず病院事務のエキスパートでありその視点からの指摘は非常に鋭く有益です。 

また、彼らが所属していた民間の有力病院のダイレクトな情報がどんどん入ってきます。公務員の世界しか知らなかった私たちには、その情報そのもののみならず発想や視点・着眼点などでもとても貴重で参考になります。さらに彼らの長所として、診療報酬加算については、極めて敏感で積極的(貪欲ともいえるほど)です。できないことをあげつらうのではなく、何をすればできるのか、そういう視点からの提言が彼らにはあります。先ほど紹介した医師事務作業補助加算や入院時医学管理加算の取得も彼らの提言が大きな力となりました。 



このように、プロパー職員の存在は事務局全体に良い影響を及ぼしています。いろいろ申し述べましたが、独法後5 月ほど経過した現在の率直な感想は、以上の 

とおりです。 





編集後記 

このニュースは月初めに配信する予定でしたが、遅くなってしまい申し訳ありませんでした。今後は頑張って月初めに配信するようにしたいと思います。反省! 



8 月の下旬、ある県立病院からお招きがあり、話す機会がありました。久しぶりの講演でしたので時間配分を誤り、最後はかなり端折ってしまいました。それでも、独法になって良かったことの部分になると、最前列の県の担当者のボールペンの走る音がカタカタと聞こえるぐらい熱心に聴いていただきましたので、端折って申し訳ないなという気持ちと、みんなが聞きたい部分なのだと改めて認識し、それで今回のニュースで雑感として取り上げた次第です。 

書き出すと、これも言いたい、あれも伝えたいというのが出てきて、ボリュームが増えてしまいしました。駄文ですが皆様の参考になれば幸いです。 

講演のあとはお決まりの懇親会です。実はお互いこの懇親会の収穫が大きいんですね。私自身視野を広げる参考になる話が聞けました。 



本院の場合、1 自治体1 病院だったので、医療職である病院職員の独法への身分移行は当然のようにスムーズにできました。しかし、都道府県や政令指定都市のように知事部局に医療行政部門や保健所等の機関を持ち、これらの部門・機関等に医療職を配置している自治体の独法への身分移行が大変だとの話を伺いました。私たちの場合でも組合団交などにおいてどうしても公務員と身分にこだわる職員も確かにいましたので、今まで知らなかった都道府県政令指定都市の難しさに気付かさせられました。 



季節は、すでに9 月に移り、ここ沖縄でも朝晩の気温は確実に和らいでいます。年のせいか、季節の移ろいには敏感になりました。 

投稿、ご意見、ご質問お待ちしています。メールでお寄せください。 

メールアドレスはhapdt@nch.naha.okinawa.jp です。 

芦屋市立病院の独法化定款議案が議会で否決されたとのこと。独法推進友の会とし 

ては独法への理解が得られず残念です。 文責:T・G