小樽ジャーナルにコメントが掲載されています。関連記事と併せてお読みください。



『小樽ジャーナルにコメントが掲載されています。関連記事と併せてお読みください。
以下、小樽ジャーナルより引用です。』


 小樽市の「公立病院改革プランの骨子」 長隆氏のコメント (2008/10/10)  

 小樽市が、9月29日(月)に発表した「公立病院改革プランの骨子」について、総務省の公立病院改革ガイドラインをまとめた同懇談会座長の長隆氏(東日本税理士法人代表)から、本社に10月10日(金)、コメントが寄せられた。 

 市の改革プランの骨子については、「内容は抽象的、スローガン的なもの」としているが、「公的病院として今後果たすべき役割」、「繰出し基準に関連して」、「収支計画について」の3点について、基本的な問題点が指摘されている。 

 長氏のコメントは、今後の小樽市の病院改革プラン作成にとっても、参考になるもので、その全文を紹介する。



小樽市立病院調査特別委員会資料「公立病院改革プランの骨子」

等についてのコメント

(文責:長 隆)

 

委員会資料の「公的病院改革プランの骨子」の位置づけは、今後これに基づいて改革プラン素案を作成するとのことのであり、内容は抽象的、スローガン的なものであります。ネットワーク化協議会も始まったばかりです。この段階でのコメントは時期尚早かもしれませんが、敢えて基本的な点を述べますと次の通りです。

 

①    「公的病院として今後果たすべき役割」が最も重要な事項と思います。「両市立病院は、他の医療機関が担うことが困難な診療科等を補完することを基本とし、地域完結型医療体制の確立を目指す」とありますが、その具体策を、次のような視点から検討する必要があると思います。また、このことがどのように具体的な政策や目標の数字に結びついているのか、また、今後結びつくのか、整合性を注目すべきと思います。この資料では、その整合性がよく分かりません。

   ・市立病院として、2病院が必要なのか。

   ・更に踏み込んで、市立病院が本当に必要なのか。必要ならばその理由は何か、他の公的病院ではなぜダメなのか。

   ・市立病院に、本当に必要な病床数は何床なのか。(患者の受療率から算出できる)

    人口10万人当りの一般病床数は、全国平均で713床であるが、平均在院日数短縮化の流れを考慮した場合、この地域に必要な一般病床数は何床なのか。

 ・必要な診療科は何々か。(市立病院が分担すべき機能はなにか)

   ・多額の税金をつぎ込んでも、確保すべき機能は何なのか。

   ・札幌に患者が流れているが、それを本当に食い止めることが可能なのか。(札幌の病院と同じ機能を本当に保有できるのか。医師の確保も含め)一部札幌と連携を視野に考えることは、なぜダメなのか。機能の高い病院をつくれば、大学から医師が確保できるのか。

   ・地域医療機関のネットワーク化、機能分担・連携のあり方が、市立病院の機能を決める基本ではないか。

   ・高齢者が増えるため医療需要が増大するとしているが、その需要は現在の急性期病院の機能なのか。違う機能ではないのか。

   ・小樽病院、小樽第二病院の果たす役割は、これで良いのか。もっと縮小する必要があるのではないのか。

   ・医師不足で病床利用率が落ちているとしているが、他の病院で代替できているのであれば、市民病院のその病床は必要がないのではないか。

 

②    繰出し基準に関連して、

   ・現在の総務省通知の抽象的な規定をそのまま書いているが、病院の果たすべき役  

    割、機能から、もっと具体的に考える必要があるのではないか。経営努力を前提 

    としても、なお一般会計から繰り入れなければならない部分とは何なのか、文学

    的な表現でなく、具体的な基準や数字で示すべではないか。

   ・経営悪化が進んできた本当の原因は何か、真の原因について分析ができているの

    か。

   ・医師にとって魅力のない病院ではないか。医師不足の原因は、大学が医師を引き

    上げても、地域医療に支障がないと判断したのではないか。

 ・3年間で本当に経営改善ができるのか。もし改善が可能だとしたら、今までなぜ実 

 行できなかったのか。

③ 収支計画について、主要な点を上げれば、

   ・医業収益の見込みは確実性があるのか

 ・ 医業収益のうち他会計負担金の増額を行うのであれば、②での検討が先ず必要ではないか。

   ・なぜ特別利益が増加するのか。

   ・20年度の企業債の計上は可能なのか。

   ・市立病院の役割との整合性が良く分からない。

   ・病床数の減少に伴う人員の整理等はどのようになっているのか。

   など。