『官民乱立している高砂市 公務員の高給与体質にメスを入れずして市民病院は果たして再生できるか?』

官民乱立している高砂市 公務員の高給与体質にメスを入れずして市民病院は果たして再生できるか?』 


<待ったなし 高砂市民病院再生>病院事業管理者 大野徹院長に聞く(上) 医師不足の解消が必要 
2008.10.10 神戸新聞

病院事業管理者 大野徹院長に聞く(上) 

医師不足の解消が必要 

 経営の早期立て直しが求められる高砂市民病院。市は膨らむ赤字を解消するため、国の特例債の借り入れを決めたが、その返済は一般会計から行う方針。今後も経営が改善されなければ、市の財政を脅かすことになり、改革は急を要する。十月から、経営責任を負う病院事業管理者に就任した大野徹院長(58)に再建策などを聞いた。二回に分けて紹介する。(聞き手・黒田耕司) 

 -病院事業管理者としてあらためて現状認識を 

 大前提は公立病院としての病院を残すことだ。それには何より医師不足の解消が必要。現在、医師一人当たりの収入はほかの公立病院に比べて低いわけではない。来年度から内科医が一人来てくれることになった。ほかにも五人程度と現在も交渉中だ。 

 -院長職と兼務だが 

 わたし自身は、管理者に専念するため現在の外科の業務からは徐々に身を引くつもりだ。神戸大に外科医の派遣を要請したところ、検討してくれるとのことだった。 

 -病院内の具体的な改革は進んでいるのか 

 五月から各科で、入院患者の受け入れ目標と達成数の情報を共有している。科の仕事が一目瞭(りょう)然(ぜん)なので刺激になる。昨年比の入院患者数も増えている。早期退院や在宅治療で病床の回転をよくし、新規患者の受け入れを増やしたい。外来診察での医師の負担軽減も懸案で、地域の診療所などをすべて回り、連携の推進もお願いしている。 

 -給与や職員数などの見直しは 

 コメディカル(医師以外の医療従事者)の給与が民間に比べ高いと言われるが、収入が増えれば給与比率も下がる。モチベーションを維持するため、本給の削減は考えていない。ただ、感染などの危険性に対する「看護手当」は、業務として当然のことと判断し、原則廃止した。今後も手当の見直しは進める。 

 看護師の数だが、なり手が少ない中、退職者が毎年十-十五人はいる。医師を増やす方針もあり、看護師を減らす予定はない。 


〈病院事業管理者〉 
 病院事業に関して予算案作成など幅広い権限を持つ。任期は4年。高砂市民病院では15年間空席になっていた。同病院の2007年度決算は約27億円の赤字。国の公立病院改革ガイドラインが求める3年程度での収支黒字化に向け、高度な判断が求められる。 


▽おおの・とおる 神戸大医学部卒。1985年に同病院外科。外科部長や医務局長、副院長を歴任し、2007年6月に院長。08年10月から現職。