ハードル高い病院特例債』 56自治体発行申し出  500億円超、年度内に確定



『ハードル高い病院特例債』 


56自治体発行申し出  500億円超、年度内に確定 
2008.10.02 岩手日報  
  

 公立病院の経営悪化で不良債務を抱えた自治体の支援策として、国が二〇〇八年度に限り発行を認める「公立病院特例債」について、二十五道府県の計五十六自治体が、判明しただけで総額五百億円超の発行を総務省に申し出たことが一日、共同通信社の調査で分かった。総務省は今月から各自治体にヒアリングし、〇八年度内に発行額を確定する。 

 自治体財政健全化法では、〇八年度決算から病院など公営企業会計の赤字も、自治体の財政破たんを判定する重要な要素となる。 

 発行を希望している自治体は病院事業の収支赤字を補てんするため、金融機関からの借り換えを繰り返し一時借入金が不良債務化している。特例債を発行できれば、長期間にわたり計画的に償還することが可能になる。 

 調査は、政令指定都市と都道府県に市町村分を含め、総務省への申し出状況を聞いた。 

 都道府県別で申し出が最多だったのは北海道の十二自治体で、希望総額は約百三十六億円。発行希望額が判明している個別の自治体では、最高は名古屋市の三十三億七千万円。本県では、奥州市が十九億六千百九十万円を申し出。沖縄県や神戸市、徳島市なども発行を申し出ている。 

(発行が認められる条件) 

2 公立病院改革ガイドラインに基づく公立病院改革プランを策定し、経営の健全化の取組を行っていること。 

3 改革プランの実行により、単年度資金収支の均衡を図るとともに、公立病院特例債の償還財源を確保することができると見込まれる病院事業等会計であること。 

4 職員に対する給与及び諸手当に関し、不適切な運用等が行われていないこと 



(ガイドラインG$Aより) 

Q25 
これまでは資金ショートしないように減価償却前黒字を目指していたが、「経常黒字」達成を目指すのはハードルが高過ぎるのではないか。 

A25 年間資金収支の均衡が確保できていない場合には、資金ショートしない状態を当面の最低限の目標として経営改善に取り組むことはあり得ようが、仮に資金収支の均衡を達成しても内部留保資金が確保できない状態であれば、実質的に退職手当引当金も計上できず、不測の事態に備えた自己資本の蓄積もできない状態が続くこととなる。独立採算を旨とする公営企業として持続可能な経営を図るためには、最終的に「経常黒字」達成を目指すのは当然のことと考える。